気持ちをわかろうとしてくれない彼氏・旦那

パートナーは一緒にいる時に2人同じ感情を感じている

と、心の世界では言うことがあります。

愛し合っている時は、2人ともが幸せで
自分が何だかモヤモヤスッキリしない感情を相手に感じている時
相手も実は同じように何だかスッキリしない想いを抱いていたりするものです。

家の中で、彼のクローゼットと私のクローゼットがあり、メインでお洗濯をしているのが私だとすると、私は私のクローゼットの中のどこに何があるかを知っているし、彼のクローゼットの中もどこに何があるかを知っている。だけど、彼は彼のクローゼットのどこに何があるかを知っているけれど、私のクローゼットのどこに何があるかを知らない、知ろうともしてくれない。

私がお洗濯をして、服を畳んで、私のと彼のとを片付ける時には彼のクローゼットのあるべき位置に収めるのに、彼が服を畳んでくれた時には、私のだけ、ちょこんと椅子の上に取り残されている、なんて現象が起きたりして。

そんなちょこんと椅子に取り残されている服や下着を見ると、なんだかほったらかされてる…そこにあるのは、服や下着なんだけれど、なんだか心は自分がそこにほったらかされている、なんて切ない気分になってしまったり。

そんな切ない感情が自分の胸をよぎると、
私だけ彼のために頑張っているのに、
彼は私のために頑張ってくれていない、
私を知ろうともしてくれていない、
私を理解しようとしてくれていない。

そんな寂しさを感じてしまったりします。

時にはこれが寂しさや切なさにならず、
怒りとして表現されることもあるんですね。

傷みがあると触れられない

転んで膝を大きく擦り剝いた時、痛いですよね。洗って消毒した方が良いんだろうけれど、それすらも痛いからできるならやりたくない。傷口に砂でもついていようものなら、本当はそれを洗い流さなきゃいけないって思うんだけど、痛すぎて触れない。

想像しただけでも身体が痛みを感じるような気分になります。

心も同じ。

どんな形か、いつの傷なのか、痛みが残っている状態だと、触れないんですね。

私のクローゼットはこうなってるの。
T-シャツはここ、靴下はここ、下着はここに置いてるんだよ。

そんな話を彼とできると良いんですが、ちょこんと椅子に置き去りにされている服と下着を見て、自動的に

私はいつもこうしてほったらかしにされていた。
私はいつもこうして興味も持たれなかった。
私はいつもこうして大切に扱われてこなかった。

というような、自動思考でネガティブな感情が湧いてきてしまうことがあります。

ちょこんと椅子に置き去りにされている服や下着を彼に指摘すると、

お前になんて俺は興味無いんだ！とか
自分の事くらい自分でやれ！とか

なにか自分が責められるような、イヤな人に思われるような、そんな気分になってしまって彼に言えない、なんて気持ちが湧いてきたりします。

ここで感じるのは

ほらやっぱりあなたも私のことを理解しようとなんてしてくれないよね。
ほらやっぱりあなたも私のことなんか大切にしてくれないよね。

それは、いつだったかもっともっと昔に感じたあの時の心の痛みを思い出させるような展開にどうせなるでしょ、っていう、怖れがあったりするんです。

誤解した感情

そもそも彼が

お前になんて俺は興味無いんだ！とか
自分の事くらい自分でやれ！とか

本当に言うかどうかはわからないんですね。

もし本当に言ったのだとしたならば、それは実は別の問題で、彼の罪悪感が刺激されていたり、自分の抱えている無価値感が彼を刺激し、彼にそんなセリフを言わせてしまっている、っていう状態を作り出しているのかもしれません。

見るべきは、洗濯物が2人分取り込まれていて、彼なりに頑張って畳んだのか、どう畳んで良いのかわからずそっと置いた、という、彼のできる範囲で彼が頑張ってくれた、ってことなんです。

もしも本当に彼が私に興味が無かったのだとしたら、自分の洗濯物だけ彼は取り込むこともできたはず。自分の事くらい自分でやれ、というのであれば尚更、彼は私のものは気にもせず目もくれないはず。そうであっても何の不思議もないんですよ。

ということは、椅子にちょこんと置き去りにされている洗濯物は、私の目から見ると「置き去りにされている」と見えるけれど、彼は「大切にそっとそこに置いた」のかもしれないのです。

じゃあどうして私の目には「置き去りにされている」と見えるのか。

それは、自分が自分に対して、

どうせ私は置き去りにされる程度の女よ

という想いがあるということなんですよね。

実際に自分が置き去りにされる程度の女かどうか、というよりも、なぜかそのくらい自分には価値が無いって思いこんでしまっている自分がいる、ってこと。

要するにそれって本当は誤解で、その程度の価値しか自分には無い、っていうこと自体が間違いだよね、ってことなんです。

本当は、愛されて大切にされる価値があるんです。
興味を持ってもっと知りたい、もっと近づきたい、って思われるんです。

ただし、ここで注意が必要なのは

自分がどうせ愛されるわけない、自分は大切になんてされるわけない、どうせ置き去りにされる程度の女だ、と自分で自分に思っていると、そんな自分はステキな自分には思えないですよね。

愛されない、大切にされない、置き去りにされる程度
ぬいぐるみであれば、ボロボロで汚くて、汚れで異臭が漂っていそうな、決してハグして顔でスリスリなんてしたく無さそうなものを思い浮かべませんか？

もし自分がそのぬいぐるみのように、自分の存在を、私はボロボロで汚くて異臭を放っている、なんて思う気持ちがあれば、彼が興味を持って自分に近づいて来てくれても、あっち行ってー！って突き放してしまいますよね。

実際の自分はボロボロでも無いし、汚くも無ければ、異臭も放っていないけれど、心理的には自分はこんな状態だって思っているってことなんです。

だからその誤解をまずは解きませんか？

じゃないと、どんなに彼があなたに近寄りたくても、あなたが突き放してしまいます。

本当にしたかったことは

愛する

という言葉を聞くと、どう感じますか？

私たちは誰もが愛されたいという気持ちを持っています。
愛されることを望むのは当然の気持ち。
誰だって愛されたいって思います。

ただ、不思議ですよね、本当に不思議だなって思うんですけどね
私たち人間って、
どうも

自分が愛していない時には、相手から愛されることを受取れない

っていう、本当に不思議な習性があるようなのです。

それは、自分が好きじゃない人で考えるとわかりやすいですが
見ず知らずの人に100本のバラを持って家の前に立っていられたらなんだか怖いですよね。
あなたのことが大好きなんです、愛しているんです、なんて言われても、帰ってください、警察呼びますよ、って言いたくなりますよね。

自分が好きな人でも同じように
自分が相手を愛していない、って思っている時
相手がどれほど自分を愛してくれても
その愛を素直に受け取ることができない
って現象が起きるんです。

大好きな彼を相手に、彼にも私を大好きでいてほしい、って思っていても
心の中で、でも彼は私のこんなところとかあんなところとか不満に思ってるんじゃないの？
そうやって私が不充分だって言って、私を傷つけるんじゃないの？
そんな風に思っている時、彼は私の敵になっています。
敵に対して自分が全力で愛しているということはありません。

それでも私たちの心の中では、あなたが私の敵じゃないって証明してよ！
私に優しくしてよ、私が納得して安心できるまでちゃんと愛してよ！
って思うんですよね。

自分が全力で愛していない状態で、彼に愛してほしいと望んでいる時、彼の愛を受取る覚悟はありますか？

そもそも
洗濯物が椅子の上に置き去りになっている状態で、洗濯物と自分を重ね合わせて心が傷む人って
とても繊細な心を持っているんですよ。
それほど繊細な心を持っている人は
自分の傷みだけではなく、人の痛みも敏感に感じ取ります。

自分が大好きな彼を全力で愛していない、という状態が
彼にとってどれほど悲しく寂しいものなのか
わかるからこそ
そんなことをしてしまうひどい自分が彼の愛を受取れるわけはない
と思ってしまうことって当然です。

それだけ本来あなたが優しく愛に溢れている人だってことなんです。

これ、とても大事です。

本来のあなたは優しく愛に溢れている人なのです。

そんなあなたが愛を止めていることがどれほど辛く苦しいのか
それは今のあなたがなんだかモヤモヤスッキリしない気分を抱えている
それが証。

だとすると、あなた自身に、全力で大好きな人を愛させてあげる、
その許可を自分自身に出す。

そのための心の痛みは癒し
ひとりで挫けそうならサポートや応援団を付け
自分の心が喜ぶことを、自分にさせてあげる。

ただそれだけでいいんです。

あなたの幸せな瞬間を溢れるほど増やしていきましょう。