上から目線の人に出会うと、なんとも言えないイヤな気持ちになることがありますよね。
「なんでそんな言い方をされなきゃいけないの?」
「バカにされている気がする」
「私のこと、見下してるの?」
そんなふうに感じて、ムカッとしたり、イラッとしたり、あとから何度も思い出してしまうこともあるかもしれません。
上から目線の人って、たしかに感じが悪く見えることがあります。
でも今日は、相手を責めるためにその心理を分析するのではなく、少しだけ視点を変えて見てみたいのです。
「どうしてあの人は上から目線なんだろう?」
そしてそのあとで、
「どうして私は、それがこんなにも気になったんだろう?」
そんなふうに、自分の心に戻ってみたいのです。

今日もお越しくださりありがとうございます。
カウンセリングサービス・心理カウンセラーの青山リナです。
もうこれ以上ワタシ(自分)の幸せを先延ばしにしない!
ワタシを幸せにする心理学
今日も必要な方に届きますように。


上から目線になる人の心理
上から目線になる人には、いくつかの心理が隠れていることがあります。
ひとつは、自信のなさを隠している場合です。
本当は自分の中に不安があったり、劣等感があったりする。
でも、それを感じるのが怖いから、相手より上に立とうとする。
「私はわかっている」
「あなたはまだわかっていない」
「私の方が正しい」
そんな立場を取ることで、自分を保とうとしていることがあります。
つまり、上から目線の態度は、一見すると強そうに見えるけれど、実は心の奥に不安定さがある場合もあるのです。
二つ目は、人との距離感がわからない場合です。
本人はアドバイスしているつもり。
親切で言っているつもり。
よかれと思って教えているつもり。
でも、受け取る側からすると、
「いや、頼んでいないんだけど」
「なんでそんな言い方をされるの?」
「私の気持ちは無視なの?」
と感じてしまうことがあります。
相手に悪意があるとは限らない。
でも、相手の気持ちや受け取り方への想像力が少し足りないと、言葉は簡単に“上から目線”として届いてしまうのです。
これは、男女のコミュニケーションの違いとして語られることもありますね。
よく、女性と男性のコミュニケーションの違いとして、女性は共感を求め、男性はアドバイスをしたがる(役に立ちたいと思っている)ということが起こります。実は、多くのケースで喧嘩の原因になっていたりもしますね。
そして三つ目は、正しさで人とつながろうとしている場合です。
人と対等に関わることが苦手な人は、正しさや知識や経験を使って関係を作ろうとすることがあります。
これも根っこには、自信のなさが隠れていることがあります。
「教える側」と「教えられる側」
「わかっている側」と「わかっていない側」
「できている側」と「できていない側」
そんな上下関係を作ることで、自分の存在価値を感じようとしているのかもしれません。
でも、下に見られる側は、だんだん苦しくなってしまいます。
なぜなら、人は誰かに「見下された」と感じると、自分の尊厳が傷ついたように感じるからです。
相手を責め続けると、自分もしんどくなる
上から目線の人に対して、
「あの人って本当に偉そう」
「人を見下してるよね」
「何様なんだろう」
そう思うこともあると思いますよね。
もちろん、そう思ってしまうくらいイヤな気持ちになったのなら、その気持ちは間違っていません。
イヤだった。
腹が立った。
傷ついた。
見下されたように感じた。
その感覚は、ちゃんと大切にしてあげていいものです。
自分を守る大切な感覚でもありますからね。
ただ、そこでずっと相手を責め続けていると、実は自分の心もあまり気分がよくないのです。
相手を心の中で裁き続けているとき、私たちはずっとその人に意識を奪われています。
「なんであんな言い方をしたんだろう」
「絶対に許せない」
「あの人のこういうところが嫌い」
そう考えている間、心の中ではずっとその人との関係が続いています。
しかも、責めているときの自分は、あまり心地よくありません。
相手を否定すればするほど、自分の中にも怒りや苦しさが残ってしまうことがあります。
だからといって、上から目線の人を受け入れましょう、という話ではありません。
我慢しなきゃいけないわけでもありません。
イヤなものはイヤでかまわないし
距離を置いてもいいんです。
傷ついた自分をなかったことにする必要はないんです
ただ、ちょっとだけ「自分の心を理解してあげよう」と想いを向けてみると、腹立たしさに少し変化が現れることがあります。
「どうして私は、こんなに腹が立ったんだろう?」と自分の心をのぞいてみたいなと思うのです。
私は何に傷ついたのだろう?
上から目線の人にイラッとするとき、私たちは単に“言い方”だけに反応しているわけではないことがあります。
その言葉によって、自分の中の何かが刺激されているのです。
たとえば、
「私ってバカにされたのかな」
「私は下に見られたのかな」
「私の努力を否定されたのかな」
「私の存在を軽く扱われたのかな」
「私は尊重されていないのかな」
そんな痛みが反応しているのかもしれません。
もしかすると、過去にも似たような経験があったのかもしれません。
親や先生、上司、パートナー、友人。
誰かに決めつけられたり、見下されたり、自分の気持ちを聞いてもらえなかったりした経験。
そのときに感じた悔しさや悲しさが、今の出来事によってふたたび刺激されることがあります。
だから、今目の前にいる相手への怒りに見えて、実はもっと前から心の中にあった痛みが反応していることもあるのです。
そんなときは、自分にこう聞いてみてもいいかもしれません。
「私は、本当は何を大切にされたかったんだろう?」
「私は、どんなふうに扱われたかったんだろう?」
「私は、何をわかってほしかったんだろう?」
上から目線の人に腹が立つとき、そこにはもしかすると、
「私は対等に扱われたかった」
「私は尊重されたかった」
「私はちゃんとわかってほしかった」
という願いが隠れているのかもしれません。
怒りの奥には、大切にしたかった自分がいる
怒りは、悪い感情ではありません。
怒りが出るということは、自分の中に何か大切にしたいものがあったということです。
自分の尊厳。
自分の考え。
自分の努力。
自分の気持ち。
自分の存在。
それらを雑に扱われたように感じたから、腹が立ったのかもしれません。
だから、まずは怒っている自分を責めなくていいのです。
「そんなことで腹を立てるなんて小さい」
「気にしすぎ」
「大人なんだから流さなきゃ」
そんなふうに自分を抑え込まなくてもいい。
ムカッとしたなら、ムカッとしたでいい。
イラッとしたなら、イラッとしたでいい。
傷ついたなら、傷ついたでいい。
そのうえで、少し落ち着いたときに、自分の心に戻ってみる。
「あの人が悪い」で終わらせるのではなく、
「私は何を大事にしたかったんだろう?」と見てみる。
そこに、自分をもっと大切にするためのヒントがあるのだと思います。
相手の態度で、私の価値は決まらない
上から目線の人に出会ったとき、心の中で思い出したいことがあります。
それは、相手の態度で、あなたの価値は決まらないということです。
相手がどんなに偉そうに話してきても、
相手がどんなにこちらを下に見ているように感じても、
それで私の価値が下がるわけではありません。
でも、私たちはつい、相手の態度を通して自分の価値を測ってしまうことがあります。
雑に扱われた気がすると、自分が雑に扱われる程度の存在のように感じてしまう。
下に見られた気がすると、本当に自分が下にいるような気がしてしまう。
否定された気がすると、自分が間違っているような気がしてしまう。
でも、本当はそうではありません。
相手がどう振る舞うかは、相手の課題です。
そして、私が自分をどう扱うかは、私の課題です。
相手が上から目線で来たときほど、自分まで自分を下に置かないことです。
私たちの心って、自分のフィルターを通して世界を見ています。
だから、自分のフィルターに「私はどうせ見下される」って想いがあると、相手が、世界が、自分を見下してバカにしてきているように感じてしまうのです。
だから、こんな時ほど自分の中で「私は私の味方、自分をもっと大切にしてもいいのかも」って思ってみると、心が少し楽になります。
自分の心に戻るということ
上から目線の人が気になるとき、私たちはどうしても相手のことを考え続けてしまいます。
「あの人はなぜあんな言い方をするんだろう」
「あの人は私を見下しているんだろうか」
「あの人にどう言い返せばよかったんだろう」
でも、本当に大切なのは、相手を分析して責めることではないんですよね。
もちろん、相手の態度に問題があることもあります。
距離を置いた方がいい関係もあります。
無理に関わり続けなくていい相手もいます。
それでも、自分の心を回復させるためには、最後はやっぱり自分に戻ってくることが大切です。
「私は何に傷ついたのか」
「私は何をわかってほしかったのか」
「私は本当はどう扱われたかったのか」
「私はこれから、自分をどう扱ってあげたいのか」
そこを見ていくことで、「相手が私をどう扱ったか」だけではなく、「私がこれから自分をどう扱ってあげるか」というヒントが見えてきます。
上から目線の人にイラッとしたとき。
その怒りの奥には、あなたが大切にしたかった自分がいるのかもしれません。
だから、怒りを否定しなくていい。
イヤだった気持ちをなかったことにしなくていい。
我慢しなくていい。
ただ、その気持ちを入口にして、
「私は私を、もっと大切に扱っていいんだ」
という想いに戻ってこられたらいいですよね。
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