
セックスレスなんです…
というお悩みにもさまざまありまして。


夫から求められない。
その寂しさが続くと、妻は夫に確かめたくなります。
「私のこと、もう女として見ていないの?」
「どうしてあなたから求めてくれないの?」
「私はもう魅力がないの?」
「夫婦なのに、おかしくない?」
妻がこう言いたくなるのは、無理もありません。
夫に求められないことは、単に性的な関係がないというだけではなく、自分が女性として否定されたような痛みを伴うことがあるからです。
しかし、妻が求めれば求めるほど、夫がさらに距離を取ることがあります。
妻はつながりたいのに、夫は逃げる。
夫が逃げるほど、妻はもっと求める。
この悪循環には、夫婦の間にできた「父親と子ども」のような関係が影響していることがあります。



今日もお越しくださりありがとうございます。
カウンセリングサービス・心理カウンセラーの青山リナです。
もうこれ以上ワタシ(自分)の幸せを先延ばしにしない!
ワタシを幸せにする心理学
今日も必要な方に届きますように。


妻が「女として見て」と求める本当の理由
妻が夫に求めているのは、セックスだけではないことがあります。
本当に欲しいのは、
「あなたは今も魅力的だよ」
「母親になっても、一人の女性として愛しているよ」
「あなたは大切な存在だよ」
という確認なのかもしれません。
子どもが生まれると、妻は母親として過ごす時間が増えます。
家族のために動き、自分のことは後回しにする。
子どもを優先し、妻自身が何を感じているか分からなくなる。
そんな日々の中で、夫の前でだけは女性に戻りたい。
誰かに大切にされたい。
自分を見つけてもらいたい。
求められることで、自分がまだ女性であると感じたい。
その願い自体は、とても自然なものです。
願いが「ニーズ」になると、夫には重く伝わる
問題は、妻がその願いを持つことではありません。
夫に求められることでしか、自分の価値を感じられなくなったときです。
「あなたが求めてくれなければ、私は女性ではない」
「あなたが私を満たしてくれなければ、私は幸せになれない」
「私が自信を持てないのは、あなたのせい」
そんな意味が加わると、夫は妻から愛を求められているというより、妻の自己価値を支える仕事を任されたように感じます。
妻は「一人の女性として愛してほしい」と言っているつもりでも、夫には、
「私の寂しさを埋めて」
「私を安心させて」
「私が女性だと証明して」
「私の機嫌をあなたが直して」
と聞こえてしまうことがあるのです。
夫が「父親役」に入ってしまう
家庭の中で夫は、すでに父親として多くの責任を負っています。
家族を守る。
仕事をする。
生活を支える。
妻や子どものことを考える。
そこへ妻から、
「私を満たして」
「私の寂しさを何とかして」
「女として自信を持たせて」
という強いニーズを向けられると、夫は妻に対しても父親役に入ることがあります。
「妻を安心させなければ」
「妻の機嫌を取らなければ」
「傷つけないように応えなければ」
そうなると、夫の目に妻が、対等な女性ではなく、満たしてもらうことを求める子どものように映る場合があります。
妻は女性として見てほしいと願っている。
けれど妻が子どもの位置に入り、夫が父親の位置に入るほど、男女としての欲望は起こりにくくなってしまうのです。
「わがままな女性を相手にしている」と感じることもある
妻が夫の前でだけ子どものようになることがあります。
外では仕事や育児を頑張り、しっかり者として振る舞っている。
けれど夫の前では、寂しさや不安、怒りをすべてぶつけてしまう。
夫に甘えられるほど安心しているとも言えます。
しかし夫の側に余裕がないと、
「自分ばかり大人でいなければならない」
「妻の感情まで面倒を見なければならない」
「また機嫌を取らなければならない」
「わがままな子どもを相手にしているようだ」
と感じることがあります。
その状態で妻から性的に求められても、夫は男女として近づく気持ちになりにくいでしょう。
夫の中には、
「僕は君の父親ではない」
「君の自信まで僕が与えなければいけないのか」
「求めることまで義務にされたくない」
という、言葉にならない抵抗があるのかもしれません。
性が「妻を満足させる仕事」になっていく
妻の寂しさが強くなると、夫婦の性は、二人が楽しむものではなくなっていきます。
妻を傷つけないため。
レスの話をされないため。
夫婦として問題がないことを証明するため。
妻を安心させるため。
夫にとって、性が義務になります。
妻から求められれば応じる。
しかし、自分から求めることはない。
この状態には、
「求めたいからする」のではなく、
「求められたから応じる」
という夫の受け身が表れています。
義務感が強くなるほど、自発的な欲望は失われていきます。
そして夫が自分から求めなくなるほど、妻はさらに不安になります。
求める妻と逃げる夫の悪循環
妻は夫から求められず、不安になります。
「私には魅力がないの?」
「もう愛されていないの?」
不安になるほど、夫に確認します。
「どうして求めてくれないの?」
「私のことをどう思っているの?」
「いつになったら変わるの?」
夫は責められているように感じ、距離を取ります。
夫が距離を取るほど、妻は見捨てられたように感じ、さらに追いかけます。
妻が追う。
夫が逃げる。
妻がもっと追う。
夫がもっと逃げる。
この循環の中では、どちらが悪いということではありません。
妻は不安だから追う。
夫は圧を感じるから逃げる。
それぞれが自分を守ろうとした結果、二人の距離がさらに広がっていくのです。
妻が甘えてはいけないわけではない
ここで誤解してほしくないのは、妻が夫に甘えてはいけないという話ではありません。
夫婦の間で甘えたり、寂しさを話したり、触れてほしいと伝えたりすることは大切です。
問題は、
「あなたが私を満たすべき」
「私が苦しいのはあなたのせい」
「求めないあなたは夫としておかしい」
という形でしか伝えられなくなっていることです。
ニーズを持つことと、相手に自分の心をすべて引き受けさせることは違います。
要求ではなく、大人の自己開示へ
「どうして私を求めてくれないの?」
という言葉には、相手を責める響きがあります。
代わりに、
「あなたと男女として近づけないことを、私は寂しく感じている」
「求められないと、自分には魅力がないように思ってしまう」
「母親ではない私を、あなたにも見てほしいと思っている」
「あなたを責めたいのではなく、私が寂しいことを知ってほしい」
と伝えてみる。
満たしてもらおうとする子どもの要求ではなく、
自分の感情に責任を持った、大人の自己開示の意識を持ってみるのです。
夫も、「妻を満たさなければならない父親役」ではなく、妻の気持ちを聞く一人の男性としてそこにいられるようになります。
自分の女性性を夫だけに預けない
夫に求められることは、妻にとって大切な愛情表現かもしれません。
けれど、自分が女性であるという感覚を、すべて夫に委ねてしまうと、夫から求められないたびに自分の価値が崩れてしまいます。
自分が好きな服を着る。
自分の身体を丁寧に扱う。
母親ではない時間を持つ。
好きなことを楽しむ。
自分の魅力を、自分でも見つけていく。
夫に女性として見てもらう前に、自分自身が自分を一人の大人の女性として扱うことも大切です。
それは夫を必要としないということではありません。
夫にすべてを背負わせず、対等な男女として出会い直すためです。
父と子の関係から、大人の男女へ
セックスレスを解消するために必要なのは、妻が夫を追いかけ続けることでも、夫が義務として応じることでもありません。
妻が満たしてもらう子どもの位置から、大人の女性へ戻ること。
夫が妻の感情を背負う父親役から、一人の男性へ戻ること。
そのうえで、
「私はあなたと近づきたい」
「あなたはどう感じている?」
「二人にとって心地よい関係を、一緒に考えたい」
と向き合うことです。
妻の「女として見てほしい」という願いの奥には、大切にされたい、愛されたいという切実な思いがあります。
その願いを否定する必要はありません。
ただ、夫に自分の価値を証明させる形ではなく、一人の大人としてその寂しさを差し出せたとき、夫婦は父親と子どものような関係から抜け出し、もう一度、男女として向き合う入口に立てるのだと思います。
「私が悪いのかも」と、ひとりで自分を責めなくても大丈夫です。
求めるほど遠ざかってしまう苦しさの奥には、ちゃんと理由があります。
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