彼の機嫌が悪い。「受け取れない女性」と役に立ちたい男性の心理

彼のために、こんなに頑張っているのに。

身の回りのことをしてあげて、彼が困らないように先回りして、仕事で疲れていそうなら余計な負担をかけないようにする。

彼に何かを頼むより、自分でやったほうが早いから、自分でやる。

できるだけ彼を支えて、穏やかに過ごせるように気を配っている。

それなのに、なぜか彼は不機嫌。

大きなため息をついたり、返事が冷たくなったり、何を聞いても「別に」と言ったり。

そんな態度を見ていると、

「私がこんなにしてあげているのに、何が不満なの?」

と思ってしまいますよね。

けれど、心理的に見てみると、彼が不機嫌になる背景には、あなたが彼のために頑張りすぎていることが関係している場合があります。

あなたの愛情が足りないのではありません。

むしろ、あなたが愛情深く、一人で多くのことを引き受けてきたからこそ、すれ違いが起きているのかもしれません。

今日もお越しくださりありがとうございます。
カウンセリングサービス・心理カウンセラーの青山リナです。

もうこれ以上ワタシ(自分)の幸せを先延ばしにしない!
ワタシを幸せにする心理学

今日も必要な方に届きますように。

目次

男性は「大切な人の役に立ちたい」と思っている

もちろん、すべての男性が同じではありません。

けれど男性の中には、

「大切な人の役に立てている」
「自分が彼女を喜ばせている」
「自分が家族を守れている」

という感覚を、自分の存在価値と強く結びつけている人がいます。

彼女が笑ってくれた。
自分がしたことで、妻が楽になった。
困ったときに頼ってもらえた。

そんな経験を通して、

「自分は、この人にとって必要な存在なんだ」

と感じるのです。

反対に、何をしても喜ばれていないように感じたり、そもそも何も頼まれなかったりすると、

「自分は必要とされていないのではないか」
「自分には、この人を幸せにする力がないのではないか」

という寂しさや無力感が生まれることがあります。

けれど彼自身も、その寂しさをはっきり自覚しているとは限りません。

「君に頼ってほしい」
「もっと自分のしたことを受け取ってほしい」
「自分にも、君を幸せにさせてほしい」

と素直に言える人ばかりではないからです。

言葉にならなかった寂しさが、ため息や無愛想な返事、ふてくされた態度、不機嫌という形で表れることがあります。

尽くしすぎる女性は、受け取ることが苦手

彼のために尽くしてきた女性は、一見すると、とても受け取ることが上手そうに見えます。

けれど実際には、与えることには慣れていても、誰かから与えてもらうことには慣れていない場合があります。

「人に頼ったら迷惑をかける」
「自分のことは自分でやるべき」
「お願いして断られたら傷つく」
「期待して、がっかりしたくない」
「私がしっかりしないと、関係が成り立たない」

そんな思いを抱えていると、人に任せるより、自分でやったほうが安心です。

彼が動くのを待つ前に、自分で済ませてしまう。
失敗しないように、やり方を教える。
彼が困らないように、先回りして準備する。

「私がやっておくね」
「大丈夫、私ができるから」
「あなたは疲れているでしょう」

そう言って、彼が差し出そうとしたものまで受け取らずに、自分で抱えてしまうのです。

もちろん、それは彼を愛しているからかもしれません。

けれど彼から見ると、

「自分には任せてもらえない」
「自分は頼りにならないと思われている」
「彼女には、自分がいなくても何の問題もない」

と感じられることがあります。

女性側は愛情を与えているつもり。

男性側は、自分の出番を失っていると感じている。

このすれ違いが続くと、彼の中に「役に立てていない」という感覚が積み重なっていきます。

彼のお世話を焼くほど、母親と子どもの関係になる

彼のことを思って、つい口を出してしまうこともありますよね。

「あれ、忘れないでね」
「こうしたほうがいいよ」
「それじゃダメだと思う」
「もう、私がやっておくから」

よかれと思って助言をして、失敗しないように導き、できないところを補ってあげる。

けれど、その関わり方が増えていくと、恋人や夫婦というより、母親と子どものような関係になることがあります。

彼は世話をされる側。
あなたは、彼を管理し、支え、正しい方向へ導く側。

この関係では、彼は「あなたを幸せにする男性」ではなく、「あなたに面倒を見てもらう子ども」になってしまいます。

そして子ども扱いされていると感じながら、同時に、

「もっと頼りになる人でいてほしい」
「もう少ししっかりしてほしい」

という期待まで向けられると、彼はますます自信を失っていきます。

「どうせ自分がやっても、認めてもらえない」
「どうせ彼女がやり直す」
「自分は役に立たない」

そんな気持ちが、投げやりな態度や不機嫌として表れることがあるのです。

子どもが生まれたあとに不機嫌になる男性心理

彼が「自分は必要とされていない」と感じやすい場面のひとつに、子どもが生まれたあとがあります。

子どもが生まれれば、女性の意識が子どもに向かうのは自然なことです。

毎日の育児で精いっぱいになり、夫のことまで考える余裕がなくなるのも無理はありません。

けれど男性の中には、

「妻の世界に、自分の入る場所がなくなった」
「自分よりも、子どものほうが大切になった」
「自分はもう必要ではない」

と感じる人がいます。

もちろん、だからといって、女性が夫のお世話までしなければならないわけではありません。

大切なのは、彼をもう一人の子どもにしないことです。

「子どものことを一緒に考えてほしい」
「これをあなたにお願いしたい」
「今日は私が疲れているから、力を貸してほしい」

と、家族を支える一人の大人として、彼に役割を渡していくこと。

そして、彼がしてくれたことを受け取ることです。

受け取ることは、彼に依存することではない

人に頼ることや受け取ることに抵抗がある女性は、

「彼に頼ったら、依存になってしまうのではないか」
「自分でできることを頼むのは、わがままなのではないか」

と思うことがあります。

けれど、受け取ることは、何もできない人になることではありません。

彼にすべてを任せることでも、彼に自分の人生を背負わせることでもありません。

自分でできることがあっても、ときには相手の力を借りる。

相手がしてくれたことを、当然だと流さずに受け取る。

「助かった」
「うれしかった」
「ありがとう」
「あなたがいてくれてよかった」

と言葉にする。

それは、彼にあなたを幸せにする出番を渡すことです。

女性が受け取ることで、男性は、

「自分のしたことが届いた」
「自分は彼女の役に立てた」
「自分にも、この人を笑顔にすることができる」

と感じられるようになります。

彼に頼っても、思いどおりにしてくれるとは限らない

ただし、彼に頼るようになれば、必ず自分の思いどおりに動いてくれるわけではありません。

お願いしたのに忘れることもあるでしょう。
やり方が違って、余計に時間がかかることもあるかもしれません。
自分でやったほうが早い、と感じることもあると思います。

そこで、

「もういい、私がやる」
「ほら、やっぱりあなたには任せられない」

とすぐに取り上げてしまうと、以前の関係に戻ってしまいます。

受け取るためには、相手が自分とは違うやり方をすることや、完璧ではないことを、ある程度任せる必要があります。

もちろん、危険なことや、生活に重大な影響があることまで黙って任せる必要はありません。

けれど、自分の正解だけを唯一の正解にせず、彼のやり方が入る余白をつくることは、横並びの関係を育てるために大切です。

彼の不機嫌を、あなたが引き受ける必要はない

ここまで読んで、

「では、彼を不機嫌にさせないために、私がもっと上手に受け取らなければいけないの?」

と感じた人もいるかもしれません。

けれど、彼の不機嫌の責任まで、あなたが背負う必要はありません。

彼が自分の寂しさや無力感を言葉にせず、不機嫌をぶつけてくるのであれば、それは彼自身が向き合うべき課題でもあります。

彼の心理を理解することと、不機嫌な態度を我慢し続けることは別です。

「疲れているなら、そう言ってほしい」
「不機嫌な態度を取られると、私はつらい」
「察して機嫌を取る関係にはしたくない」

と伝えていいのです。

女性側は、彼のしてくれることを受け取る。

男性側は、自分の感情を不機嫌ではなく言葉で伝える。

どちらか一方だけが頑張るのではなく、二人がそれぞれ自分の課題を引き受けることが大切です。

彼にも、あなたを幸せにする出番を渡してみる

彼のために頑張ってきた人ほど、受け取ることには勇気が必要です。

頼ったのに応えてもらえなかったらどうしよう。
期待して、傷ついたらどうしよう。

そんな怖さがあるからこそ、一人で頑張ることを選んできたのかもしれません。

けれど、あなたがすべてを与え、彼がすべてを受け取る関係では、いつかあなたが疲れてしまいます。

そして彼も、自分が役に立てていないように感じてしまいます。

まずは、小さなことから頼ってみてください。

「これをお願いしてもいい?」
「少し手を貸してくれる?」
「あなたの意見を聞かせてほしい」

そして、彼が差し出してくれたものを受け取ってみる。

完璧でなくても、

「ありがとう」
「助かったよ」

と伝えてみる。

尽くすことを、すべてやめなくてもいいのです。

あなたが彼を幸せにしたいと願うのと同じように、彼にも、あなたを幸せにする出番を渡してあげる。

頼ったり、頼られたり。
支えたり、支えられたり。
与えたり、受け取ったり。

パートナーシップは、二人が横に並び、お互いの力を受け取り合うことで育っていくのだと思います。

あなたのステキなパートナーシップを応援しています。

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