恋人に会えないと、寂しくなることがあります。
「もっと会いたい」
「どうして時間を作ってくれないの?」
「本当に私のことを大切に思っているなら、会いに来てくれるはず」
そんなふうに思うこともあるでしょう。
会えない時間が続くほど、相手に会いたい気持ちが大きくなります。
そして、
「会えさえすれば、きっと安心できる」
「もっと一緒に過ごせたら、関係もうまくいく」
と思うことがあります。
けれど、実際に会う時間が増えたり、関係が近くなったりすると、今度は別の苦しさが出てくることがあります。
「ずっと一緒にいると疲れる」
「一人の時間もほしい」
「どうして私の気持ちをわかってくれないの?」
「せっかく会っているのに、どうしてスマートフォンばかり見ているの?」
会えないときには、ただ会いたかったはずなのに。
会えるようになったら、今度は相手への不満が増えていく。
そんな自分に、
「私はわがままなのかな」
「結局、何をしてもらっても満足できないのかな」
と悩む人もいます。
でも、これは単なるわがままとは限りません。
心の中に、
「もっと近づきたい私」と、
「これ以上近づくのは怖い私」が、
同時にいるのかもしれません。

今日もお越しくださりありがとうございます。
カウンセリングサービス・心理カウンセラーの青山リナです。
もうこれ以上ワタシ(自分)の幸せを先延ばしにしない!
ワタシを幸せにする心理学
今日も必要な方に届きますように。


親密感を怖れる人は、人が嫌いなわけではない
親密感を怖れている人というと、人付き合いが苦手で、誰とも関わりたくない人を想像するかもしれません。
けれど実際には、親密感を怖れている人ほど、誰かと深くつながりたい気持ちを強く持っていることがあります。
わかってほしい。
大切にされたい。
自分だけを特別に思ってほしい。
困ったときには助けてほしい。
一番近い存在でいてほしい。
そんな願いがあるからこそ、相手が離れていると不安になります。
会いに来てくれないことが、自分への愛情がない証拠のように感じられることもあります。
ところが、実際に相手が近づいてくると、今度は別の怖さが出てきます。
自分の嫌な部分まで知られてしまうかもしれない。
相手の期待に応え続けなければいけないかもしれない。
自由がなくなるかもしれない。
いつか失うなら、深く好きにならないほうがいいかもしれない。
頼ったら、拒絶されるかもしれない。
近づきたい気持ちと、近づくことへの怖れ。
その両方があるため、心は相手との距離によって揺れ動きます。
離れると追いかけたくなり、近づくと逃げたくなる
相手が離れているときには、相手の良いところや、会えたときの幸せを思い浮かべやすくなります。
「次に会えたら、優しくしよう」
「会えれば、きっと満たされる」
そんな期待も膨らみます。
ところが、実際に会うと、相手の現実が見えてきます。
思ったほど話を聞いてくれない。
疲れていて不機嫌なこともある。
自分の望んだ言葉をかけてくれない。
同じ空間にいても、ずっと自分を見ていてくれるわけではない。
すると、会えなかった寂しさとは別の不満が表に出てきます。
「どうしてこうしてくれないの?」
「もっと私を大事にしてよ」
「私はこんなにあなたを必要としているのに」
相手が離れれば追いかけたくなり、相手が近づけば息苦しくなる。
この揺れは、自分でも理解しづらいものです。
そのため、
「相手が悪いから苦しい」
「もっと相手が変わってくれれば満たされる」
と感じやすくなります。
けれど、本当に欲しいものは、会う回数だけではないのかもしれません。
本当に欲しいのは、「会うこと」の奥にあるもの
「もっと会いたい」という願いの奥には、
「私は大切な存在だと感じたい」
「愛されていると実感したい」
「見捨てられないと安心したい」
「私のことをもっとわかってほしい」
という思いが隠れていることがあります。
だから、会っても、その願いが満たされなければ、不満が残ります。
ただ同じ部屋にいるだけでは足りない。
自分の気持ちをわかってほしい。
自分を選んでほしい。
自分を最優先にしてほしい。
そんな願いが出てくることもあります。
けれど、人に深く求めるということは、それだけ相手から影響を受けるということでもあります。
相手の反応次第で、自分の価値が揺らいでしまう。
断られたら、とても傷つく。
期待した分だけ、がっかりする。
だから心は、自分を守るために、近づきすぎないようにするのです。
「もっと愛してほしい」と思いながら、
「どうせわかってもらえない」と相手を遠ざける。
「会いたい」と思いながら、
会えば相手の欠点ばかり気になる。
それは、愛がないからではありません。
傷つくことを怖れているからなのです。
どちらの気持ちも、本当の自分
「会いたい」と思う自分も、本当です。
「一人になりたい」と思う自分も、本当です。
どちらか一方が正しく、もう一方が間違っているわけではありません。
近づきたい気持ちを否定すると、孤独が大きくなります。
離れたい気持ちを否定すると、我慢が増え、相手への怒りとして出てきます。
大切なのは、
「私はなぜこんなに会いたいのだろう」
「会えたら、何を感じたいのだろう」
「実際に相手が近くにいると、私は何が怖いのだろう」
と、自分の心に目を向けることです。
自分の感覚を知ることができれば、相手にすべてを満たしてもらおうとしなくてもよくなります。
一人になりたいときには、罪悪感を持たずに距離を取る。
会いたいときには、相手を責めるのではなく、自分の願いとして伝える。
そんなふうに、少しずつ自分に合う距離を見つけていけるようになります。
親密さは、距離をゼロにすることではない
親密な関係というと、いつも一緒にいて、何でも話し、すべてをわかり合う関係を想像するかもしれません。
けれど、本当の親密さは、相手との距離をなくしてしまうことではないのだと思います。
近づいても、自分を見失わないこと。
離れていても、相手の愛情を疑いすぎないこと。
一人の時間を持っても、関係が終わるわけではないと信じられること。
そして、必要なときには、また相手に近づけること。
人との距離は、近いか遠いかの二択ではありません。
近づいたり、少し離れたりしながら、お互いが安心できる場所を探していくものです。
ただ、こうした距離感は、頭で理解するだけでは、なかなか身につかないことがあります。
誰かとの関係の中で、実際に安心を感じたり、緊張したり、少し距離を変えたりしながら、経験していく必要があります。
その練習ができる場所の一つが、カウンセリングなのだと思っています。
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