【父親がいない女性の恋愛シリーズ④】「愛される私を証明したい」—それは、あの頃届けられなかった想いの代償だった

「彼に大事にされてる」
「私だけを見てくれてる」

そんな恋をしているはずなのに、なぜかいつも“本当にそうなのかな?”と、不安になってしまう。

今日もお越しくださりありがとうございます。
カウンセリングサービス・心理カウンセラーの青山リナです。

もうこれ以上ワタシ(自分)の幸せを先延ばしにしない!
ワタシを幸せにする心理学

今日も必要な方に届きますように。

相手の態度が少し変わっただけで不安になったり、
「私ってちゃんと愛されてるのかな…?」と、確かめたくなったり。

まるで“試されている”ような感覚。

これって実は、自分の中にある「愛される自信のなさ」が、そう感じさせてしまうのです。

そんな恋の中で、気づけば自分が一生懸命「好かれるための努力」をしている。

それは、ただ愛されたいだけなのに、
愛される私を証明したいという想いが、心のどこかに潜んでいたりするのです。

「恋愛がうまくいかないのは、私の育ちのせい?」
そんなふうに感じたことがある方へ。

今回は【父親がいない女性の恋愛】をテーマに、火曜と金曜、全6回のシリーズでお届けします。
第4回は、
『「愛される私を証明したい」—それは、あの頃届けられなかった想いの代償だった』
というタイトルでお届けしますが、これは実際に父親不在の家庭で育った女性に限らず、
「私も心当たりがあるかも…」と感じる方にも、きっと響くテーマです。

心の奥にあった小さな疑問や、ずっと言葉にならなかった気持ちに、そっと光をあてられるように—
最後までお付き合いいただけましたら嬉しいです。

目次

「証明してもらいたい」と「証明したい」は、似て非なるもの

一見似ているようで、まったく違う2つの想い。

「証明してもらいたい」は、受け身。
誰かの愛によって、安心したい気持ち。

その気持ちも確かにありますよね。
だって自分が愛されているって感じたいから、
「私にちゃんと、あなたに愛されてるんだって、感じさせてよ!」って安心させてもらいたい気持ち。

一方で証明したいは、もっと切実で、もっと根深い。
それは、過去に「愛してくれなかった」と感じた誰かに、見せつけたい気持ちなんです。

「私はちゃんと愛される価値のある人間なんだよ」
「見てよ、私、幸せになってるよ」
「あなたが気づかなかっただけだよ」

そう届けたかった誰かが、心のどこかにいませんか?

それが父親不在家庭で育った場合、その対象が父親であることは、少なくありません。

「愛されなかった記憶」が、恋の中で蘇るとき

大好きなはずの彼を目の前にして、恋をしているはずなのに、
急に不安に飲みこまれてしまう。

LINEの返信がこないだけで、息が苦しくなる
少し冷たくされただけで、「嫌われた」と思い込んでしまう
相手の顔色を過剰にうかがって、心が落ち着かなくなる

そんなとき、自分でもびっくりするほど、
“子どもみたいな心”が顔を出すことがあるんです。

「どうしよう」
「嫌われたかも」
「置いていかれたかも」

その焦りや不安は、実は過去の“愛されなかった記憶”が目を覚ましてしまった感覚なのかもしれません。

たとえば、父親がいない家庭で育ったとき。

小さなころから、「男の人に甘える」とか「守られる」といった体験がないまま大人になると、
頭では「恋人は優しい存在」と思っていても、
心はそう感じられないまま恋愛をスタートしてしまうことがあります。

さらに、こんな無意識の思い込みが、心の奥に刷り込まれていることもあるんです:

男の人は、いつかいなくなる
甘えたら嫌われる
期待しても、どうせ報われない

だから、恋愛の中でちょっとした“すれ違い”や“距離”を感じたとき、
まるで昔の感情が、フラッシュバックのように蘇ってくる。

ただ不安になるだけじゃなく、
「どうにかしなきゃ!」と、無理に笑ったり、頑張ったり、
逆に、素直になれずに冷たくしてしまったり。

自分でも止められないまま、
相手の愛情を試したくなるような行動をしてしまう。

でも本当は
そうやって“振り回している”ように見えるその行動の裏には、
ずっと抱えてきた「寂しさ」と「怖さ」が隠れているんです。

本当はただ、
「ちゃんと愛されたい」
「見捨てないでほしい」
その一心なんですよね。

だからまずは、心がザワザワするとき、自分を責めないであげてほしいんです。
それは、あなたの中の“あの頃の自分”が、
ようやく声をあげようとしている時なのかもしれませんからね。

恋愛で「証明したくなる」のはなぜ?

そんなふうに抑えてきた想いが、
恋愛という「愛される可能性のある場面」に出会ったとき、いっきに噴き出すんです。

「やっと私を見てくれる人に出会えたかもしれない」
「この人に愛されれば、きっと大丈夫」

そんなふうに思った瞬間、
ただ“恋をしている”のではなく、
「私はちゃんと愛される存在なんだ」と、自分に証明しようとする恋がはじまってしまうのです。

でもそれは、あくまで過去の自分の痛みを癒そうとする行動であって、
今ここにいる相手との関係そのものとは、実は別の話だったりするんです。

要するに、恋愛相手を使って、自分の“愛されなかったと感じて傷ついた自分の過去の傷み”を癒そうとしてしまっている、ということなのです。

“証明したい恋”をしているときの心のサイン

たとえば、こんな心の動き、思い当たることはありませんか?

・LINEの既読がつかないと、不安で何も手につかなくなる
・そっけない態度に落ち込んだかと思えば、優しくされると一瞬で気持ちが浮上する
・「私って大事にされてるよね?」と、確かめたくなる気持ちが抑えられない

もしかしたら、
「依存してるのかな?」「私、重い?」って、そんな自分を責めてしまったこともあるかもしれません。

でもね、それはあなたが弱いからじゃない。
本当は、ずっと我慢してきた心の叫びが、ようやく表に出てきただけなんです。

■ “確認したくなる”のは、過去に「確信できなかった」から

幼いころ、誰かに愛されたいと願ったのに、
それを受け止めてもらえなかった
あるいは、その感覚すら知らないうちに手放さざるを得なかった

そんな経験があると、心の中に「私はそのままでは愛されないかもしれない」という
根の深い不安が染み込んでしまうことがあります。

たとえば父親との関係で:

・欲しくてももらえなかった愛情
・見てもらえなかった寂しさ
・一度も「そのままで大丈夫だよ」と言われなかった感覚

そうした記憶が、知らないうちに心に痛みとして蓄積していく。
子どもはそれを処理する術がないから、
「自分のせいかもしれない」
「私が足りないんだ」
と、自分の価値を疑うことで折り合いをつけるしかなかった。

そして、その“折り合い”は、大人になってからも無意識に心に残り続けているんです。

■ 恋愛は、過去の自分の「失われた部分」を取り戻す舞台

だからこそ、恋愛という「愛を受け取れるかもしれない関係」に出会うと、
心の奥にしまいこんできた願いが、抑えきれないほどあふれてくる。

「今度こそ、ちゃんと愛されたい」
「今度こそ、大切にされたい」
「今度こそ、“足りない私”じゃなく、“まるごとの私”を受け入れてほしい」

でもその願いはあまりに強くて、
相手の言葉や態度に、一喜一憂せずにはいられなくなる。

それは、“今の恋”を生きているようでいて、
実は“過去の私”を救おうとしている恋
なんです。

■ 恋の中で繰り返される心の声

だから、こんな風に心がささやいてきます:

「私をちゃんと見て」
「私って愛される人間なんだよ、って知ってほしい」
「そうじゃなきゃ、ずっと私は“いないもの”みたいな気がしてしまう…」

その想いの矛先は、もしかすると今の相手ではなく
あのとき、目を向けてくれなかった誰かに向けられているのかもしれません。

「私はここにいるよ」
「私は、あなたに気づいてほしかった」
「でも、気づいてもらえなかった…だから今、誰かに愛されることで、それを証明したい」

そんな“届けられなかった気持ち”が、恋愛という場面でかたちを変えて現れているんです。

たとえば、父親。
そばにいてほしかったのに、いなかった人。
甘えたかったのに、甘えられなかった人。
見てほしかったのに、目を向けてもらえなかった人。

そんな人に伝えられなかった想いが、
「恋愛」という愛の舞台で、形を変えてあらわれているのです。

もう、証明しなくていい

あなたは、ずっとがんばってきたんだと思うんです。

見てほしくて、愛してほしくて。
「私はここにいるよ」って、
誰にも聞こえない場所で、ずっと叫び続けてきたんだと思うんです。

その想いが恋愛の中であふれて、
愛されようと努力したり、好かれようと無理をしたり、
優しくされた瞬間に泣きたくなるくらい嬉しかったり

でも、それって本当は全部、
過去の誰かに届けたかった想いの名残だったのではないでしょうか。

そして今もあなたの心は、
「私が愛される価値のある人間だと、誰かに証明したい」
そんな気持ちで、ずっとずっとがんばり続けているのかもしれませんね。

だけど、どうか思い出してほしいのです。

あなたはもう、あの頃のあなたじゃない
もう、誰かに“証明”しなくてもいいんです。

恋愛は、あなたの価値を測る場所じゃなくていいんです。
誰かの言葉で、自分の存在を保証してもらう場所である必要もないんです。

あなたの価値は、
誰かに愛されることで生まれるものじゃないから。

むしろ、
「誰かの前で、安心して、無防備になれる」
「飾らずに、自分のままでいられる」
そんな関係こそが、本当の愛のかたち。

だからね、今この瞬間、あなた自身にこう伝えてあげてください。

「私は、もう証明しなくていい」
「私は、もう取り返さなくていい」
「私は、もう愛されていい」

そうやって自分に許可を出すことから、
“過去”に縛られた恋ではなく、
“今ここ”のあなたが感じられる恋愛
が、はじまっていくんです。

それは、誰かに愛される恋ではなく、
自分の人生を愛せるようになる恋。

その一歩を、あなた自身の手で踏み出していいんです。

次回予告

次回は、「お父さんがいなくなったのは、私のせい?」と心に抱えてきた誤解について。
子どもだった自分が背負ってしまったものを、大人の今、少しずつ手放していくためのお話です。

お楽しみに!

この【父親がいない女性の恋愛】シリーズは、毎週火曜と金曜、全6回のシリーズでお届けしています。

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