カウンセリングサービスの青山リナです。
人に怒られるのも嫌なものですが、
自分で怒りをぶつけるのも気持ちの良いものではありませんね。
とはいえ、私たち、実は自覚があまりなくても、怒りが外に漏れていることって、意外とあるんですね。
例えばあなたの会社に、しょっちゅう怒っている人がいるとします。
イヤですよね。
関わりたくないって思いませんか。
職場の環境も悪くなるし、空気も重い。
どうかその怒り、私に向けないでね…って思っても全然不思議じゃないんだけれど、そんな時に限って何が理由かいきなりこちらにもとばっちり、なんてことがあったりします。
反対に、
私は怒らない!
周りに当たり散らすなんてことは絶対しない!
自分の感情もコントロールできないなんて最低ヨ!
そんな低俗な人間じゃないわ、私は!
こんな風に思っている人がいるとします。
2人は全然違う、真逆のポジションにいる人だと感じますね。
ここで、ちょっと気にしてみて欲しいことがあります。
なぜこの「私」さんは、「私は怒らない!」という頑ななまでの意思があるのでしょう。
この裏には、決してそんなことはしない、という自分の中の禁止があるのです。
それはもしかしたら、こんな理由だったのかもしれません。
幼いころ、何かの理由で怒ってしまった時に、両親や身近な大人に、凄く怒られた。それはとても小さな理由だったかもしれないし、子どもとしては怒りを爆発させるしか方法を知らない理由だったかもしれません。でも、そんな時に怒られると、こんな風に思ってしまうかもしれません。
「怒ったら、自分は酷い目にあうんだ」
それ以来、決して怒らない、と決めたのかもしれません。
でもそこで、自分は怒らないのに、人が怒りを爆発させているのを見たら、とても理不尽に感じるでしょうし、腹が立ちます。
でもね、その理不尽さや腹立たしさの下には、実は優しい気持ちが隠れていたりします。
怒りを爆発させている人に対して、自分が昔、怒った時にすごく叱られた。怒ると酷い目にあう。だからあなたも怒らない方がいいですよ、怒ると酷い目にあいますよ。
まさか、こんな優しい思いが隠れているなんて、思いませんよね。
本人も実は気づいていないことが多かったりします。 自分で怒りを禁止している、ということにすらも気づいていなかったりします。
例え
私は怒らない!
周りに当たり散らすなんてことは絶対しない!
自分の感情もコントロールできないなんて最低ヨ!
そんな低俗な人間じゃないわ、私は!
なんて思っていても、です。
その場合、「怒る」ということに対して、
怒ってもいいし
怒らなくてもいい
という、自分に2つの選択肢を与えてあげる、ということが必要になってきます。
禁止するデメリットには
欲求を生む
ということがあります。
ダイエット中、お菓子を食べたくなるってよくあることですよね。
やっちゃだめやっちゃだめ、ということは、何故かそればかり意識してしまって、欲求に変わってしまうのです。
だから、自分の中のシャドー、影になっている部分って、自分では気づかなくても、それを表す人が現れたりすると、とても不快で本当に嫌な気持ちになったりするものです。
なんでこの人はこうなの!
なんなの一体!
自分自身が不快になっている時って、知らず知らずにその不快さや怒りが外に漏れます。
本当にこの人は嫌い!
この人だけはどうしても嫌!
なんて、頭から離れないほどの不快感を覚えた時には、ちょっとご自身の禁止になっている影の部分に光をあててあげると、いい気分を取り戻せるかもしれませんよ。
参考になりましたら幸いです。