人生勝ち組！のはずなのに…心が満たされないワケ

たとえば——
いい大学を卒業して、いい会社に入って、それなりにお給料ももらっていて、世間的には「勝ち組」に見える。
でも、ふとした瞬間に心がポッカリ空いて、「なんでこんなに満たされないんだろう」と感じること、ありませんか？

もしかするとそれは、「自分で選んだ人生じゃなかった」という思いが、心の奥に残っているからかもしれません。

同じ結果でも、「選び方」が違えば、幸せ度は変わる

たとえば——
・「この大学に行きなさい」と親に言われて頑張った進学
・「安定してるからここがいい」と勧められた就職先

それ自体が悪いわけじゃない。
けれど、「自分で決めた」という感覚が持てないまま選んだ道だと、どこかで「これは本当に私の人生なのかな…」と感じてしまうことがあります。

それは、進学だけに限ったことじゃないですよね。

・まわりの友達がみんな結婚していったから、「そろそろ私も…」と焦って決めた結婚
・親や周囲が安心するからと選んだ、無難で良い人そうなパートナー
・「女の子なんだからこのくらい我慢しないと」と思い込んで続けた働き方
・本当はやってみたかった道があったけど、「そんなの現実的じゃない」と諦めて選んだ選択肢

こうして並べてみると、どれも「自分が悪い」とか「誰かのせい」とは言い切れないような、「これが普通でしょ？」というような、とても曖昧な感覚の中で選ばれてきたものが多かったりしますよね。

心が求めているのは、「自分で選んだ感覚」

心理学では、人が心からの満足感を得るには「自律性」が大切だと言われています。
自律性とは、「誰かに言われたから」や「やらされているから」ではなく、「自分が望んだから」「自分で選んだから」という内側からの動機を持って生きている、という実感です。

これは決して「わがままに生きよう」とか「誰の意見も聞かなくていい」ということではありません。
大切なのは、最終的な選択のハンドルを自分が握っているという感覚なんです。

つまり、親や周囲の期待に応えた、という動機だけでは、どれだけ立派な肩書きを手に入れても、心が置き去りになってしまうことがあるのです。

たとえば——

・「親に期待されてこの進路を選んだ」
・「安定しているからこの仕事に就いた」
・「まわりの友達が結婚していくから、私もそろそろ…と思った」

これらの選択肢が間違いというわけではありません。
でも、もしそれが 「本当はどうしたい？」という問いを置き去りにしてきた結果だったとしたら…
心のどこかで、「これは本当に私の人生なのかな」と、ぽっかり穴が空いたような虚しさを感じてしまうことがあるのです。

逆に、「自分がやりたくてこの道を選んだ」と思えていれば、多少つらいことがあっても、心は納得できる。
自分の人生に対する手応えがあるからです。

他人の期待から、自分の意思へ

もし今、「なんだか満たされない」と感じているとしたら、
それはあなたの心が「そろそろ自分の人生を生きよう」と教えてくれているのかもしれません。

親の期待に応えて頑張ってきたこと、
周囲の評価を得るために努力してきたこと、
それらはどれも否定する必要はありません。

ただ、これからは
「私はどうしたい？」
「本当はどんな生き方をしてみたい？」
と、自分に問いかけてみる時間を持ってみてください。

結果よりも、「誰の意思で選んだか」が心を満たす

大切なのは、
何を選んだかよりも、「誰の気持ちで選んだか」。
たとえ周りの期待から始まった人生でも、
今ここから、自分の舵を取り戻していけばいいんです。

あなたの人生は、あなたのもの。
これから少しずつでも、「自分で選ぶ」感覚を取り戻していけますように。