カウンセリングサービスの青山リナです。
いろいろな心理的問題の裏には、自己肯定感、というものが絡んでいる場合がとても多いですよね。
カウンセリングでお話しを伺う中でも、「私の自己肯定感が低いのが問題なんだと思うんです」なんておっしゃる方もいらっしゃるほど、自己肯定感、というものが認知されている昨今。
しかし、問題だ、と感じてはいるものの、なかなか簡単に上がってくれないのが自己肯定感だったりしますよね。
自己肯定感とは
そもそも、自己肯定感とは何なんでしょう？
自己肯定感、とは、素の自分を肯定することです。素の自分、とは、ありのままの自分、と言ったりもしますね。
例えば婚活中に出逢った人が、口下手で全然会話が盛り上がらない。
もう最低…なんでこんな人と…私ってツイてない、って思うのか、あまり話さない人なら、もしかして私の話を聞いてくれる聞き上手な人なのかしら？私ってラッキーかも！と思えるかどうか、ということ。
人の価値感に振り回されず、自分の存在価値というものを認め、尊重し、肯定的にとらえることができる力です。
どうして自己肯定感はなかなか上がらないのか
では、どうして自己肯定感が上がらないのでしょう。
先ほど、「婚活中に出逢った人が、口下手で全然会話が盛り上がらない」という例を出しました。その例に沿って見てみたいと思います。
婚活中に出逢った口下手な男性に対して、
どうしてこの人は私のことをもっと楽しませてくれないのかしら？あ～もう早く帰りたい！最悪な時間！
口下手で、私を楽しませることができない男性を外れくじ、だと感じる、ということは、その裏には、こんな私に出逢ったあなたは外れくじを引いたわね、という思いが深層心理に隠れいる可能性がとても高いです。なぜならそれは、不快な自分を自分自身が受け入れられない、という状態が出来上がっているのです。自分では受け入れられない自分という存在がいるので、相手に求めるのです、
私は自分で自分を受け入れられそうにない
だからあなたが私を受け入れて！
と。
でも残念ながら、口下手な彼は、どうやら私を楽しませてくれる技術を持ち合わせてはいないようなので、あなたは私を扱えないのね、と心は解釈するのです。
相手は私よりも本来は上の存在であり、相手は私よりも素晴らしいべき
私は相手よりも下の存在であり、私は相手よりも劣っている
そのような心の立ち位置を作ってしまうのです。
自己肯定感を上げる方法とは
どうやって自己肯定感を上げたらいいのか。
目の前のその人を、受け入れてみる。
自己肯定感、というのは、いわば、どれほど自分を愛することができるのか、ということです。
そして、自分を愛するのに必要なことは、受け入れる力、受容力。
だとしても、どうしてその口下手な彼を受け入れなければいけないの！？と思いますよね。
この口下手な彼、全然会話も盛り上がらないし、私を楽しませる気なんて無さそう、婚活の場なのに。
そりゃ、話が弾んだ方が、お互い気分が良いですよね。笑顔で会話できていた方が、印象が良いですよね。自分に興味を持ってくれる人の方が、嬉しく思いますよね。
だったらそれを、相手に任せるのではなく、自分でやってみましょう、ということなのです。
相手が上で私が下、という心の立ち位置を、同じ横並びにしてみては？ということです。
別にその人と今後も交際を続行しなければいけない、というわけでもないのです。かといって、まだ5分も経っていないのに、もう帰ります、とも言えないですよね。だとしたら、相手にリードしてもらわなくても、自分でリードしてみる、というのも一つの手だと思うのですね。
自分でリードする、ということは、軸が相手（他人軸）ではなく、自分にある（自分軸）、ということなんです。そして、上手にできるかどうかは別として、私が笑顔で相手に接することにより、確実に相手の緊張もほぐれて笑顔が必ず出てくるんです。
口下手な男性が、婚活市場で、笑顔になれる時間って一体どれくらいあるのでしょう？
その彼の笑顔はあなたが引き出したものだってこと。
話し上手な男性とデートすると、きっとあなたも楽しい時間をたくさん過ごせることでしょう。そうやって話し上手な男性はあなたを楽しませようと頑張ってくれる。
その口下手な彼の笑顔を引き出そうとすることだって、きっとそんなに簡単ではないはずだけれども、あなたが笑顔になっていろんな話をしていくうちに、彼もほぐれて、あなたのステキな人柄に触れて、笑顔が出てくるんですよね。
あなたが相手を受け入れようとすることで、あなた自身も相手に受け入れてもらいやすくなる。
相手を笑顔にできるあなた自身って、とっても素敵だと思いませんか？
また、あなたが今まで得てきた「当たり前」と感じていたものがどうやら「当たり前」ではなかった、ということに気づく、というところがポイントなのです。
今までいろんな人が、あなたに労力をかけてくれたことって、あなたという存在に価値を見出し評価していたということではありませんか？
そんなあなたの価値を、しっかり受け取ってみるのはどうでしょう？
