自分を信じてあげる

私たちは皆それぞれが違う特徴を持っている、だからこそ、皆それぞれが違うカラーで違う光を放っている。そんな異なるカラーと光があるからこそ美しいのだとは思いませんか？

今日はちょっと心の世界ではないお話しを紹介したいと思います。

私は、カウンセラーの他に、英語を教える仕事をしています。その生徒さんで英検を受ける準備をしている中学生の生徒さんがいます。頑張って英単語を覚えているのですが、なかなか英単語を覚えるのにも一苦労です。そもそも日本にいる限り英語って使う機会ほぼ無いですからね。日常で使って覚えるのと、単語帳を使って覚えるのでは効率もやる気もだいぶ違いますよね。英単語帳に向き合って覚える気にならないと、勝手に覚えるというのは不可能に近いわけです。

とはいえ、単語がわからないと英文が理解できない。なのでなるべく多くの英単語を、長く覚えていられるように、コツコツと単語帳に取り組んでいるわけです。

私はその子に、こう伝えました。

人間ってどのみち忘れる生き物だから、テストのために覚えようとしても、すぐ忘れちゃう。だから、覚えようとしなくていいので、1日10分、単語帳を開いて、音声で聞いて、音声と一緒に単語を確認していって。

その子は、その通りに単語帳をみて、音声を聞きながら確認していってくれました。

小さな確認テストも頻繁に挟みつつ、わからないものは自分で単語帳から探して答える、あえてのカンニング方式。

同じことをしてもすぐ覚えてしまう子と、なかなか覚えられない子といます。

この子はどちらかというとスローなタイプ。なので1週間続けても、本人の中でやってる意味ある？って感じで、全くに近いくらい、確認テストで認識できる単語が無かったのです。

2週間目。1週間目と同様に過ぎていきました。確認テストでも見たことない単語ばかり、こんな単語あった？って感じ。

3週間目に突入する前に、その子本人に、調子はどう？と確認してみました。

どう？って言われても、何にも覚えてないよ。

そんな答えが返ってきました。

ん～、私は押し付けてやらせたいわけじゃない。嫌なら止めても良いんだけど、どう思う？と本人に聞いてみました。

すると、どっちみちいつかはやらないといけないしね、10分聞いていれば良いんでしょ？通学途中に聞くよ。

そんな答えが返ってきました。

3週間経ち、4週間目。確認テストをいつものようにしたところ、

「あっ！この単語見たことある！あっ！これ知ってる！あっ！これって○○でしょ？違う？」

ついに！ついに！その子の中で認識できる単語が1つ、2つ、3つ…出てきたのです！

今までゼロに近かったものが、つぼみとなり、花開き始めたのです。

心の世界も、これにとても似ていると私は思います。

強く願っていることって、続けていくとどこかで一気に花開く時が来るものです。

つぼみすらも見えない時って、何やってるんだかわけわからないし、こんなことして意味ある？なんて思う気持ちでいっぱいになります。自分が幸せになるって願っても願っても形になる気がしないから、どうせこんなもんよね、って投げやりになってしまう気持ちが大きくなりますよね。

それでも自分を信じて続けることで、芽が出てつぼみが膨らみ始めると、一気に花が咲いて幸せを両手いっぱい感じられるようになったりします。

何がきっかけか、それは人それぞれ違うでしょうし、スピードもそれぞれ違うでしょう。

時に人がうらやましくなって苦しい気持ちが襲ってくることもあるかもしれませんが、そんな時でも自分自身を信じてあげてみてください。

自分が信じられない時は、私にあなたを信じさせてください。

あなたが幸せを両手いっぱい感じられるということを、私は信じています。