好きだったはずなのに、関係が深くなってくると急に苦しくなる。
相手から「会いたい」と言われると、なぜか少し面倒に感じる。
もっと近づきたいと思っていたはずなのに、いざ相手が近づいてくると距離を取りたくなる。
「一人になりたい」
「放っておいてほしい」
「なんだか窮屈」
「もう好きじゃないのかもしれない」
そんなふうに感じたことはありませんか?
あるいは、好きな人が急に距離を置くようになって、
「昨日まであんなに仲が良かったのに、どうして?」
「私、何かした?」
「本当は最初から好きじゃなかったの?」
と戸惑った経験がある人もいるかもしれません。
こうした恋愛の中での「近づくと逃げたくなる」という反応には、回避型の愛着スタイルが関係していることがあります。
でも、ここで最初にお伝えしておきたいのは、
回避型だから冷たい人、というわけではないということ。
そして、
誰かを愛せない人、というわけでもありません。
むしろ、相手を大切に思うからこそ、関係が深くなることが怖くなる場合もあるのです。

今日もお越しくださりありがとうございます。
カウンセリングサービス・心理カウンセラーの青山リナです。
もうこれ以上ワタシ(自分)の幸せを先延ばしにしない!
ワタシを幸せにする心理学
今日も必要な方に届きますように。
「好きなのに、うまくいかない」愛着スタイルで読み解く恋愛心理
第1回:愛着スタイルとは?恋愛になると不安になる「不安型・回避型」の心理
第2回:返信がないだけで不安になる。不安型愛着スタイルの恋愛で起きていること


好きなのに、なぜ距離を置きたくなるの?
回避型の愛着スタイルを持つ人は、人との距離が近くなってくると、
「重い」
「窮屈」
「面倒」
「自由がなくなる」
「うざい」
と感じることがあります。
表面だけを見ると、
「そんなに好きじゃなかったんじゃない?」
「自分勝手な人なのでは?」
と思うかもしれません。
確かに、自分勝手な人もいます。
これは否めない。
だけど、それだけじゃない場合もあるんですよね。
もう少し奥にある気持ちを見ていくと、違うものが隠れていることがあります。
たとえば、
「そんなに期待されても、応えられない」
という怖さ。
「そんなに好きになられても困る」
「自分は、あなたが思っているほど素晴らしい人間じゃない」
「そんなに期待したら、きっといつかがっかりするよ」
そんな思いを、本人もはっきり意識しないまま抱えていることがあります。
だから、好きになられるほど怖くなる。
距離が近づくほど、
「この人はいずれ本当の自分を知る」
「そうしたら、きっと嫌われる」
そんな危険を感じ始めるのかもしれません。
本当に怖いのは、「相手を失うこと」なのかもしれない
距離を取る人を見ると、
「一人が好きなんだ」
「人を必要としていないんだ」
と思うかもしれません。
でも、必ずしもそうとは限りません。
本当は、
大切な人を失うことが怖い。
そんな気持ちが隠れている場合があります。
誰かと深くつながれば、失う可能性も生まれます。
好きになればなるほど、傷つく可能性も大きくなる。
そして心のどこかに、
「どうせ最後は愛されない」
「自分なんて、そのうち嫌われる」
という思いがあると、
誰かを好きになることそのものが危険に感じられてしまうことがあります。
「ほら、やっぱり愛されなかった」
そんな結末を見るくらいなら、
その前に自分から離れたほうがいい。
もしかすると、
「最初から言ったじゃん。自分なんて手に負えないよ」
そんな気持ちなのかもしれません。
弱さを見せることが怖い
「助けて」
「寂しい」
「そばにいてほしい」
「あなたが必要」
そんな言葉を素直に言える人もいれば、ものすごく難しく感じる人もいます。
弱さを見せたら負け。
頼ったら傷つく。
必要としていることを知られたら、嫌われる。
そんな感覚があると、自分一人で何とかしようとします。
でも、もしかすると一番怖いのは、
助けを求めたのに、助けてもらえないこと。
なのかもしれません。
相手が実際に、
「あなたなんか助けたくない」
と思っているわけではありません。
それでも自分の中に、
「私は助けてもらえるほど大切な存在じゃない」
という思いがあると、
相手のちょっとした反応が、
「やっぱり私は大切にされない」
という証明のように感じられてしまうことがあります。
だから最初から頼らない。
期待しない。
弱いところを見せない。
そのほうが、傷つかずに済むからです。
話し合いになると黙る、逃げる
パートナーとの関係では、どうしても話し合いが必要になることがあります。
「私はこう感じたよ」
「これからどうしたい?」
そんな話をしたいだけなのに、相手が急に黙ってしまう。
あるいは、
「今は話したくない」
とその場から離れてしまう。
そんなことも、回避型の愛着スタイルでは起こることがあります。
でもこれも、
「あなたの話なんて聞きたくない」
という意味とは限りません。
本人にとって、話し合いが
二人で問題を解決する場所ではなく、自分が責められる場所
になっていることがあります。
「結局、自分が悪いって言われるんでしょ」
「どうせ自分が負ける」
「何を言っても否定される」
そんなふうに感じてしまうと、話し合いはとても苦しいものになります。
まるで裁判にかけられているような感覚です。
実際に相手が責めていなくても、
自分の中に大きな罪悪感があると、そう感じてしまうことがあります。
何に対する罪悪感なのかは、本人にもわからないかもしれません。
でも、
「自分はどこかダメだ」
「自分は人を幸せにできない」
そんな感覚が強いほど、
話し合うことよりも、逃げることを選びたくなってしまうのです。
急に相手の欠点ばかりが気になり始める
最初は、
「この人すごく素敵」
「こんな人に出会えてよかった」
と思っていたのに、
ある時から突然、
話し方が気になる。
服装が気になる。
食べ方が気になる。
性格の細かいところまで気になり始める。
そして、
「もしかして、もう好きじゃないのかも」
と思う。
そんなこともあります。
もちろん、本当に気持ちが冷めることもあります。
すべてを愛着スタイルで説明することはできません。
ただ、場合によっては、
「これ以上好きになったら危ない」
という心の危険信号が鳴っていることがあります。
好きになりすぎると、相手を失った時に傷つく。
自分ばかりが好きになって、相手は同じだけ好きになってくれなかったら苦しい。
そんな怖さが出てくると、
心は自分を守るために、相手から気持ちを離そうとすることがあります。
では、どうやって離れるのか。
ひとつは、
相手を魅力的ではない人にしてしまうこと。
昨日までキラキラして見えていた相手に、急に冷水をかけるように、
欠点を探し始める。
「ここが嫌」
「あそこも嫌」
「よく考えたら、そんなに好きじゃなかったかも」
そう思えれば、これ以上好きにならなくて済みます。
これ以上近づかなくて済みます。
つまり、
「冷めた」のではなく、
これ以上好きになることから自分を守るために、心がブレーキを踏んでいる場合もある
ということです。
回避型の相手を好きになったら
では、回避型の相手を好きになったらどうしたらいいのでしょう。
どうしたら追いかけずに済むのか。
どうしたら相手は心を開いてくれるのか。
どうしたら戻ってきてくれるのか。
相手を好きだからこそ、そう考えたくなると思います。
でも、ここで少し視点を変えてみてほしいのです。
「この人をどうしたら変えられる?」
ではなく、
「私は、なぜこの人にこんなにも惹かれているんだろう?」
と。
距離を取られるほど追いかけたくなる。
手に入りそうで入らない相手ほど気になる。
愛されている実感が少ないのに、どうしても離れられない。
もしそんなことが起きているなら、
相手の心を攻略することよりも、
自分の心を見てみることのほうが大切なのかもしれません。
この話は、次回もう少し詳しく扱います。
回避型を「直す」必要はない
私は、回避型だからダメだとは思いません。
一人でいることが好きなら、それもひとつの生き方です。
無理に誰かと深くつながらなければならないわけでもありません。
ただ、
「本当はパートナーがほしい」
「結婚したい」
「愛し愛される関係を作りたい」
と思っているのに、
誰かが近づくたびに怖くなって逃げてしまう。
好きになるたびに、相手の欠点を探して終わらせてしまう。
そんなことを繰り返しているとしたら、
一度、自分の心と向き合ってみてもいいのかもしれません。
大事なのは、
あなたが本当は何を望んでいるのか。
ということです。
回避するのは、不安があるから。
だとしたら、
「逃げないようにしよう」
と頑張ることよりも、
自分の中に安心感を増やしていくこと
のほうが大切なのだと思います。
人との関係の中で安心した経験が少なかった人にとって、
誰かを信じることや、弱さを見せることは簡単ではありません。
幼い頃の人間関係などが、その感覚に影響している場合もあります。
だからこそ、一人で何とかしようとしても上手くいかないことの方が多いかもしれません。
なぜならこれは、人との関係性づくりだから。
だからこそ、
カウンセリングの中で、
「本当は何が怖いんだろう」
「私は本当は何が欲しいんだろう」
と、一緒に心を見ていくこともできます。
回避しなくても大丈夫と思える安心感を、
少しずつ自分の中に増やしていく。
その先で、
「怖いけれど、この人とつながってみたい」
と思えるようになることもあるのだと思います。
大切なのは、
怖さに合わせて人生を決めることではなく、自分が本当に欲しいものを見失わないこと。
あなたは、本当はどんなパートナーシップを望んでいますか?
次回予告
次回は、
第4回|不安型×回避型はなぜ惹かれ合う?追いかけるほど逃げる恋愛の仕組み
について見ていきます。
「距離を置かれると、もっと追いかけたくなる」
「安心したいだけなのに、連絡するほど相手が離れていく」
「もうやめようと思うのに、なぜかこの人から離れられない」
不安型と回避型は、なぜ惹かれ合いやすいのでしょう。
そして、なぜ一方が追いかけるほど、もう一方は逃げたくなってしまうのでしょうか。
二人の間で起きている心の仕組みを、一緒に見ていきましょう。
「好きなのに、うまくいかない。愛着スタイルで読み解く恋愛心理」全6回
毎週火曜日にお届けしています。
次回もぜひ読んでみてくださいね。
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