カウンセリングサービスの青山リナです。
この記事は、
>>>苦手な人をやっつけるケミストリー -1-<<<
の続きです。
想像してみて欲しいのですが、私がこのA子さんの話を聞いている時、私は楽しく聞いているのでしょうか?
いや、違いますよね。ウンザリしている。ということは、そもそもA子さんの話を聞くことに嫌気がさしている。
そんなA子さんのことを私は好きではありません。
じゃあ、私に好かれていないA子さんは、私を好きだと思いますか?
きっと好きじゃないでしょうね。少なくとも、私は、A子さんに私が好かれているとは思えないと思うのです。
『この人は自分のことばっかり、全然人のことを考えない!』
と私がA子さんに思う理由、私が彼女を嫌う理由を掘り下げていくと、きっといろいろな理由が出てきます。
例えば、私は自分の話もしたかった、もっと私に興味を持ってもらいたかった、とか。
もう少し掘り下げると、じゃあなぜ私は自分の話もしなかったのか。
そんな隙間少しも与えてくれなかったじゃない!と怒る私がいますが、その下には、私の話なんて興味あるの?興味ないでしょう。どうせ私の話なんて興味持ってもらえないのだわ。
そんな感情が隠れていたりします。
私の話なんてしても良いの?とか、こんな私の話なんて、ご迷惑じゃありませんか?きっとご迷惑でしょう。
という、自分で自分を否定する感情です。
そんな感情がA子さんの行動に、私が勝手に映し出す、のです。
人は「愛したい」生き物です。
例えば、自分のお誕生日に、大好きな人からお祝いしてもらうのはすごく嬉しいですよね。自分が大好きな相手ですからね。
でも、愛してもいない人からお誕生日に歳の数だけバラの花なんてもらったらどうでしょう?
うぅ…気持ち悪い…なんて思ってしまったりしますね。
極端な例えではありますが、「愛する」ということは、私たちにとってはどうやらとても大きな意味を持つようです。
そして、私たちが「愛する」ことを拒否する相手に対しては、なんだか申し訳ない、ごめんなさい、愛せない私はダメです、なんていう、私は悪い人間です、と罪悪感を持ってしまったりします。
申し訳ない、ごめんなさい、私は悪い人間です、と感じ続けると、その相手には近づきたくなくなります。
いつも、申し訳ない、ごめんなさい、私は悪い人間です、なんて感じているのは嫌ですよね。苦しいです。
良いとか悪いとか、そういった判断はこの際一度横に置いておきましょう。
苦手な人が多いか少ないかで、この世の中では生きづらさって変わってくるとは思いませんか?
私自身は、苦手な人が多かった頃、毎日が本当に苦しかったです。いつも誰かに批判されているような、ジャッジされているような、そんな気分でした。周りが全部敵に見えるし、みんな私を否定してくる、と感じていました。
だから否定されないように、批判されないように、正しいことにこだわったり、小さなことでもいつも相手に噛みついたり、嫌な態度を取ったり、誰にも会いたくなくなったり、そんな自分の生活のしづらさは全て周りの人が悪い!と怒っていました。
私はどうせ嫌われるでしょ!という自己否定感が強いことにより、相手を勝手に、「私を嫌う人」に仕立て、だったら私もあなたのことを嫌い!と位置づけていたのですね。
私から「愛する」ことをやめることで、私はあなたを愛していません、ごめんなさい、と罪悪感を抱え、結果そんな私はあなたに愛されるはずがありません、と距離を取って相手を「苦手な人」にしていたのです。
でも、今、苦手な人がどんどんと減ってきて、気持ちがとっても楽に自由になっています。
すると不思議なことに、人にも自分にも、優しくなれるのですね。
穏やかで居られますし、笑顔でいられます。