「自分に甘いのを直したい。」そんなふうに自分を責めてしまうあなたへ

「早起きできなかった…またダメだった」
「今日もお菓子を食べてしまった…なんで私はこうなんだろう」
「また“後でやろう”って、先延ばしにしてる…」
「ほんとはちゃんとしたいのに、すぐ人に頼ってしまう」

そんなふうに、自分に甘くしてしまう自分を
「私は意志が弱い」「怠けてる」「クズだ」
と、責めてしまっていませんか？

もしかすると、
「自分の性格を直さなきゃ」
「こんなんじゃ一生変われない」
そう思って、自分を変えることに必死になっているかもしれません。

でも、ちょっと立ち止まって考えてみてほしいのです。

本当にあなたは「甘えている」のでしょうか？
「だらしない」のでしょうか？

もしかしたら、あなたは
自分が思っている以上に、
ちゃんと頑張ってきた人なのかもしれません。

できない理由には、ちゃんと意味がある

「やらなきゃいけないこと」ができないとき、
私たちはつい「自分がダメだからだ」と決めつけてしまいます。

でも、「できない」や「やりたくない」には、
実はちゃんと心の声があるんです。

たとえば――

・朝起きられないのは、心が休息を求めているからかもしれない
・ダイエットが続かないのは、食べることで心を満たそうとしているのかもしれない
・先延ばしにするのは、完璧にやらなきゃというプレッシャーが強すぎるからかもしれない
・人に頼ってしまうのは、心がひとりで抱えきれなくなっているサインかもしれない

私たちが「自分に甘い」と感じる行動の裏には、
心が「これ以上無理しないで」「もっとやさしくして」って
静かに訴えていることが、実はよくあるのです。

ある女性のエピソード

たとえば、こんな女性がいたとします。
彼女はいつもこう言っていました。

「私、自分に甘いんです。すぐに諦めちゃうし、続けられない。こんな自分を変えたいんです」

でも話を聞いてみると、
彼女は長年、仕事で人の何倍も努力し、
家庭では一人で家事も育児も背負い、
「完璧じゃなきゃ」「ちゃんとしなきゃ」と
自分を追い詰めながら、ずっと頑張ってきた人でした。

ある日ふと、彼女が言ったんです。
「本当は、もう疲れてるんです。なのに、頑張らなきゃって思ってる」

…ね、どうでしょう。
そんな彼女のこと、「自分に甘い人」だって思いますか？

「できない私」は、ダメな私じゃない

あなたがもし「自分に甘い」と感じていたら、
まずはその行動の奥にある“本当の理由”に目を向けてみてください。

あなたの心は何をあなた自身に伝えているのでしょう？

それは、甘えや怠けではなく、
心が何かを訴えているサインかもしれません。

そして、
「できなかったこと」にばかり目を向けるのではなく、
「今日、ここまでやれた」「昨日よりちょっと進んだ」
そんな“できたこと”にも目を向けてみてください。

私たちは、自分を変えるために
もっと厳しくならなきゃ、と思いがちです。

自分に厳しくする、自分を叱咤激励する、
そんな怒りのパワーって、確かに原動力に変えやすかったりもするんですよね。

山が噴火する力って莫大です。
あれと同じで、怒りを使って瞬間的に爆発力で自分を動かすこともできる。
それは確かにそうなんです。

でも、山が噴火した後はどうなるでしょう？
全部を燃やし尽くしてしまいます。
ずっと自分に厳しく叱咤激励してやり続けると、自分自身も疲弊して燃え尽きてしまうのです。

だから、そのやり方よりも、
むしろ、自分にもっと優しくなれたとき、
変わる力が自然に湧いてくることがあるのです。

自分を責めるやり方から、やさしい方法に変えてみよう

「こんな自分じゃダメ」
「もっと頑張らなきゃ」

そうやって自分を責めているうちは、
一時的に行動できても、長続きしません。

なぜなら、責められた心は、
安心して前に進むことができないからです。

逆に

「今日はできなかったけど、また明日やってみよう」
「この行動、私には今ちょっと負担が大きかったのかも」
「やりたくないのは、心が疲れているサインかもしれない」

そんなふうに、自分に対してやさしい言葉をかけてあげると、
不思議と少しずつ、やる気やエネルギーが戻ってくるものです。

あなたは、十分に頑張ってきた

もう一度言いますね。
あなたは、自分が思っている以上に頑張ってきた人です。

きっと、ずっと「ちゃんとしなきゃ」と思って、
まわりに迷惑をかけないように、
誰かの期待に応えようと、
ずっと走ってきたんじゃないでしょうか。

だから、ちょっと疲れただけなんです。
「やりたいのにできない」自分が出てきたのは、
あなたの心が「もうちょっと休もう」って
教えてくれているのではないですか。

さいごに：性格を“直す”のではなく、“味方になってあげる”

「性格を直さなきゃ」と思うと、
どうしても自分を責める視点になります。

でもね、本当に大切なのは、
“自分の味方になってあげること”。

できなかった日も、サボりたくなる気持ちも、
ぜんぶまるごと受け止めて、
「今日もよくここまで来たね」って
自分に声をかけてあげてください。

その積み重ねの中で、
あなたの中に「信頼」が育っていきます。

自分を大切にすることは、
自分に厳しくすることじゃない。

本当に自分を大切にできる人は、
ちゃんと行動も起こせるようになります。
ただ、ちょっと順番を変えてあげるだけ。

だから、もう責めなくて大丈夫。
あなたは、変われる人です。
もっとやさしい方法で、
もっとあなたらしく、生きていけますから。

大丈夫です。
一緒に進んでみませんか。

あなたに届けたいメッセージ