自分の存在価値がない

いろいろなお悩みの問題の下に潜んでいるのは、「自分の存在価値がない」と感じてしまっている無意識的な感覚。無価値感、と呼ばれるものです。

自分の存在価値を無意識的に感じられていない時、私たちは現実で自分の価値を証明しようと一生懸命自分の価値をアピールしようとするような行動を取ってしまいます。

それにより、自分が疲弊してしまったり、やった分に見合ったリターンが得られない、と感じて、自分が損したような、犠牲になっているような感覚が襲ってきたりして、苦しくなる、ということがあります。これを補償行為と言います。

補償行為の罠

補償行為をしている時は、相手にとても期待をして、相手から期待したものがもらえるである前提で自分が行動するので、その前提があるうちは頑張れるけれど、もらえなかった、と期待が外れた時に、とても酷く落ち込んだり、腹が立ったり、損した気分になったりと、嬉しくない気持ちが急激に襲ってきて疲弊してしまうんですね。

ワタシは結婚したいけれど、彼は結婚に前向きじゃない、というシチュエーションだったとするならば、
今は結婚に前向きじゃない彼、でも1年後には変わってるかもしれないわよね、と期待したとします。

ワタシはあくまで結婚がしたい、家族を作りたい。とすると、1年後…彼はまだ結婚する気にはなれない、2年後…やっぱり彼はまだ結婚する気にはなれない、3年後…彼は変わらず結婚する気にはなれない。

彼は変わらず結婚する気はない。
だけどワタシは3年も待ったじゃない！どういうつもりなのよ！と腹を立てて、なんだか自分がとてもテキトーに扱われたような気分になってしまったりするんですね。

だけど彼としては、最初から結婚する気はない、と言っているわけですから、責められても困ってしまう。だったらもう別れよう、なんて言いだされると、ワタシは余計に傷つく、ワタシのこと一体何だと思ってるのよ！遊びだったの！？なんて、期待外れ、ガッカリ、人生台無しにされた感いっぱいになります。

逆に、ワタシがこの彼が大好きで大好きで、彼が結婚する気が無くても良い、と思ってお付き合いしていれば、毎日を楽しむことができますよね。今日1日を彼と一緒に最大限楽しもう！と思えたりします。

毎日を精一杯彼と一緒に楽しむことにフォーカスしていると、彼も同じように楽しく嬉しくイイ気分を味わうことができます。すると、彼の中で、このままずっと一緒にいるっていうのもありかな？なんて気持ちが芽生えてきたりして、彼の方から、結婚しよう、なんてことを言いだすことがあったりするんですね。棚から牡丹餅状態ですよね。

自分の存在価値

自分という存在が、良い存在、価値ある存在、と思えていない時、目に見える状態で自分の価値をイイモノと証明しなければ、というような意識が働くんですね。

じゃあどう証明するか。

ここで使われるものって他人のモノサシなんですね。

世の中では結婚している人の方が幸せだと思われている、という概念が自分の中にあれば、結婚している状態を作ろうとする。
世の中では地位と名誉が大切だと思われている、という概念が自分の中にあれば、地位と名誉を手に入れようとする。

しかし、それらを手に入れて一時の満足感を得るかもしれませんが、その満足感が長く続くことは難しかったりします。なぜならそれは、自分自身が本当に充足している状態ではないから。

では何が自分を本当に満たしてくれるのか…

それが、自己価値、なんですよね。

自己価値をイイモノとして感じられるようになるために

1.　自分を好きになる

自分を好きになりましょう。

自分が好きかどうか、って問い、あなたなら好きと答えますか？嫌いと答えますか？

答えはどちらでも良いんです。どちらも100％ではないはずですから。

自分を嫌っている自分がいる、ってことをまずは認める、って大事なこと。
それは、100のうち、90キライ、と思っている人もいれば、10キライ、って思っている人もいると思います。

どちらにしても、自分を嫌いっている自分がいる、っていうことを認めましょう。

そして、自分を好きになる、ということを自分に許可することで、自分嫌いの半分はもうクリアしたようなものです。

あとは、自分が嫌っている自分の存在が、100のうち、90だとしても、10だとしても、今のワタシはここなんだね、と自分の立ち位置をそのまま認めて許してあげる、受け止めてあげる、ということをしてみてください。

心がスッとする感覚を得られるかもしれません。

2.　相手を好きになる

パートナーでも仲の良いお友達でも、誰でもいい身近な実在する人を1人選んでくださいね。

その人を好きになりましょう。

選んだ人は、そもそも好きな人を選んだんだけど…？って思いますよね。
好きな人を選んでくれて良いんです。むしろその方がやり易いです。
もちろん、チャレンジして好きだと思えない人でも良いですよ。その場合は、無理のない範囲で、サポートを付けながら進めるとやり易いかもしれませんね。

その好きな人の、好きなところを出来るだけ多く書き出してみましょう。
些細なことで大丈夫です。

笑顔がカワイイ
毎日仕事を頑張っている
やさしい

などなど、書き出したら、それを本人に伝えてみましょう。

「あなたの笑顔がカワイイところがワタシは好き。あなたの笑顔を見ているといつもワタシは元気をもらっているの。」

「毎日お仕事頑張ってるね。あなたのそういうところ、スゴイと思う！ワタシもあなたの姿を見て頑張ろうって思うんだよね。いつもありがとう。」

「あなたのやさしいところ、ワタシ好きよ。この前も、ワタシが○○に困っていた時、あなた気付いてくれて、優しい言葉かけてくれたよね。まさか気付いてくれると思っていなかったし、あんな風に言ってもらえるとも思っていなかったから、すごく嬉しかったよ！」

相手の良いところが、自分にどう影響を与えてくれているのか。
言葉にして相手に伝えてみてください。

相手は自分の鏡でもあります。
私たちは基本的に、自分の姿を相手に映し出すことを無意識的にやっています。

相手を好きになり、相手を承認することで、自分自身を好きになり承認することにも自然と繋がっています。

とても効果的ですよ。

3.　生まれた時の話を聞いてみよう

自分の親でも良いでしょうし、子どもがいるお友達に子どもが生まれた時の話を聞いてみてください。どれほど子どもという存在が尊い存在に感じたのか。

お子さんがいらっしゃる方は、ご自身がお子さんを妊娠して出産した時までの記憶をたどるのも良いですよね。

自分自身も同じように、尊い存在として、愛され、大切にされ、守られていた、ということを実感することができると思います。

あなたは幸せでいる価値のある存在です。

たとえ今、苦しみや悲しみをたくさん抱えていたとしても

あなたは幸せになる存在なのです。

どうか独りで抱え込まず、お話しを聞かせてください。
あなたの幸せへのお手伝い、させてくださいね。