私はダメな妻？　～夫の浮気でどん底の自己肯定感を立て直すヒント～

夫の浮気が発覚したとき、心はズタズタになります。

「どうして私じゃダメだったの？」
「私に魅力がなかったから？」
「きっと私がいい妻じゃなかったから…」

こうして、自分を責める気持ちが胸をしめつけてしまう人は、とても多いんです。

夫の浮気が発覚した時、頭では怒りは夫に向きます。

激怒なのか、
泣き崩れるのか、
あまりのショックに声も出ず一見何ごとも無かったように振る舞うのか…

表現の仕方は三者三様。

そんな夫への信頼は地に落ちたっておかしくないですよね。

でもね、浮気された妻が一番最初に失うのは、
夫への信頼ではなく、
自分自身への信頼＝自己肯定感なのです。

■ 浮気夫は悪い。でも「私が悪い」に心が縛られる

まず、大前提として。
どんな理由があったにせよ、浮気という行動に出たのは夫の責任です。
「夫が悪い」――これは揺るがない事実です。

でも同時に、妻の心の中には「私が至らなかったから」という罪悪感が生まれやすい。
この罪悪感は、実は浮気が起きるずっと前から、あなたの心の奥に眠っていた可能性があります。

「私は魅力的じゃない」
「私はダメな妻だ」
「私は愛されにくい」

もしかすると結婚前から、あるいは子どもの頃から、そう感じていた部分はありませんか？

浮気という大きな出来事が、それらの感情を一気にあぶり出しただけなのかもしれません。

■ 自己肯定感が揺らぐメカニズム

心理学的に見ると、人は「大切な存在に裏切られたとき」、自分の価値そのものを疑ってしまう傾向があります。

とくに女性は、愛されることと自己価値を強く結びつけている場合が多いので、
夫の浮気＝「自分には価値がない」という思考に直結しやすいのです。

しかしここで大切なのは、 「夫が浮気した＝あなたに価値がない」では決してない ということ。
それは完全に別の次元の話なのです。

■ 自分を取り戻すためのステップ

夫の浮気が発覚したとき、人は誰でも心が大きく揺さぶられます。
怒りと悲しみが入り混じり、どうしていいかわからなくなります。

その混乱の中で、自分を取り戻すための小さなステップを少しずつ踏んでいく、なんてできるわけない！って感じるのも当然。

上手くやろうなんて思わなくていいんです。
少しだけ、心にほんの小さな余裕ができた時に使えるように、ここでは、そのプロセスを丁寧にお伝えしますね。

① 「自分を責める気持ち」に気づく

「私が悪かったのかな」
「私に魅力がなかったのかな」

そう思った瞬間、その心の声をキャッチしてみましょう。

今はつらくて、無意識に自分を責めてしまうのは自然なことです。

けれど、その言葉をただ「今、私は自分を責めているんだな」と気づくだけで、
心の苦しいループから少しずつ抜け出すきっかけが生まれます。

気づくことは、自分を責める流れにブレーキをかける第一歩です。

② 「本当に夫はそう言った？」と問いかける

「私が魅力的じゃないから浮気されたんだ」と思い込んでいませんか？

その言葉、本当に夫が口にしたものでしょうか。

多くの場合、それは自分が自分に向けている厳しすぎる言葉なのです。
自分が勝手に背負ってしまった“罪”だと気づけると、心の視点が変わっていきます。

夫が浮気をした理由と、あなたの価値はまったく別の話です。
その線引きを意識することが、心を守るためにはとても大切です。

③ 「結婚したときの夫の気持ち」を思い出す

あなたと結婚したのは、夫が「この人と一緒に生きていきたい」と心から思ったから。
そのときの夫のまなざしを思い出してみてください。

あなたは当時も今も、魅力ある存在だからこそ選ばれたのです。
その事実は消えることはありません。

今の傷ついた心にとって、その思い出はほんの小さな灯かもしれませんが、
その光を手放さずに持っていてください。

④ 自分の魅力を改めて見つめ直す

「私には何の魅力もない」と感じてしまうときこそ、
自分の中にある小さな光を一つずつ拾い直すときです。

笑顔が優しいこと、
気配りができること、
家族を思って頑張ってきたこと

どれも立派な魅力です。

紙に書き出してみてもいいでしょう。
小さな一つが、やがて大きな自信につながります。

傷ついた心はゆっくりしか回復しないかもしれません。
でも、自分の魅力を少しずつ認めてあげることで
「私はダメな妻」ではなく
「私は私でいい」という感覚を取り戻せます。

自分を責め続けてしまう気持ちは、痛みの中で自然に湧き出るものです。

でもその中でも、あなたは必ず自分を取り戻せますよ。

■ 自分の魅力を取り戻すとき、関係も変わり始める

夫婦の再構築は、夫を責め続けることでは進みません。
そして、自分を責め続けることでも進みません。

鍵は「私は魅力的な存在だ」と、もう一度自分自身に思い出させてあげること。

あなたが自分を大切にして、
自分の魅力を信じられるようになると、
その輝きは自然と外ににじみ出ます。

そんな妻を、夫は本当に手放したいと思うでしょうか？

■ 夫婦再構築の一番の近道は、あなたが自分の価値を取り戻すこと

浮気の痛みは、簡単に消えるものではありません。
でも、そこから「私はダメな妻だから…」と自分を責め続ける必要はないのです。

浮気した夫が悪い。
そして、あなたには元々、愛されるだけの魅力がある。

その二つの真実を忘れないでください。
自分の価値を取り戻すことが、夫婦再構築の一番の近道になります。

もし、心が「私なんて」と思うたびに苦しくなってしまうなら、どうか一人で抱え込まないで。
カウンセリングは、あなたが自分の魅力を再発見するための伴走になります。
一緒に、もう一度「愛される自分」を取り戻していきましょう。