心の法則　～相手がくれないものは自分から与える～

形あるものは、相手に与えれば自分の元からは無くなります。
しかし、愛や優しさなどの形ないものは、相手に与えると不思議と自分の中に増えていきます。

パートナーと喧嘩になる時、相手が自分を理解してくれない、という問題、どのカップルにもよく起こります。

男性と女性は考え方や感じ方のパターンが違う傾向が強いです。

例えば、女性は心配事や気になることがあると、話して気持ちをスッキリさせようという傾向が強いです。
女性同士で話していれば、「そうだよね！」「わかる～！」「あ～、あるよねそういうこと！」というような共感する言葉が多発します。具体的な解決策を出して解決するため、というよりも、話すことでスッキリしたり、共感してもらえて安心したり、という傾向が強いのです。

一方男性は、心配事があると自分が信頼している頼りになると感じる相手には相談するかもしれませんが、多くの場合はひとり黙り込んでじっくり考える、という傾向が強いです。話してスッキリ、というよりは、自分で解決する方法を自分の頭の中で探る、という感じでしょうか。解決思考型なのです。

この違いを踏まえた上で、女性が男性に対して心配事や不安な気持ちを口にした時、多くの場合男性は、「そうだよね」「わかるよ」という共感を示すような言葉を女性に対して発することはあまりなかったりします。その代わり、「こうしたらどう？」「ああしなよ」「なんでそうしないの？」という、解決に導こうとする言葉をかけるケースが多いです。

しかしこれらの言葉を女性が聞くとどう感じるかというと、心配な気持ち、不安な気持ちを全然理解してもらえていない、受け止めてもらえていない、それどころか、なんだか責められているような気がする、とすら感じたりしますよね。

逆に、男性が心配事や不安を感じて黙り込んでいる時、女性は「何かあったら私に相談してね。」とか「なんで黙ってるの？話してくれなきゃわからないじゃない、ちゃんと話してよ、私には言えないの？」と男性が口を開いてくれるのを待っている、早く口を開いてよ、という想いのこもった言葉を発したりします。

解決しようとする男性も
話を聞いて一緒に考えたい女性も

どちらも悪いわけではないのです。
自分だったらこうして欲しい、いつもそうしているから、だから相手にもそうしてあげたい、という、相手を想い気遣う愛と優しさがベースにあるのです。

が、しかし、残念ながら、それは自分が望むやり方で、相手が望むやり方ではなかったりするのですよね。

お互いが、相手が受取りやすい言葉で説明できるとすれ違いはしなくて済むかもしれませんが、こういったケースは、自分では伝えているつもり、だけど相手には全然違うものに伝わってしまっている、という本人たちにも一体どこでどうこんがらがったのかわからないようなすれ違いが起きていたりします。

相手がわかってくれない、と思っている時は
相手も同じように、わかってくれない、と思っていたりするものです。

相手が何をわかってほしいんだろう？
相手のやり方ってどんな感じ？
相手は何を思ってこの言葉を発したのだろう？

そんなことをひとつひとつ拾ってみると、意外と自分が感じていたのとは全然違うものが見えてきたりするものです。

相手がわかってくれない、と自分が感じている時は
わかってもらおう、という想いをちょっとだけ横に置いてみて
相手をわかってみよう、という想いで相手を見てみると

遠回りに感じるかもしれませんが
結果一番自分をわかってもらえる近道なのかもしれません。