【潜在意識と無意識がつくる“心のクセ”シリーズ②】人に合わせすぎて苦しくなる理由|頑張り屋さんの潜在意識が教えてくれること

つい人に合わせすぎてしまう。
自分を優先すると、責められるような気分になる。

でも人に合わせることに息苦しさを感じてきた…

そんなふうに感じたことはありませんか?

今日もお越しくださりありがとうございます。
カウンセリングサービス・心理カウンセラーの青山リナです。

もうこれ以上ワタシ(自分)の幸せを先延ばしにしない!
ワタシを幸せにする心理学

今日も必要な方に届きますように。

頑張り屋さんで真面目なタイプの人は、
恋愛でも友人関係でも職場でも、
自分の気持ちより相手を優先してしまうことが少なくありません。

  • 「いい人」と思われたい、
  • 嫌われたくない、
  • トラブルを避けたい

そんな思いで動いていることも多いでしょう。

でも、無理して合わせ続けると、知らず知らずのうちに心も体も疲れてしまいます。
そしてその根本には、実は潜在意識の中にある「無意識のクセ」が深く関わっているのです。

「どうして私は、同じことでイライラしたり、モヤモヤしてしまうんだろう?」
そんなふうに感じたことがあるあなたへ。

今回のテーマは【潜在意識と無意識がつくる“心のクセ”】。
私たちの行動や感情の多くは、無意識のうちに潜在意識に左右されています。
その影響は恋愛だけでなく、職場や友人関係、日常のささいな選択にも密接に関わっているんです。

この6回シリーズでは、潜在意識のしくみをやさしく紐解きながら、
「なるほど、私の反応ってこういうことだったんだ」と気づけるヒントをお届けします。
気づくことで思考が変わり、行動が変わり、毎日を少しずつ軽く、心地よくすることができるのです。

恋愛に限らず、日常のあらゆる場面で役立つ内容なので、
「これ、私にも当てはまるかも」と感じた方に、きっと響くテーマです。

【シリーズ①】潜在意識って何?|あなたの無意識が作るイライラ・行動のクセ

目次

■ なぜ人に合わせすぎてしまうのか

私たちの行動の多くは、潜在意識によって影響を受けています。
潜在意識とは、普段は気づかないけれどあなたの判断や行動の土台になっている無意識の領域です。

意識は全体の5%以下にすぎず、
残り95%以上が無意識の中であなたの行動をコントロールしている、とも言われます。

人に合わせすぎてしまう心理の裏側には、いくつかの要因があります。

承認欲求の影響

子供のころ、算数のテストでいい点を取ると、
先生が「よくできたね!」と褒めてくれた。
家に帰ると、親からも「すごいね、頑張ったね」と笑顔で言われた。
逆に、テストで点が悪いと「もっとしっかりしなさい」と叱られた。

このとき、子どもは「褒められる=安心、叱られる=不安」と無意識に学ぶんですね。

他にも、お手伝いや宿題をきちんとやると、親から「よくやったね」と褒められた。
逆に、失敗したり忘れ物をすると、「なんでできないの!」と叱られた。

子どもはまだ言葉で複雑な感情を整理できないため、
体や心で「褒められる=安心、叱られる=不安」という経験を学びます。
褒められたときには胸が温かく、安心して笑顔になり、
叱られたときには胸がきゅっと苦しくなり、怖さや緊張を感じる。

こうした小さな成功体験と失敗体験の積み重ねによって、
「親に認められること=安全で安心」という感覚が、
無意識に体に刻まれていくのです。

そして、この無意識の感覚は大人になった今でも日常の行動に影響します。

たとえば職場で

会議で自分の意見を持っていても、上司が先に発言すると、
つい「そうですね、それでいいと思います」と相手の意見に合わせてしまう。
心の中では「でも、こっちのほうが効率的かも…」と思っているのに、
無意識に「認められたい」という感覚が勝ってしまうのです。
その瞬間、胸の奥にちくっとした違和感や、もやもやが残ります。

たとえば友達関係で

友達が「どこ行く?」と聞くと、本当は行きたいカフェがあったのに
「じゃあそこにしよう」とすぐに同意してしまう。
表面上は笑顔ですが、心の奥には
「本当は行きたいお店じゃなかったのに…」という小さな寂しさが残ります。

恋愛関係では

デートプランを相手に任せすぎて、自分の希望は言えない。
相手の喜ぶ顔を優先して「それでいいよ」と笑ってしまうけれど、
家に帰ってひとりになると「私の気持ち、伝わってないかも…」と、
少し孤独でさみしい気持ちが湧き上がるのです。

こうして見ると、子どものころの「褒められる=安心」という体験が、
大人になっても無意識に作用していることがわかります。
潜在意識は、知らず知らずのうちに「相手に合わせる=安全」と判断し、
行動に反映させてしまうのです。

だから、つい相手の期待に応えすぎてしまったり、
自分の意見や気持ちを抑えてしまうクセが生まれるんです。

これは決して性格の問題ではなく、長年かけて作られた無意識の防衛本能なのです。

過去の体験が防衛本能になる

潜在意識は、過去の経験から「痛みを避ける方法」を学習しています。

子どものころの、
誰かに否定されたり、
期待を裏切ると叱られたりする経験は、
心に深く刻まれます。

たとえば、親や先生に「どうしてこんなこともできないの?」と叱られると、
その瞬間は胸がぎゅっと締め付けられ、怖さや不安を感じます。
逆に、「ちゃんとできたね」と認められると、胸が温かく安心します。

子どもはまだ自分の感情を言葉で整理できないため、
こうした体験を感覚として心と体で覚えます。

「また叱られて、胸がぎゅっと締め付けられる思いをしたくない
「安心できる温かな状態にいたい

という感覚が、無意識に心の奥に刻まれていくのです。

この無意識の記憶は、大人になっても防衛本能として現れます。
知らず知らずのうちに
「危険を避ける」「傷つかないようにする」
という、「胸がぎゅっと締め付けられる思い」をしなくていい行動として表れ、
時には人間関係でのクセになってしまうのです。

だから、職場では

会議で意見を求められたとき、少しでも否定されるのが怖くて発言を控えてしまう。
心の中では「言ってみたい」と思っているのに、
無意識に「胸がぎゅっと締め付けられる思いをしたくない
という感覚が先に働き、手を挙げられない。
その結果、後で「言えばよかった…」と自己嫌悪に近い感情が湧き上がることがあります。

友達関係では

友達が提案したことに反対するのが怖くて、
つい「そうだね」と同意してしまう。
本当は「違う考えもある」と思っているのに、
反対することで関係が壊れたり、嫌われたりするかも…
するとまたあの「胸がぎゅっと締め付けられる思いをしてしまうかも」という無意識の不安が働きます。
それは避けたいので、多少のモヤモヤ感を感じても、同意しておいた方が安全だって感じるんです。

恋愛では

好きな人に本当の気持ちを伝えられず、相手の意向に合わせすぎてしまうかもしれません。
たとえ相手の行動や言葉に違和感を感じても、
嫌われてまたあの「胸がぎゅっと締め付けられる思い」を感じるくらいなら
「嫌われたくない」という無意識の防衛が先に立ち、素直になれない。
その結果、表面的には笑顔でも、心の奥には
一緒にいても孤独や寂しさを感じてしまうようなことが起こります。

でもね、この防衛本能は決して悪いものではなく、
子ども時代に自分を守ってくれた大切な仕組みです。
ただ、今の状況では少し過剰に働き、
相手に合わせすぎたり、本当の気持ちを抑えてしまう原因になっているのです。

投影の影響:無意識の“すり替え”

子どものころ、親や周りの大人にどう見られていたかは、
私たちの「自分の見え方」に深く影響します。

たとえば、
何をしても「まだまだね」と言われて育った子どもは、
「私は十分じゃない」
「もっと頑張らないと愛されない」
という感覚を心に持ちやすくなります。

その一方で、親がいつも不機嫌だったり、怒りっぽかったりすると、
「私が何か悪いことをしたのかもしれない」と感じ、
自分の中に“悪い子”のイメージを抱えてしまうことがあります。

子どもは大人の表情や態度を自分の価値のバロメーターとして受け取るため、
「相手の感情=自分のせい」と思い込んでしまいやすいのです。

そして大人になってから、この心の中の“記憶のレンズ”を通して、
人や出来事を無意識に見てしまう。
これが「投影」です。

たとえば、
特に相手が冷たくしているわけでもないのに、
「なんだか私、嫌われてる気がする」と感じることはありませんか?

実際には相手の表情や言葉よりも、
自分の中の「過去に感じた寂しさ」や「認められなかった痛み」が、
その人に映し出されているのです。

職場で、

上司が少し厳しい表情で話しているだけで、
「また怒られるかも」「私、何か悪いことしたかな」と感じてしまう。
実際は単に仕事に集中しているだけでも、
心の中の「怒られた記憶」が反応し、怖さ緊張がよみがえる。

友人関係で

友達がちょっと距離を置いたように見えると、
「やっぱり嫌われたのかな」と不安になる。
でも実は相手はただ忙しいだけ。
それでも自分の中の「置いていかれる寂しさ」が投影され、現実を歪めて見てしまう。

恋愛関係では

彼が返信をくれないときに、
「もう興味がなくなったのかも」と焦りや悲しみが湧いてくる。
けれど、実際の彼はただ仕事で疲れているだけかもしれない。
それでも心の奥にある“過去の放置された痛み”が反応して、
現実よりも強く「見捨てられる不安」を感じてしまうのです。

投影は、悪いことではありません。
むしろ、自分の心の中にまだ癒されていない部分を教えてくれる鏡のようなものです。

相手を通して自分の心の傷が映し出されていると気づけたとき、
その出来事は「自分を責める原因」ではなく「癒しの入り口」になります。

たとえば、
「彼が冷たく感じる」という出来事の奥に、
「私はまた置いていかれるかもしれない」という小さな不安が隠れていたとしたら、
その不安は、昔のあなたが感じた“あの寂しさ”の名残かもしれません。

それに気づけた瞬間、
私たちは初めて“過去のレンズ”を外し、
今の現実をありのままに見られるようになるのです。

■ 気づきと癒し:「もう頑張らなくても愛される」を思い出す時間

ここまで見てきたように、
「認められたい」「嫌われたくない」「安心したい」という気持ちは、
どれもあなたが“必死に愛を守ってきた証”なんです。

あなたのような頑張り屋さんは、
人を傷つけたくないし、空気を乱したくない。
だからこそ、自分の気持ちよりも周りを優先してきた。

その優しさは、ずっと間違いじゃなかったんですよ。
それは、あなたが「大切な人を守りたかった」からこその行動なんです。

ただ、もうそのやり方じゃなくても大丈夫なんです。
今のあなたは、成長したあなたにふさわしい、新しいやり方を選んでいいんです。

これからは“守る”よりも、
あなた自身の幸せを“感じる”ことを大事にしていいんです。

自分の感情を観察する

「つい相手に合わせてしまった」と気づいた瞬間でも、
どうか自分を責めないで。

その代わりに、静かにこう問いかけてみてください。
「私、今どんな気持ちだったんだろう?」

たとえば、

  • 少し寂しかった
  • わかってほしかった
  • 我慢して疲れた

そんな小さなつぶやきが出てきたら、それをそのまま受け取ってあげましょう。

感情を“正そう”とせずに、“聴いてあげる”こと。
それが、潜在意識に光を当てる最初の一歩です。

行動と感情を切り離して見つめてみる

「相手に合わせた=私が悪い」ではありません。
それは、長年の“生きるための知恵”であり、防衛本能が反応しただけ。

だから、無意識にそう動いてしまった後でいいんです。
「これは本当に私の望む行動だったかな?」と、
ほんの少し立ち止まってみてください。

  • 本当は行きたくない飲み会に参加した
  • 本当は断りたかった頼まれごとを引き受けた

そのあとに「疲れた」「無理してたな」と気づけたら、
それが“自分を取り戻す瞬間”なんです。

あなたの中の抑えてきた本音は、
いつでもあなたに気づいてもらえるのを待っています。

小さな「自分優先」を練習してみる

変化は、劇的じゃなくていい。
むしろ劇的じゃないほうがいいんです。

ほんの小さな選択からで、心は確実に変わっていきます。

たとえば、

  • 友人とのランチで「今日は私が行きたいお店にしよう」と言ってみる
  • 家で「今日は何もせずに休もう」と決める
  • 「ごめん」じゃなく「ありがとう」と言ってみる

そんな些細なことが、
“自分の感覚を大切にしても大丈夫”という新しい記憶になります。

この積み重ねが、心の中に「安心して自分でいていい」という新しい神経回路をつくっていくのです。

■ そして、頑張り屋さんのあなたへ

あなたがこれまで頑張ってきたのは、
誰かに認めてもらうためだけじゃなく、
「ちゃんと愛したい」「ちゃんと繋がりたい」と願っていたから。

だからこそ、これからはその優しさを、自分にも向けてあげてください。

「相手を優先してきた私」も、
「自分を後回しにしてきた私」も、
どちらも精一杯“愛を学ぼうとした私”なんです。

本当の癒しは、“間違いを直すこと”じゃなくて、
“自分の頑張りを理解してあげること”から始まります。

そして、あなたが少しずつ“感じる自分”を取り戻していくとき、
周りとの関係も自然と変わっていきます。

なぜなら、
「私はそのままで愛されていい」と思えるようになると、
相手を信じる力も、
自分を信じる力も戻ってきますから。

だからあなたは大丈夫。
今までの頑張りは、無駄なんかじゃありませんよ。

■ 次回予告

次回は【愛を受け取らない潜在意識】についてお届けします。
「愛されたいのに、なぜか素直に受け取れない…」
そんな心の奥にある“無意識のブレーキ”をやさしく解きほぐしていきます。
自分を責めずに、少しずつ愛を受け取れる心を育てるためのヒントをお話しします。

この【潜在意識と無意識がつくる“心のクセ”】シリーズは、毎週火曜と金曜、全6回のシリーズでお届けしています。

【シリーズ①】潜在意識って何?|あなたの無意識が作るイライラ・行動のクセ

あなたに届けたいメッセージ

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