愛されるにはどうしたらいい？

自己肯定感や自己価値が低い、と感じている人は、カウンセリングや心の勉強をしていると、「親に愛されなかった」というネガティブな想いや痛みを抱えていることに気付くことがあったりします。

子どもの頃に愛されなかった。

この悲しみはなかなか結構深くて、これを受け入れたり、ゆるしたり、手放したりすることって、そう簡単なことではないですよね。

でも、この想いを抱えている以上、多くの場合、いろんな人間関係に支障が出てくるのも確かで、一期一会の関係性でも、距離が縮まる友人や恋愛、夫婦関係でも、関係性に問題が勃発する、ということ、よくあります。

ほらやっぱり私は愛されない。

そんな想いを抱きやすくなってしまうんですね。

「愛されたい」と願うのに「愛されない」と感じることは、とても辛く苦しい、耐えがたい感情です。

あなたの辛く苦しい想いが、少しでも望む幸せに変化していくことを願って、お届けします。

間違った思い込み

最初に覚えておいていただきたいのは

「子どもの頃に愛されなかった」＝「愛する価値の無い人間」
ではない、ということ。

これ、とても大事なことです。

子どもの頃に親に愛されなかった、という経験が、あなたを愛する価値の無い人間だと思い込ませているのでしょうが、それは大きな間違いなのです。

問題を切り分ける

子どもの頃、親に愛されなかった、と感じている時、問題を切り分けて考える必要があります。

それは、親の問題と、自分自身の問題。

親の問題

親もひとりの人間。いくら親でもパーフェクトではない、ということ。

0歳の子どもがいれば、親も親0年生。経験が無いんです。

人って、経験が無いことを上手くやるって難しいんですね。手探りでひとつひとつ試していかなきゃいけない。教科書には○○と書いてあって、同じように実行しても、上手くいかない、なんてことだってザラにあったりしますよね。

そんな時、教科書に書いてあることが悪いんだ！なんて思ったり、あれが悪い、これが悪い、だから上手くいかない、って思ったりするものだけれど、何かを責めている時の心は大概自分自身を責めているものです。

上手くできない自分が悪い。

親がそんな想いを抱えているとすると、自分のところに産まれてきた子供に対して、どう思うんでしょう？

この子は可愛い幸せな子。

なんて無邪気に思えるでしょうか？

私のところになんて産まれてきてしまって、ハズレくじ引いたわね。
可哀想に…
こんな私が親だなんて、そのうちこの子にもきっと恨まれて嫌われるわね。

なんて自分のダメさ加減を呪っているのではないでしょうか。

そんな自分を呪うような親が、それでも子どもを産むって、なんででしょうね？
10か月もの間、お腹の中で育てて、産み出して、育てる。
もしかすると、産んだ時点で子どもを手放してしまった親もいるかもしれませんが、それでも宿った命をこの世に送り出したいと思ったことには違いないんですよね。

自信が無くて
こんな親でごめんなさい、なんて思いながら
上手く子どもを愛せない親

親には親の葛藤があるのではないでしょうか。

自分自身の問題

「愛されたい」と願うことが決して悪いことではないですし、人であれば誰しもが持つ想いです。

子どもの頃に愛されなかった、だから恋愛でも友達関係でもきっと愛されない。そんな想いを持ってしまったり、相手を疑ってしまったりするんですよね。

疑いたくないから「愛されたい」と願うのでしょうし、自分が本当に愛される価値がある、ということを誰かに証明して欲しい、とも願うのかもしれません。

しかし、自分の中に、「自分が本当は愛される価値がある」という想いが無く、誰かに証明して欲しい、と感じている時は、自分が信じている「ほらやっぱり愛されない」と実感する出来事ばかりを拾い集めてしまうんです。

だってずっと「自分が本当は愛される価値がある」とは思えず、疑っているから、「愛されたい」と願うのです。

恋愛・友達関係だけではなく、もちろん親に対しても。

欲しいものは与えてみよう

心の世界では、欲しいものは与えてみよう、と言われます。

「愛されたい」と願う時は「愛する」ことをしてみる、ということ。

それは、「愛される」ために、あれをする、これをする、という尽くし系では残念ながら上手くいかないんです。
これは私自身も散々やってきた自分を削り消耗させるやり方。

「愛される」ためにあれをしたり、これをしたり、としている時、対価を求めているんですね。逆にその対価が無ければやりません、ってこと。その対価が、自分の欲しい形で返って来なければ何の意味も無い、って思っちゃいます。

極端な話だと
シャネルのバッグが欲しいから、彼にマッサージをしてあげる。
彼はお礼にバッグを買ってくれたけれど、シャネルじゃなく、無名の数千円のバッグだった。

こんなはずじゃない！だったらマッサージなんてしなきゃよかった！

とても極端な例ですが、そういうこと。望んだ対価が受け取れないならやったことを後悔する。これって、「愛する」という行為ではなく、ただの取引ですよね。心理学では補償行為なんて言ったりします。

しかし別にバッグ云々ではなく、いつも疲れている彼に少しでも楽になってもらえると良い、という想いでマッサージをしてあげる、これは愛の行為。

「愛されたい」と願う時、相手を「愛する」のは、何かを物理的にするということだけではなかったりします。

時に、相手をただ理解してみたり
相手の立場に立って物事を考えてみたり
相手の苦しみにただ心を寄せてみたり

そんな一見些細な何もしていないように見えることでも、実は「愛する」想いが無いとできないんです。

これをしてみると、物理的にわかりやすい何かをすることよりも、実は自分がどれほど「愛されていた」かを知ることができたりします。

言葉にすると簡単そうですが、なかなか感情が邪魔をして簡単にいかないってことの方が実際には多いと思います。だから、焦らなくても、上手くできなくても大丈夫です。

それでも愛したい

この想いを持ち続けている限り、ちゃんとあなたの願いは叶います。

どうか独りで抱え込んで頑張り過ぎず、
いつでもお話ししてくださいね。