【恋愛がシンドイ…その裏にある“癒着”の心理】第3回:癒着が恋愛に与える影響

心配性の母を持つユミ。
彼女の母はいつもユミに対して過干渉気味だった。

「今日はどこに行くの?」
「誰と行くの?」
「何時に帰るの?」

心配してくれるのはわかっているし、母の愛だとも思うからありがたい。

だけど…私ももういい歳なのに…

今日もお越しくださりありがとうございます。
カウンセリングサービス・心理カウンセラーの青山リナです。

もうこれ以上ワタシ(自分)の幸せを先延ばしにしない!
ワタシを幸せにする心理学

今日も必要な方に届きますように。

ユミの物語は癒着が恋愛に与える影響の典型パターンです。
癒着があると、親との関係だけじゃなく、彼との関係の中でも苦しみが手放せません。

参考になれば幸いです。
今日もどうぞ最後までお付き合いくださいませ。

※これは架空の人物・架空のストーリーです。

「どうして彼との関係がこんなに苦しいの?」
そう感じたことがあるあなたへ。

今回のテーマは【恋愛がシンドイ…その裏にある“癒着”の心理】。
幼少期の親子関係から続く“癒着”は、無意識のうちに恋愛を縛ってしまいます。

この6回シリーズでは、癒着のしくみや心のクセをひも解きながら、
「私もそうかも」と気づき、関係を軽くしていくヒントをお届けします。

第1回:心理的癒着ってなに? ~恋愛で彼に振り回されてしまう理由~
第2回:なぜ癒着は起こるの?

そもそも、癒着ってどういう状態だったかというと、

「心理的癒着」とは、心の境界線があいまいになってしまう状態です。
その結果、本来は相手の事情や感情であるものまで「私のせいかも」と背負い込んでしまいます。
彼の機嫌や態度に振り回され、自分の価値まで揺らいでしまうのが、癒着の大きな特徴なのです。

目次

ユミさんの癒着の背景

ユミさんの母は、いい歳をした娘を、いつまでも子どものように扱いました。

「私はあなたを心配しているの」
「やましいことがなかったら、隠す必要なんてないでしょ」

それが母の口癖。
ユミさんが「今日は友達と出かける」とだけ言うと、
必ず「誰と?どこに?何をするの?何時に帰るの?」と根掘り葉掘り聞いてきます。
少しでも答えを濁そうとすると、母はこう言いました。

「あなた、お母さんのこと嫌いなの?」

その言葉を聞くたびに、ユミさんの心はざわつきました。
母を嫌っているわけじゃない。
むしろ心配してくれる気持ち自体は、愛だと思っている。

けれど、「あなたが私を傷つけている」と責めるような言い方に、どうしても違和感が拭えなかったのです。

私のせいなの?
私はいつもお母さんを安心させていなきゃいけないの?

母の愛に守られているはずなのに、窮屈で、逃げ場がない。
ユミさんにとって母は「ありがたい存在」であると同時に、
「生活に踏み込みすぎる疎ましい存在」でもありました。

こうした関わりの中で、ユミさんの心にはこんな思い込みが根づいていきました。

  • 「相手を安心させなきゃ、私は愛されない」
  • 「私がちゃんとしないと、相手を傷つけてしまう」

この“心理的癒着”が、大人になった今も無意識に働き、恋愛に持ち込まれているのです。

彼に重ねる「母の影」

ユミは、母にされて苦しかったことを、そのまま恋人にしてしまっていた。

母から「どこに行くの?」「誰と一緒?」と詰められるたびに、ユミは嫌な気持ちになっていたはずなのに、
気づけば同じ質問を彼に投げかけている。

「今日は予定がある」
そう彼が言うと、すぐに言葉が出てしまう。

「誰と?どこで?何するの?何時に帰ってくるの?」

ユミの頭の中では、不安がぐるぐると広がっていく。
(もし女の子がいたらどうしよう。もし楽しすぎて私のこと忘れちゃったら?もし私に飽きてたら…?)

最初のうち、彼は答えてくれていた。
「大学時代の友達と呑みに行くんだ」
「高校の部活仲間だよ」

彼は疑われるようなことをしていない。だからこそ、正直に答えていた。
けれど、ユミの「もっと教えてよ」「写真送って!」は止まらなかった。

ユミにとっては、「彼を試している」わけじゃない。
ただ、不安で不安で仕方がなかったのだ。
(お願い、安心させて。私を大事に思ってるって、証明してほしい…)

けれど、彼の心には少しずつ疲労が積み重なっていく。
「なんで信じてくれないんだろう」
「俺は嘘ついてないのに」

信じてもらえないことが、彼にとってはユミとの間の「壁」になっていった。

それでも彼は最初のうちは頑張って説明した。
でも、何を言っても彼女が不安を拭えないのだと気づいたとき、彼の口はだんだん閉ざされていった。

ユミは、ますます不安になる。
「私のことが好きなら、どうして安心させてくれないの?」
「やましいことがないなら、全部教えてくれるはずでしょ!」

声を荒げながらも、ユミの胸の奥では別の声が響いていた。
(わかってる…こんなことしてたら嫌われちゃうって。でもやめられない。置いていかれるのが怖いの。)

ユミの「心の仕組み」

ユミが恋愛の中で彼を縛ってしまうのは、母との関係で学んでしまった“愛の条件”が背景にあるのです。
「相手を安心させなければ愛されない」
「疑われているときに必死で説明すれば、嫌われずに済む」

母との関係の中で刷り込まれたこのパターンを、そのまま彼に持ち込んでしまったのです。

心理的癒着があると、母との境界があいまいなまま育ってしまいます。
そのため、母の感情や態度を自分の中に取り込んでしまい、
「愛とはこういうものだ」と無意識に思い込んでしまうのです。

だからユミは、母にされたことをそのまま彼に繰り返してしまったのです。
それは愛したいからこそ出てしまう行動だったのだけれど、結果的に彼を縛り、自分自身も不安に縛られていったのです。

本当は誰よりも「自由に信頼し合える関係」を望んでいたのに…。

気付くことの大切さ

気づいてみると、あれほど嫌だと思っていた母のやり方を、自分も彼にしてしまっている。
それは決してユミが悪いわけじゃなく、
境界があいまいな中で「愛とはこういうもの」と信じ込んでしまった心の仕組みなのです。

でも、そのことに気づくことはとても大きな一歩。
気づけた瞬間から、「私は母とは違う選び方ができる」と知ることができるのです。

まずは、気付くこと。
全てはそこから再スタートなのです。

きっと、今このシリーズを読んでくださっているあなたは、どこかで既に気付いているはず。
そんな自分を責めるのではなく、
ほんの少しでも、「あれ?」と違和感を感じて気づき始めている自分自身を褒めてあげてくださいね。

次回予告

【恋愛がシンドイ…その裏にある“癒着”の心理】第4回:癒着しているときの心のサイン

をテーマにお届けします。

どうぞお楽しみに。

この【恋愛がシンドイ…その裏にある“癒着”の心理】シリーズは、毎週火曜と金曜、全6回のシリーズでお届けしています。

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