Q＆A：「無価値感から受け取れません。なぜなのかわかりません。」

今日も読んでくださってありがとうございます。
カウンセリングサービスの青山リナです。

2/3（土）の節分の日に、母校、神戸メンタルサービスで、恋愛心理学講座を担当させていただきました。ご参加いただきました方々、そして、見逃し配信でご覧いただいている方々、ありがとうございました。

講座内で、最後にQ＆Aという形でご質問をいただき、ブログで掲載しても良いですよ、とご本人に許可いただいたご質問を順にお返事させていただきたいと思います。

読んでくださっている皆さまの中にも同じように感じていらっしゃる方もいるのではないかと思いますので、参考になれば幸いです。

メッセージ、ありがとうございます。
ホント、そうですよね。

無価値感が強くあって、受け取れと言われても受け取れない、受け取りたくても受け取れない…そんなことを思うこと、私にもありました。すごくわかります。

このご質問者さんの言葉をそのまま受け取ると、「受け取れていない」ということには気付いていらっしゃるのかな、と思うのですよね。

だとしたら、まずは、「受け取れていない」という自分を責めるよりも、「受け取れていない」と気づけた自分を褒めてあげる、というのは、1つ大事なステップかと思いますよ。

そういう意味では、今回、こうしてメッセージをくださったこと、勇気が要ったことでしょうし、それを解決したくて向き合っていらっしゃるご質問者さんはとっても前向きで素晴らしいと思います。

「受け取れない」って、案外苦しいものですよね。

ご質問者さんは、「受け取れない」ことによって、どんなことに苦しみを感じるのでしょう？

私が思う苦しみは、こんなことかな？と思ったもの、それが、以下、目次の3項目です。

これに基づいてお話しを進めていきたいと思います。

１．受け取れないといつまで経っても自分はダメな自分のままでいるような気がする。

思いますよね。実際ダメかどうかはちょっと横に置いておいたとしても、自分で自分を責めてしまう原因になったり、落ち込む原因になったり、やっぱり自分なんて価値が無いんだ、とか、自分で自分を褒めてあげられる要素が無いように感じたり、自分のダメさ加減にウンザリしたり…しちゃうものですよね。

なかなか自分を自分で褒める、とか、認める、って、ホント難しいんですよね。表面的にはやろうと思えば出来なくもないですけれど、むなしくなったり、自己愛主義、ナルシストっぽくなってしまったり、なんか余計落ち込む原因にもなりかねませんよね。

受け取れるか、受け取れないか、できるかできないかは後回しにして、まずは自分の中で問いかけてみてください。

「受け取りたい？それとも、受け取りたくない？」

「受け取りたい」という答えが自分の中から返ってきたならば、その「受け取りたい」という自分の心の声をまずはしっかり受け取ってみてください。

「受け取りたくない」という答えが自分の中から返ってきたならば、なぜだろう？何を受け取りたくないのだろう？何に抵抗しているのだろう？受け取ってしまったらどうなるって思っているのだろうか？その辺りを問いかけていくと良いかもしれませんね。

この辺は、紙に書き出すような形で、自分で自分に問いかける、ということをされるのもいいでしょうし、カウンセラーと一緒に進めていくと、進めやすく、抵抗心にたどり着くのは早いと思いますよ。

２．受け取れないと、相手を悲しませてしまう。

この気持ちを感じる、ということは、相手を想う優しい心を持っていらっしゃる、ということは確実ですよね。それでも受け取れないんだから、とっても心が苦しく感じますよね。

大切な相手ほど、相手を悲しませたくはないですからね。

逆に、あなたが相手に与えた時に、どうされたらあなたは嬉しいでしょう？

ポイントは、自分が相手にどうされたら嬉しいか、と考えてみてくださいね。自分ができないから相手にも求めない、というよりは、今回は、相手にどうされたら自分が嬉しいと感じるか。

そして、相手も、もしかして、自分に同じことをされたら相手も同じように喜ぶんじゃないかな？と思ってみてください。

もちろんね、人はそれぞれ違いますし、自分が嬉しいことが相手も同じように嬉しいとは限らないかもしれないんですよね。

それでも、相手を喜ばせたいと思って何かをすることって、悪いことでも無いし、相手を想う優しさですよね。それって、あなたの素晴らしさ、あなたの愛ですよね。

あなたの中に、それだけの優しさ、素晴らしさ、そして愛があること、そんな自分に、あなた自身が目を向けてあげる、って、大事なことだと思います。

そして、もしそれができたなら、一瞬でもね、それができたなら、そんなチャンスをくれた相手も素晴らしいですよね。素敵ですよね。またそこで、相手を認めることができますよね。

あなたが受け取った分だけ、相手にも与えられるものが増える、って、とっても素敵な愛の循環ではないでしょうか？

それをしたい、って思うこと自体が、既にあなたの中の美しき愛の姿だと思いますよ。

３．受け取れない、その気持ちの奥に、受け取りたくない怒っている自分がいるのを感じる。

理屈や言葉では理解しても、実際やってみようと思うと、なんだかできない…ってこと、ありますよね。簡単にできたらいいのに、なんだか自分の奥の方から、ストップがかかる、「やめときなよ」って声が聞こえてくる。「受け取りたい」って思う気持ちと、「受け取れるわけないでしょ！」って思う気持ちと…自分の中で葛藤がある。

そんな気持ちに気付いた時、「受け取ってなんてやるもんか！」「受け取りたくなんてない！」そんな怒りが自分の奥の方にいることを、気付いてあげると良いかもしれません。

一体誰に対して怒っているのでしょう？

私たちは、何もなく大人になったわけではなく、何十年もといろいろな経験や体験をして大人になってきたんですよね。過ぎ去ったことって、どんなに悲しい経験でも辛い経験でも、過ぎてしまえば過去のことですが、やはりそんな過去のことがどこかずっと心に引っかかっていたりするものです。

それはもしかしたら、そんなに大きな出来事じゃなかったのかもしれません。自分の人生の十大ニュースになんて入らないくらい些細なことだったのかもしれません。でも、そんなささくれみたいなことが、意外と大きく痛みとして封印されているのかもしれません。

私のお話しですが、今も昔も、ソフトクリームが大好きだったんですよね。
ソフトクリームって、家では食べられないんですよね。だから、外に出かけた時にソフトクリームを買ってもらえるのが嬉しくて嬉しくて。

でも、毎回でかければ買ってもらえる、ってわけでも無かったんです。そりゃそうですよね、親からしたら、毎度ソフトクリームを買い与えていたら大変ですよね。夕食前に食べてお腹いっぱいになられても困るし、甘いものばかリも困るし、お金だって毎度ってわけにもいかない。そりゃそうなんですよね。

ある日、ソフトクリームを買ってもらえず、めちゃくちゃ不機嫌になった私は、ずっと仏頂面で、家に帰って母がバニラアイスクリームを冷凍庫からくれたんです。でも私は、「そんなの欲しくない！」と突き返したんです。だって私の欲しいのはソフトクリームで、バニラアイスじゃないんです。

母からしてみたら、どっちも大差ないじゃない、と思うんですけどね、でも子供の私には大きな違いだったのです。しかも一度断られていますしね。もう要らないもん！ってめちゃくちゃ怒っているんですよ。

欲しい時にくれなかったじゃない！今更何よ！

って思う気持ちと、

今更有り難く貰うなんて、癪だ！

と意地を張っている自分。

そうなると、ホント難しいですよね。自分でもどこでこの振りかざした怒りを納めて良いのやら…もうタイミングを失うんですよね。

わかってもらえなかった痛みや悲しみ、それが尾を引くことって結構あります。

それをそのまま引きずるか、どこかで勇気をもって、その痛みに向き合うか、それは自分で決めると良いと思うんです。

決めたらすぐに楽になる、とまではいかないかもしれませんが、きっとこうして心理学講座に出られたり、自分の気持ちを俯瞰してみたりして、「受け取れない」ということに気付かれているのは、きっとすでに楽になる道を歩むことを決められて、進みだしているのだと思うのです。

人にはそれぞれ最適なペースってあると思うんです。
速いから良い、遅いから悪い、というわけではなく、プロセスって完璧なんですね。

「受け取れない」という苦しみから抜け出すときに大事なことは、「受け取りたい」って思うこと。

まずはそのことをご自分に何度も伝え続けてあげてくださいね。

そして、受け取りやすいものから、「ありがとう」という言葉と共に、受け取ってみる、というのも良いと思いますよ。

こうして私に今回問いかけをくださったこと、そして、読んでくださっていることで、私は今日のこのメッセージを届けることができました。きっと質問者さんだけではない、必要な方に届いているのではないかと思います。

そんなきっかけをくださったこと、とっても嬉しく思いました。本当にありがとうございます。

あなたの価値を、あなた自身が受け取れるまで、どれだけでもサポートいたしますよ。