Q＆A：本当の想いを彼に伝えると重く感じられてしまうの？

先日、母校、神戸メンタルサービスの心理学講座で、恋愛心理学講座を担当させていただきました。

大人のニーズを扱う
～自立心の裏に隠れた巨大なニーズに触れてみる～

今日は、こちらの講座内でご質問いただいた内容を取り上げさせていただきます。
ご質問内容は、ご質問者様に掲載許可をいただいている内容です。

本当の想いを彼に伝えると重く感じられてしまうのでしょうか？

お付き合いしている彼との間で、自分の想いを素直に伝えられない、という状態があるならば、なかなかそれは苦しさを感じてしまうかもしれませんね。

どこか、彼の顔色を伺っているのか、彼に遠慮しているのか、自分の本当の想いを飲み込んでいる状態だと、それは我慢の状態なのだと思います。

私が感じたポイントは2つ。
こちらをお伝えしていきたいと思います。

あなたにとっての彼の存在は？

お付き合いしていて、全く相手に不満が無い、彼はパーフェクトな存在です！ということも、人間であればなかなか難しいかもしれませんね。

大好きな相手だったとしても、喧嘩することだってあるでしょうし、お互い悪気は無くても、育ってきた環境や価値観の違いで、誤解が生じることだってあるでしょう。

全く違う2人の人間が一緒にいることを選ぶのだから、そんなことがあったって当然のことで、何も悪い事でもおかしい事でも無いと思うのです。

そして、それらひとつひとつの違いを、2人の方法で、クリアにしていったり、逆に違いを楽しんだりと、どんな方法でも良いのですが、その距離を縮めていくのは、コミュニケーションあってのことかと思うのです。

そのコミュニケーションだって、2人のやり方で良いんですよ。
話し合いを必ずしなければならない、というものでも無いんです。

しかし、お互いが本音を伝えられない関係なのだとしたら、そこはちょっとチェックしてみた方が良いポイントなのかもしれませんね。

本音を言ってしまうとどうなる、と感じていらっしゃるのでしょう？

・本音を言ってしまったら嫌われてしまうのではないか？
・本音を言ってしまったらフラれてしまうのではないか？
・本音を言っても聞く耳をもってくれないのではないか？

などなど、今挙げたものは例ですので、あなたの心の中にどんな想いが出てくるのか、ということが大切です。

例えば今挙げたような想いが心いっぱいに広がるのだとしたら、
あなたにとって、彼という存在は、どんな存在になっているのでしょう？

彼はあなたの喜びの存在なのでしょうか？
それとも、彼はあなたを傷つける存在なのでしょうか？

この先は個別のカウンセリング案件かもしれませんね。

パートナーシップを築く時、お互いがお互いの喜びの存在でないと、奪い合う関係性、傷つけあう関係性ができてしまいます。奪い合う関係、傷つけあう関係になってしまっているのだとしたら、何かしらの理由やバックグラウンドはあるはずですので、その辺りは少しクリアにしていけると良いかもしれませんね。

その本音、本当に伝えたいことなのでしょうか？

私たちは、時として感情を誤解することがあります。

怒りの感情、不満を感じる感情は、とても表面的でわかりやすいのです。なので、怒りや不満が本当の感情、だと誤解することがありますが、怒りは2次感情なのです。

本来あるニーズが上手く相手に伝わらない時、伝えられない時に、怒りや不満という形で現れます。

もっと愛して欲しい
もっとわかって欲しい
もっと助けてほしい

このような想いが、本来怒りや不満の下にはあるんです。

だとすると、相手が重いと感じてしまうのではないかと思うような本音、それは本当に本音なのでしょうか？

その下の方に、実はもっと伝えたいことが隠れているのではないでしょうか？

相手が重いと感じることって
本人が抱えていても、実は結構重いと感じていたりするんですよね。

それには、なにか伝えられていない我慢のおもりがたくさんぶら下がってついて来ていたりするんですね。
そのおもりが、ニーズなんですね。

○○してほしい
どうして○○してくれないの？
私のこと考えてくれていないの？
私のこと愛してないの？

これらのニーズを通して、本当に感じたい感情は何でしょう？

愛されている安心感？
私のことを大切に想ってくれている特別感？

どんな感情を感じるから、良い、悪い、ということではなく、自分の感じる素直な感情で良いんです。それが正解なんです。

そして、たとえば今私が挙げた、
愛されている安心感
私のことを大切に想ってくれている特別感
これらを感じたいのだとしたら、
まずはこれらを彼に感じさせてあげる、という方法も良いかもしれませんよ。

大好きな人に愛されている安心感
大好きな人に大切に想われる特別感

それほどあなたにとってスペシャルな彼なのですから
本来あなたが彼に感じている、彼がどれほどあなたにとってスペシャルな存在なのか、ということをしっかり彼に伝えてあげる、ということをされてみてはどうでしょう。

大好きな彼との心の距離が今よりももっと縮まることを祈っています。
あなたが幸せでありますように。