報われない恋と罪悪感|愛を受け取れない心のしくみとカウンセリング

はじめに。
このお話は、ご本人の了解を得たうえで、ご紹介しています。

今日もお越しくださりありがとうございます。
カウンセリングサービス・心理カウンセラーの青山リナです。

もうこれ以上ワタシ(自分)の幸せを先延ばしにしない!
ワタシを幸せにする心理学

今日も必要な方に届きますように。

今日は、カウンセリングでのお話をご紹介します。

ある日のカウンセリングルームで、A子さんは少し俯きながら話し始めました。

「彼に会えるのは、いつも彼の都合がいいときだけなんです。
わかっているのに、連絡が来ると心が揺れてしまって…。
待たされても、後回しにされても、少し優しくされると
“やっぱり好き”って思ってしまうんです」

涙ぐみながら話すA子さんの姿に、胸が締めつけられるようでした。

ひとしきり、A子さんのお話を伺った後、
私はゆっくりと彼女に聞いてみました。

「A子さん、それはね、ただ彼を好きだからだけじゃなくて、
心の奥で“自分に罰を与えてしまう仕組み”が働いているのではないですか?」

A子さんはハッとしたように私を見つめました。
その目には、まだ戸惑いと疑問が混ざっているように見えました。

私は、少し間をおいてから尋ねました。
「彼からもらえる優しさって、A子さんにとってどんな意味がありますか?」

A子さんは視線を落とし、ゆっくり考えるように言葉を探しました。
「…ほんの少しなんです。
でも、それがあると、“まだ私のことを見てもらえてる”って思えるんです」

そう言った瞬間、彼女は小さく息を呑みました。
自分の口から出た言葉に、自分で驚いたように。

私は「そうなんですね」と頷いてお話を伺っていました。

少しの沈黙のあと、A子さんはぽつりと続けました。

「でも…結局、私は彼にとって後回しなんですよね。
それでも少しの優しさにしがみついてしまって…
…私…なんだか、いつも“セカンドポジション”な気がします」

彼女の声は少し震えていました。

私は彼女に問いかけてみました。
「“セカンドポジション”をA子さんに与えているのは、誰だと思いますか?」

A子さんは目を閉じ、しばらく考えていました。
やがて、かすかな笑みのような、泣き出しそうな表情で言いました。
「…私自身、なんですね。
私が自分をそこに置いてるんだ」

その瞬間、彼女の目から涙がこぼれ落ちました。

これって実は、とっても辛い気づきなんですよね。
彼のせい、って思えていれば、まだ彼に怒りを感じていられる。
それはそれでしんどいけれど、
自分の中の大きな悲しみには触れない。

だけど…
自分が自分に“セカンドポジションを与え続けている”のだとしたら…
それって、彼にひどい扱いをされるよりも
実はもっと悲しい気持ちになったりするんですよね。

でも、辛い気づきだけれど、とてもイイことが1つあるんです。
それは、自分で与えているのだとしたら、自分でそれをやめることができるんです。

私は彼女にこんなお話をお伝えしました。

「本当はわかっているんですよね。
この恋は報われないって。

でも、ほんのひとかけらの愛情を受け取ることで
“私はまだ見てもらえている”と感じたい。

その一瞬は心が温まるけれど、同時に
“私は二番目でしかいられない”という罰を
自分に与え続けてしまうんです」

A子さんは静かにうなずき、少し間をおいてから言いました。

「…どうして、そんな恋ばかり選んでしまうんでしょう」

私は続けました。

「そこにはね、“幸せを受け取る資格がある”って信じきれない自己イメージがあるんです。
“私なんて…”っていう思いが、心の奥に根を張っている。

だから、無意識に“一番にはなれない恋”を選んでしまう。
それはまるで、過去の痛みをなぞり、未来の幸せを拒み、今の自分を犠牲にするようなものなんです」

そして私は、どうしてA子さんが自分に“恋愛で幸せにならない”という罰を与えてしまうのか…
幼少期のお話を伺ってみることにしました。
話を進めるうちに、A子さんの中からもう一つの想いが浮かび上がってきました。

A子さんは少し戸惑いながらも、遠い記憶を探るようにお話してくださいました。

「子どもの頃…なんとなく思い出すんです。
親や周りの人が、私にしてくれたこと…でも、正直そのときは嬉しいとか、ありがたいって感じられなかったんです」

私は静かに頷きました。
「なるほど、そのときの気持ちを思い出せるんですね。
どんな気持ちでしたか?」

A子さんは目を伏せて考えました。
「…足りないって思っていたのかもしれません。
自分が欲しかったのは、もっとこう…“わかってほしい愛”というか」

「そう感じていたんですね」と私はそっと返しました。
「そのときのA子さんは、せっかくの愛を受け取ることができなかった…ということを感じますか?」

A子さんは少し間を置いてから、ぽつりと言いました。
「うーん…受け取れなかった、っていうか、受け取ることを避けてたのかもしれません」

その瞬間、彼女はハッとした表情をしました。
「…ああ、だから私は、今も愛を素直に受け取るのが怖いのかもしれません」

私はその言葉を受けて、優しく確認しました。
「そうですね。それが“差し出された愛を受け取らなかった罪悪感”につながっていて、
無意識に自分を二番目の場所に置いてしまう仕組みになっているんです」

A子さんは小さく息を吐き、少し笑顔を浮かべました。
「…なるほど。自分でそうしていたんだ、って気づくと少し軽くなります」

その罪悪感が“私は幸せを受け取るにふさわしくない”という自己裁きになってしまった。
だからこそ、無意識に二番目の恋を選んで、自分を罰し続けてきたんです。

セッションの終盤、私はこう伝えました。

「でもね、愛は確かにそこにあったんです。
小さな頃に誰かがくれた笑顔。
無邪気に名前を呼んでくれた友達。
ふとした優しいまなざし。

A子さんは、それを当時は受け取れなかっただけ。

でも、今からでも受け取り直すことはできるんです」

A子さんの目から、ポロリと涙がこぼれました。

「…私、ちゃんと愛されていたんですね。
もう、自分を罰しなくていいんですね」

その表情には、これまで背負ってきた重荷が少しほどけたような、柔らかい光が宿っていました。

これはA子さんのお話です。
全員同じ、というわけではないですが、
罪悪感って、自分で自覚がある悪いこと、って案外少数で
多くは、自分でも自覚なく、そんな自分を自覚ないうちに罰しているってことがとても多いんです。

だとしたら、自分が罪にふさわしいっていうのは大きな誤解ですよね。

罪悪感は、大きな優しさの裏返しでもあります。
でも、それに縛られて今の幸せを放棄する必要はありません。

もしあなたがA子さんのように「二番目の恋」から抜け出せずにいるなら。
その奥にある罪悪感に優しく気づき、
もう一度、愛を受け取り直してあげてください。

そこから、未来の幸せが始まっていきます。

なかなか自分のことって自分では気づけるものでもありません。
そんな時には、カウンセリングでサポートさせていいただきます。

あなたが今よりもっと幸せでありますよに、心から願っています。

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