愛すること、愛されること、ふたつでひとつ

今日も読んでくださってありがとうございます。
カウンセリングサービスの青山リナです。

ただ愛されたい。

そう願う時、無意識の奥深くには、こんな心の声を抱えています。

私はどうせ愛されることはない
こんな私を愛してくれる人は存在しない

一羽の小さな鳥がいました。

その鳥は森の中で一人きりで鳴いています。

鳴き声は遠くに届くこともなく、
どんなに歌い続けても聞いてくれる人はいないようです。

ある日、その森に、音楽家がやってきました。
その音楽家は、最近全然いい曲が作れず、スランプでした。

苦しい。
辛い。
もうダメだ。
この森で、いっそ迷子にでもなって、帰れなくなってしまったらいいんだ。
音楽家は、そんなことすらも頭をよぎっていました。

音楽家が森を進んで行くと、森の中で小さな鳥の歌声に出会いました。

いつぶりでしょう、鳥の鳴き声にまともに耳を傾けたのは。
音楽家はとても新鮮で、心が和みました。
なんだかとても優しい声で、自分のために小鳥が歌ってくれているように感じました。
その鳥の歌声に、心が揺さぶられました。

何て美しい小鳥の歌声。

その瞬間、小鳥は自分が愛されることを知りました。
自分の歌声が聞かれ、心に響くことができるのだと気づいたのです。
それからは、小鳥はますます元気に鳴き続けました。
自信を持ち、誰かが聞いてくれることを信じるようになったのです。

音楽家もまた、小鳥に命を吹き込まれました。
小鳥の美しい歌声。
こんなに新鮮で、心和む、優しい小鳥の歌声。
自分が小鳥の歌声に心揺さぶられたように
自分もまた、誰かの心を動かせる音楽を作りたい、と。

心の奥深くで自分を愛してくれる人がいないと感じることがあります。

でも実は私たちは知らないうちに
誰かに大きな愛を与え、
そして、同じように愛されているかもしれません。

私たちの周りには、私たちを大切に思ってくれる人が存在し、
また同じように、私たちの存在が彼らにとって意味を持っているのです。

だから、自信を失くした時こそ、周りを見てみると、愛してくれる人を見つけるかもしれない。
自分を愛せないと感じたときこそ、あなたを愛してくれている人の存在を感じるかもしれない。

ただそれは、あなたが周りを見てみようと思わなければ、見られないかもしれません。
一度、顔を上げてみると、見えるもの、たくさんあるかもしれません。