カウンセリングサービスの青山リナです。
腹が立つ、イライラする、ムカつく、むしゃくしゃする
どれも嬉しい感情ではないですし
感じているとシンドイ感情です。
パーッと発散できればスッキリしそう!
だから目の前の相手に感情をぶつける。
確かに、感情をぶつけたくなりますよね。
ぶつけてスッキリ発散できそうな気がします。
そもそもこんな感情を感じるのはあなたのせいでしょ!
と目の前の人に言いたくなります。
でも、実は感情をぶつけたところで、嫌な気分は消えません。
違いますか?
一瞬はね、スッキリしそうですよね。
でも今度はなんか違う嫌な感情が出てきてしまったりしますね。
感情をぶつけたことによる、「嫌なことしちゃったな~」と、相手に対して悪いことをしてしまったような感覚。
そしてそこでまた自己嫌悪。
なぜ怒りを感じるのか
嫌なことをされたり、理不尽な目にあったりすると、怒りを感じて当然だと思います。
バカにされたり、雑に扱われたり、怒りを感じることってありますよね。
怒りの感情は2次感情だと言われます。
ということは、1次感情というものがある、ということ。
では1次感情とは何なのか。
愛して欲しい
わかって欲しい
助けて欲しい
これらの、悲しい、寂しい、苦しい、という心の叫びです。
これらの心の叫びは、私たちにとっての「弱さ」の部分だったりしますよね。
むやみやたらにさらけ出せないと感じる感情です。
さらけ出すことが決して悪いわけではないのですが、むやみやたらにさらけ出せなくなった過去があるんですね。
それは人によってさまざまな理由があると思います。
そして、その「弱さ」が傷つかないよう、痛まないよう、怒りという強い感情により、繊細で傷つきやすい部分を守っているんです。
怒りの感情は、いわば戦場で着る鎧のようなものなのです。
自分の怒りの感情を知る
あなたはどんな時に怒りを感じるでしょうか。
ご自身が、どんな状況で怒りを感じるのか、腹が立つのか、イライラするのか、相手に文句を言いたくなるのか、怒鳴り散らしたくなるのか、怒っている時ってあまり冷静ではないでしょうからわかりづらいかとは思いますが、きっとこれを読んでくださっている方は、ご自身の怒りについて何か感じることがあるんだと思うんですね。
何で私はこんなに怒っているんだろう?
自分では自覚がないけれど、いつも怒っているって言われる。
さすがにこんなに暴言暴力ばかりじゃ人間関係壊してしまう。
私、腹が立っていいはずなのに、ぜんぜん怒れない。
私の周りは怒ってる人ばかりで私は怒られてばかり、こんなのもう嫌。
こんなような方々が見てくださっているのではないでしょうか。
ご自身で一度ご自分が怒りを感じたシチュエーションを思い出してみてくださいね。
その時あなたはどこか刺激されたくないところを刺激されているんだと思います。
そこにはきっと、ずっとずっと長い間我慢して耐えてきた痛みがあるんだと思うんです。
傷がまだ傷のまま残っているんだと思うんです。
それを刺激されたら、それは痛いから悲鳴をあげたくなりますよね。叫びたくなりますよ。怒りを感じたって全くおかしくなんて無いんですよ。
怒りを手放すために
怒りを我慢しても、結局また蓋をするだけなので、一時的には何とかなるかもしれませんが、苦しい思いは消えないですよね。
怒りを抱えているのって苦しいです。
怒りの感情って爆弾を抱えているような熱さと激しさがあるので、我慢でコントロールできないほどに苦しいですし、自分自身が焼け焦げてしまいます。
だとしたら、もう怒りを鎧として使う必要なく、手放す、ということを私はお勧めします。
それにはどうするか。
鎧として使っている、鎧の下の痛みと傷を癒してあげる必要があるんですね。
人には誰だって悲しみや苦しみ、寂しさがあります。
それは逆に言えば、人と人を結びつける接着剤になることもできる感情なのです。
それほど本来は優しく柔らかい繊細な要素です。
でもそこが傷ついたままで痛みを感じたままだと、接着剤にするには痛すぎるんですね。
怒りを爆発させてしまわなければならないほどギリギリになる前に、一度ご自身の本当に守りたかった繊細な部分に目を向けてあげてみてはどうでしょう。
もし、身体に刺し傷や切り傷を負っていたとしたら、病院に行って治療しますよね。
心も同じです。
どんな理由であれ、それはあなたの弱さなどではなく、あなたが昔々頑張った名誉の負傷なのです。
そんな傷を抱えたまま今まで生きてこられたのは、あなたの強さです。
でも、そろそろ、あなたご自身を、その痛みから解放してあげてもいいのではないでしょうか。
傷ついたままなら、
痛みを抱えたままなら、
そこを癒してあげる決意ができるのは、あなたご自身です。
勇気のいる決断だと思いますが、あなたの勇気を決して無駄にはしません。
あなたの毎日が、ふんわり柔らかい空気で包まれますように。