カウンセリングサービスの青山リナです。
良い子ちゃんをやめる、というと、じゃあ、悪い子になるってこと？なんて思ったりしますが、違います。
悪い子になりましょう、ということではありません。
私たちは誰しもが、親に育てられてきました。何らかの事情で親がいないのであれば、親のように育ててくれた人がいると思います。
その相手が好きでも嫌いでも、多かれ少なかれ頼らざるを得ない、それが子どもです。
だから、子どもであったときは、親の言うことを聞きました。
親がAよりBの方が良いと言えば、Bを選ぶことの方が多かったんでしょうし、それしか知識が無かったのかもしれません。
でも、だんだん親よりも視野が広がってきますよね。
そうすると、親の言っていたことが全てではないということを知ります。親は間違っていたのかもしれない。もっと違う選択肢もあったのかもしれない。そんなことに気づき始めます。
でも、自分に自信が無かったり、十分な知識が無かったりすると、今まで親が見せてくれていた世界から一歩踏み出すのが怖くなったりします。
鳥かごの扉が開いているのに、かごから出ない鳥のように。
鳥かごにいるうちは、外敵もいないし、エサも水も与えられる。
でも外に出てしまうと、外敵がたくさんいるって聞いた。エサを手に入れることも、水を手に入れることもとても困難だと言われている。だから、こんなところから出るべきじゃない。
そんな風に怖くなってしまうことがあります。
でも逆に、鳥かごの中にいたら、エサと水は与えられるもの。
早くエサちょうだいよ！早く水ちょうだいよ！そろそろかごの中、掃除してくれなきゃ！
親がしてくれるのが当たり前、逆に思い通りにしてくれない時には腹が立つ。なんでよ！困るじゃない！と。
でもその鳥かごは開いている。
なぜでしょう？
それは、親は閉じ込めたいわけじゃない。
危険な目には合って欲しくなんて無いけれど、もしそんなことがあるならば、全力で排除しようとするけれど、かごの外には、かごの中では絶対に見られない美しい世界もあるということを知って欲しい。
なぜならそれは、ちゃんと飛び立てるまで、大切に大切に育ててきた子だから。
鳥かごの中で、親の言うことを聞く良い子ちゃんでいてくれたのはとても嬉しいことだけれど、いつまでも良い子ちゃんでいる必要もない。
そうやって、親たちも、自分たちがかごから出た経験があるから。
だから、かごの扉は開いている。
子どもたちが、巣立って行けるように。
美しく羽ばたいていけるように。
そのために、手間と愛情をかけて一生懸命育ててきた。
良い子ちゃんとは、親の意見の中で、いつまでも子供の頃のやり方で親を助けようとする子。
その思いは、とても尊い、愛に溢れた想いですよね。
でも、子どものやり方は、子どものうちだけ。
20歳を過ぎて、3歳の時にピッタリだった靴は履けないし、服も着られないように、3歳の時のやり方を大人になって続けていても、それは多分苦しいだけで成果が上がらないやり方なんです。
今の、大人になったあなたに合うやり方で、あなたの大切な人たちに愛を伝えていきませんか？
あなたの持っている愛の本質、それ自体は、何も変わっていないはずですよ。
