不安型の愛着スタイルを持つ人と、回避型の愛着スタイルを持つ人。
この二人の恋愛では、
相手が離れる
↓
不安になって追いかける
↓
追いかけられて苦しくなり、さらに離れる
↓
もっと不安になって追いかける
そんな循環が起きることがあります。
いわゆる、
「追う人」と「逃げる人」
の関係です。
でも、これは単純に
「女性が追いかけて、男性が逃げる」
という話ではありません。
そして、
「不安型と回避型は必ず惹かれ合う」
「この組み合わせはうまくいかない」
という話でもありません。
大切なのは、
二人の間で、どんな心のパターンが起きているのか
を見ることです。

今日もお越しくださりありがとうございます。
カウンセリングサービス・心理カウンセラーの青山リナです。
もうこれ以上ワタシ(自分)の幸せを先延ばしにしない!
ワタシを幸せにする心理学
今日も必要な方に届きますように。
「好きなのに、うまくいかない」愛着スタイルで読み解く恋愛心理
第1回:愛着スタイルとは?恋愛になると不安になる「不安型・回避型」の心理
第2回:返信がないだけで不安になる。不安型愛着スタイルの恋愛で起きていること
第3回:好きなのに距離を取りたくなる。回避型愛着スタイルの恋愛心理


不安型は、距離が離れるほど近づきたくなる
不安型の愛着スタイルを持つ人は、相手との距離を感じると、不安が強くなりやすい傾向があります。
返信が遅い。
会える日が決まらない。
相手の反応が薄い。
以前より連絡が減った。
そんな小さな変化から、
「嫌われたのかな」
「気持ちが冷めたのかな」
「もう私のことは大事じゃないのかな」
と、不安が大きくなっていきます。
すると、その不安をなくしたくて、
もっと連絡したくなる。
もっと会いたくなる。
もっと言葉が欲しくなる。
もっと自分を見てほしくなる。
表面的には、
「連絡してほしい」
「もっと会いたい」
「好きって言ってほしい」
という欲求に見えるかもしれません。
でも、その奥には、
「私はあなたにとって大切な存在だと証明してほしい」
という思いが隠れていることがあります。
自分自身が、
「私はそんなに価値のある存在ではない」
「私は愛され続けるような人ではない」
とどこかで信じていると、
相手に、
「そんなことないよ」
「あなたには価値があるよ」
「僕にとって大切な人だよ」
と証明してもらいたくなるのです。
けれど、ここには少し難しいところがあります。
本人の心の中で、
「私は大切にされない」
という思いが強ければ強いほど、
相手がどれだけ愛情を伝えても、なかなか受け取れないことがあります。
「本当に?」
「今だけじゃない?」
「そのうち飽きるんじゃない?」
と、また不安になる。
つまり、
自分では信じられない自分の価値を、相手に証明してもらおうとする状態になっていくのです。
「追う側」はしんどい。でも、動いているほうが怖くないこともある
追いかける恋愛は、とても苦しいものです。
「どうして私ばっかり連絡しなきゃいけないの?」
「どうして私ばっかり頑張ってるんだろう」
そう感じることもあるでしょう。
ただね、ここで少し別の見方をしてみると、
実は、
追いかけて動いているほうが、怖くない
ということもあります。
待つというのは、思っている以上に怖いものです。
相手が来てくれるか。
連絡をしてくれるか。
自分を選んでくれるか。
自分にはコントロールできません。
けれど、
自分から連絡をする。
自分から会おうとする。
自分から何かを働きかける。
そうしている間は、
「何もできずに待つ怖さ」
を感じなくて済みます。
もちろん本人は、
「好きだから連絡している」
と思っています。
それも本当でしょう。
でも同時に、
自分から動くことで、不安を感じないようにしていることもあるのです。
回避型は、距離が近づくほど苦しくなる
一方、回避型の愛着スタイルを持つ人は、相手との距離が近づいてくると苦しくなることがあります。
愛されること。
期待されること。
必要とされること。
本来なら嬉しいはずのことが、
心の中ではプレッシャーになることがあります。
「ちゃんと応えなきゃ」
「もっと連絡しなきゃ」
「もっと愛情を返さなきゃ」
そんな感覚が強くなっていく。
不安型の人から追いかけられると、
実際には責められていなくても、
「責められている」
「怒られている」
「信用されていない」
「ちゃんとしろと言われている」
そんなふうに感じることもあります。
だから、距離を取りたくなります。
そしてその奥には、
「私はあなたに愛されるほど、そんなに素晴らしい人間じゃない」
という思いが隠れていることがあります。
相手が近づけば近づくほど、
自分の本当の姿が見つかってしまうような怖さ。
「期待されても応えられない」
「きっと失望させる」
「そんなに期待されるような人間じゃない」
そんな思いから、離れたくなるのです。
二人とも、自分を守ろうとしている
ここで大事なのは、
どちらが悪いわけでもない
ということです。
不安型の人は、苦しめようとして追いかけているわけではありません。
安心したいのです。
自分が愛されていると感じたいのです。
回避型の人も、相手を傷つけようとして離れているわけではありません。
自分を守りたいのです。
期待に応えられない怖さや、
自分の内側を見られる怖さから距離を取っているのかもしれません。
ところが、
それぞれが自分を守ろうとすることで、
結果的に二人の関係がさらに苦しくなることがあります。
不安型の人が追いかける。
回避型の人が離れる。
回避型の人が離れる。
不安型の人は、
「やっぱり私は大切にされない」
と感じる。
不安型の人がさらに追いかける。
回避型の人は、
「やっぱり自分は人を幸せにできない」
「近づくと相手を苦しませる」
と感じる。
そうやってお互いが、
もともと自分の中に持っていた思いを、関係の中で確認し合ってしまう
ことがあるのです。
では、なぜ不安型と回避型は惹かれ合うように見えるのでしょうか
ここには、
「自分が知っている愛の感覚」
が関係していることがあります。
私たちは、子どもの頃から大切な人との関係の中で、
「愛ってこういうもの」
という感覚を少しずつ身につけていきます。
たとえば、
親が忙しく、甘えたいときに十分甘えられなかった。
そんな経験が重なると、
愛には、
「待つ」
「我慢する」
「寂しい」
という感覚がセットになることがあります。
親の機嫌に波があり、
優しいときと冷たいときの差が大きかったなら、
愛には、
「いつ変わるかわからない」
「相手の顔色を見る」
という緊張感が結びつくこともあります。
頑張ったときや、いい子でいたときに褒められることが多かったなら、
愛には、
「努力する」
「期待に応える」
「認めてもらう」
という感覚がセットになることもあります。
父親が家にいないことが多かったり、心理的な距離が遠かったなら、
「愛する人は近くにいるようで、どこか遠い」
という感覚が馴染み深くなることもあるでしょう。
反対に、
親が過干渉だったり、
心配という形で強く入り込んでくる関係だったなら、
「愛されると自由がなくなる」
「近づかれると苦しい」
という感覚を持つこともあります。
また、
家庭の中がいつも不安定だったなら、
愛には、
「安心」
よりも、
「緊張」
「心が激しく揺れる」
「痛みがある」
という感覚が結びつくこともあります。
もちろん、
親がこうだったから、必ずこの愛着スタイルになる
ということではありません。
人の心はそんなに単純ではありません。
ただ、
子どもの頃の大切な人との関係の中で身につけた
「愛とはこういうもの」
という感覚が、
大人になってからの恋愛で再現されることはあります。
安心できる人より、不安になる人を好きになることがある
頭では、
「優しい人がいい」
「誠実な人がいい」
「ちゃんと私を大事にしてくれる人がいい」
と思っている。
ところが実際に、
「好きだよ」
「会いたいよ」
「あなたを大事にしたい」
と、まっすぐ向き合ってくれる人が現れると、
なぜか、
「なんか違う」
「タイプじゃない」
「いい人なんだけど、恋愛対象じゃない」
と感じることがあります。
反対に、
なかなか振り向いてくれない。
連絡が安定しない。
どこか距離がある。
気持ちがわからない。
そんな相手には、強く惹かれる。
それは、
その人が特別だから
ということももちろんあるでしょう。
でも、それだけではなく、
その人が、自分の知っている“愛の感覚”を強く刺激するから
ということもあります。
安心できる人より、
不安になる人。
最初から自分に向いている愛より、
なかなか手に入らない愛。
自分を大切にしてくれる人より、
「どうしたら私を選んでくれるの?」
と思わせる人。
そういう相手に心が強く反応してしまうことがあります。
言ってみれば、
自分に向いている愛が欲しいというより、
「攻略できない相手の愛が欲しい」
という状態になることもあるのです。
「この人が好き」と「この人から愛を勝ち取りたい」は違う
ここは、とても大切なところです。
その人のことが本当に好きなのか。
それとも、
その人から愛されることで、
「私は愛される存在だ」
「私は価値のある人間だ」
と証明したいのか。
この二つは、混ざりやすいものです。
もちろん、
きれいに分けられるものでもありません。
人を好きになる気持ちの中には、
いろんな感情が混ざっています。
でも、
もしその恋がとても苦しくて、
ずっと追いかけ続けていて、
相手の反応ひとつで一日中気持ちが揺れてしまうなら、
少しだけ立ち止まって、
こんなふうに自分に聞いてみてもいいかもしれません。
「私は、この人を手に入れることで何を証明しようとしているんだろう?」
私は愛される人間だということ?
私は捨てられない存在だということ?
私は選ばれる価値があるということ?
それとも、
本当にただ、この人と一緒にいたいのでしょうか。
恋愛は、もっと楽でもいい
不安型と回避型の恋愛が悪いわけではありません。
そして、
この組み合わせだから幸せになれない
ということでもありません。
ただ、
「相手をどう変えるか」
ばかりを考えていると、
二人の間で起きているパターンには気づきにくくなります。
大切なのは、
「なぜこの人は私を不安にさせるの?」
だけではなく、
「なぜ私は、この関係の中でこんなに不安になるんだろう?」
と、自分の心にも目を向けてみることです。
あなたは、
愛を勝ち取らなくてもいいんです。
相手を追いかけ続けなくてもいいんです。
不安の中にい続けなくてもいいんです。
もっと楽に、
もっと安心して、
誰かを好きになってもいいのです。
恋愛の中でまず取り戻していきたいものは、
相手からもらう「安心」だけではありません。
自分自身が、自分には愛される価値があると感じられること。
そこから、恋愛の形も少しずつ変わっていくのかもしれません。
次回予告
次回は、
第5回|安心できる恋が物足りないのはなぜ?不安型・回避型と愛着スタイルの心理
について見ていきます。
「優しくて、誠実で、大切にしてくれる人なのに、なぜか惹かれない」
「少し冷たい人や、手に入りにくい人のほうが気になってしまう」
「安定した恋愛になると、急につまらなく感じる」
なぜ、私たちは安心よりも不安に心を動かされることがあるのでしょうか。
「安心できる恋が、なぜ物足りなく感じるのか」
を、愛着スタイルの視点からもう少し詳しく見ていきます。
「好きなのに、うまくいかない。愛着スタイルで読み解く恋愛心理」全6回
毎週火曜日にお届けしています。
次回もぜひ読んでみてくださいね。
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