強い不安や寂しさ、怒りが込み上げるとき、
私たちはつい「こんな感情、なくなってほしい」と思ってしまいます。
でも感情は、
押し込むほど大きくなり、
追い出そうとするほど居座る。
反対に、
安全な場所で、今の自分がその感情を“最後まで見届ける”と、
ゆっくり力を失っていく…
そんな性質があるんです。
ここで大事なのが、
ただ昔の痛みを思い出して涙を流すことではなく、
「当時の私」と「今の私」をもう一度つなぎ直すこと。
この“つなぎ直し”を、カウンセリングの世界ではよく
インナーチャイルドの統合と呼びます。

今日もお越しくださりありがとうございます。
カウンセリングサービス・心理カウンセラーの青山リナです。
もうこれ以上ワタシ(自分)の幸せを先延ばしにしない!
ワタシを幸せにする心理学
今日も必要な方に届きますように。
感情を「感じきる」って、どういうこと?
“感じきる”は、感情に沈み込んで溺れることでも、合理的に分析して片づけることでもありません。
感情を感じきるっていうのは、
湧き上がってくる不安や怒りや悲しみから逃げずに、
その感覚を身体の中でちゃんと味わいきること。
胸がぎゅっと詰まる感じ、
呼吸が浅くなる感じ、
お腹の奥が重たく沈む感じ
——そういう“生の反応”を、
ただ「今ここで」感じてあげる。
「こんなこと感じちゃダメ」って押し殺したり、
頭で理由探しや正当化を始めると、感情は行き場を失って中に残ってしまいます。
でも、そのまま感じ切ると、感情はピークを過ぎて自然に小さくなっていくんです。
このとき大事なのは、
傷ついた感情の中にいる“昔の自分”に、
今の自分が「大丈夫、ここにいるよ」と寄り添い続けること。
怖さや痛みは消そうとしなくても、
寄り添われた安心の中でやがて静まっていきます。
- 「私はいま、すごく不安/悔しい/さみしい」と、はっきり名前をつける
- 体に起きていること(胸のざわざわ、喉のつかえ、胃のきゅっとした感じ)に気づく
- 「ここに一緒にいるよ」と、自分に優しい態度で寄り添う
すると、感情は波の頂点をすぎ、少しずつ静まっていくのです。
これは「気合い」とか「我慢」じゃなく、心の自然な回復力。
なぜ、感情は感じきるとやわらぐの?
強い感情は、胸に刺さったトゲのようなものだとイメージしてみてください。
刺さった瞬間は痛すぎて、私たちはその場所を見ようとせず、布で覆ってしまいます。
見ないふりをしていれば、一時的には楽になりますが、動くたびにチクチクと痛みが走ります。
それが、何年も前の出来事なのに、ちょっと似た状況に出会うだけで心がざわつく理由です。
「感じきる」というのは、この布をそっと外して、
安全な場でトゲを抜くことにあたります。
それは痛みをあえてもう一度感じる作業ですが、
そのときの自分は、過去の無防備な自分ではなく、
今の“大人の私”です。
安心できる環境の中で、ゆっくりとトゲを抜き、傷口を洗って包帯を巻く——
このプロセスを経ると、もうそのトゲは心の中に存在しなくなります。
すると、その出来事を思い出しても、あの鋭い痛みはもうありません。
残るのは「傷跡」だけで、それは過去の証にはなっても、これからの行動を縛る鎖にはならないのです。
だから、感情は感じきるとやわらぎます。
それは、心の中のトゲが抜け、痛みがもうあなたを支配できなくなるからです。
インナーチャイルドってなに?
インナーチャイルドは、心の中にいる“当時の私”。
寂しかった、
怖かった、
分かってほしかった…
でも言えなかった、
伝えられなかった。
その“言えなかった気持ち”を抱えたまま、
心の片隅で時間が止まっている小さな私のこと。
インナーチャイルドが心の奥で持っているメッセージは、
すごくシンプルで、人として自然な願いばかりです。
たとえばこんな感じです。
- 「私を見てほしい」
存在に気づいてもらえるだけで安心する。無視されるのが一番つらい。 - 「私を守ってほしい」
怖いときや不安なときに、安心できる場所や人がそばにいてほしい。 - 「私を分かってほしい」
批判や否定じゃなく、ただ「そう感じたんだね」と受け止めてほしい。 - 「私には価値があると伝えてほしい」
役に立つとか、頑張れるからじゃなくて、「そのままでいていい」と言ってほしい。
インナーチャイルドは、こういうメッセージをずっと待っています。
でも子どものころ、それを十分にもらえなかったり、
逆の言葉を受け取ったりしたことで、
「言ってもわかってもらえない」という思い込みを持ったまま、
心の中で成長が止まってしまうんです。
だから統合のプロセスでは、
大人になった今の自分が、その小さな自分に向かって、
ずっと欲しかったその言葉をもう一度届けてあげることが、とても大切になるんです。


「統合」ってどうなること?
統合は、“昔の私”を今の私と切り離しておくのではなく、
もう一度手をつなぐこと。
過去の出来事そのものは変えられないけれど、
その出来事に付いていた意味は更新できるのです。
二つの層
私たちの心の深い傷には、実は二つの層があります。
自己否定の層
「私が悪い子だったから…」
「私には愛される価値がないから…」
こうした誤った思い込みが、自分の価値をおとしめていまいます。
相手への感情の層
「あの人が悪い」
「どうしてあんなことをしたの?」
怒りや恨み、悲しみ、寂しさといった“相手に向けた感情”です。
統合とは、この二つの層をそれぞれケアしていくことです。
自己否定の層は、
「私にはちゃんと価値がある」という感覚を、
大人になった今の自分が取り戻してあげること。
相手への感情の層は、
安全な場で、その怒りや悲しみを感じきり、
やがて「相手も不完全だったんだ」と理解できる地点まで感情をやわらげること。
このプロセスを経ると、過去の出来事そのものは消えませんが、
その出来事が心に突き刺さる“トゲ”が丸くなり、
触れてももう深く傷つかなくなります。
統合が進むと、
「あの出来事があったけど、もう私はそれに縛られていない」
そんな軽やかさが心に生まれます。
これが、感情を感じきり、意味づけを変えていく“統合”のゴールです。
現実として起きること
例えば恋愛の現場で
夜、彼の返信が遅い。
頭では「忙しいのかも」と分かっていても、胸の奥では古い痛みがひびく。
「置いていかれるかも」
「前みたいに、隠れて誰かと…」
こんなことを感じることが辛い…
そんな状況に自分がいるとします。
ここでできる“感じきる”は、彼に事実確認をする前に、
自分が自分のそばにいてあげること。
「私、いますごく怖いね。前の傷がうずいてるね」と、
いまの私が昔の私の手を握るイメージ。
涙が出てもいいですし、
数分でおさまらなくても大丈夫なんです。
少し落ち着いたら、初めて「どう伝えるといいかな?」を考えられるようになります。
この順序が、相手を責めずに、でも自分を守るという力になるんです。
カウンセリングが役に立つ理由
カウンセリングと聞くと、
「心が弱い人が行く場所」
「自分には関係ない」
そう思う人も多いかもしれません。
でも、実際はその逆なんです。
カウンセリングって、弱さを証明する場所じゃなくて、
「しなやかに生きる力を取り戻す場所」なんです。
私たちの心は、日々の出来事や人間関係の中でたくさんの揺れを経験します。
ときには、もう自分では抱えきれないほどの不安や悲しみを持つこともあります。
そのときに、無理やり「強くならなきゃ」と自分を固くしてしまうと、
かえってポキッと折れてしまうことがあります。
でも、カウンセリングはちがいます。
感情を丁寧に扱いながら、
折れても立ち直れる回復力や、ゆるやかにしなやかに戻ってこれる柔らかさを育てていくんです。
友達に話すのとも違う。
親に相談するのとも違う。
安全な空間で、安心して感情を出してもいい。
そして、専門の知識と経験を持った人が一緒にその感情を整理してくれる。
だからこそ、心の中でずっと繰り返されていたモヤモヤや苦しみが、
少しずつ整理されていきます。
「私って弱いから」じゃなくて、
「もっとしなやかに生きていきたいから」、行く場所。
それが、カウンセリングなんです。
だから、感情を一人で“感じきる”ことは可能だけれど、
昔の痛みが強いと、途中で押し流されてしまうことってあるんです。
カウンセリングは、そのときの
「安全な岸」と「伴走者」になります。
カウンセリングでは、こんなサポートが受けられます。
❖ 安全な場所の提供
普段は「泣いちゃダメ」「弱音を吐いちゃダメ」とブレーキをかけている心に、
安心して「泣いてもいい」「弱音を言ってもいい」空間をつくってくれる。
❖ 感情におぼれないように伴走
ひとりで感情を思い出すと、昔の痛みに押し流されてしまうことがあります。
カウンセラーは、安全に進めるようにサポートします。
❖ 安心を取り戻す工夫を教えてくれる
落ち着きを取り戻す方法を一緒に練習できます。
❖ 出来事の“意味”を一緒に更新できる
「あのときの私は本当はどうしてほしかったのか」を一緒に言葉にしていくと、
過去の出来事に新しい理解が生まれます。


カウンセリングに通うと
泣けなかった人が、ようやく安心して泣けるようになったり
逆に、泣き続けて止まらなかった人が、少しずつ落ち着けるようになったりするのです。
つまり、感情に“振り回される”状態から、
「感じる/手放す/落ち着く」を自分で選べる状態に変わっていくのです。
初めて相談するとき、どんな感じ?
「カウンセリングって、いきなり深掘りされるのでは?」と不安になりますよね。
多くの専門家は、次のような流れで安心を最優先に進めていきます。
❖ 今の困りごとを、あなたのペースで伺います。
沈黙があっても問題ありません。
むしろ、沈黙がある方が当然、だと思っていただいても大丈夫です。
あなたのペースで慌てず焦らず、お話しくださいね。
❖ 目標を一緒に決めましょう。
相談される際に既に目標があるようでしたら、お伝えください。
こうなりたい、こうしたい、という想いがあるのはとてもステキなことです。
でも、どうしていいのかわからない、という場合でも安心してくださいね。
あなたが今よりも楽になったり幸せになったり、いい状態でいられるように、
一緒に目標を決めていきましょう。
たとえば、彼を責めずに不安を伝えられるようになりたい、など。
❖ すぐに深掘りはしません。
どんなご相談であれ、あなたが今よりも楽になったり幸せになったり、
少しでもいい状態でいられることがカウンセリングの目的です。
まずは現実的な問題の改善策を一緒に考えましょう。
もちろん、心の奥底にある間違った思い込みや、幼少期の出来事がきっかけになっているということもあります。
その辺りは、クライアントさんのとても心の柔らかい部分ですので、ゆっくり丁寧に進めていきましょう。
❖ 合う・合わないを確かめてから続けるか決められる。
カウンセリングには、クライアントさんとカウンセラーとの相性はとても大切です。
クライアントさんが少しでもリラックスして心を開ける、と感じられるカウンセラーを選んでいただきたいと思います。
ですので、私のカウンセリングをご利用いただく際は、
まずはお試しとして、初回45分無料で電話カウンセリングをご利用いただけます。
(電話の代わりに、ZOOMの音声のみでもご利用いただけます。)
合わない、と思ったら1回きりでも何の問題もありません。
ご安心して、まずは一度、お試しください。
続けてみよう、と思われた際は、
オンラインでのZOOMカウンセリング
音声のみの電話カウンセリング
これら3種類のカウンセリングを、用途やご都合に合わせて組み合わせながらご利用いただけます。
あなたの心に合うカウンセラーは、いつでもあなたが選べますよ。
おわりに


“感じきる”って、勇気がいる。
でもそれは、つらい場所に一人で戻ることではないんです。
いまのあなたが、昔のあなたの手を取りに行く、そんなイメージ。
「大丈夫、ここにいるよ」
「あなたは悪くなかったよ」
その言葉を、誰よりも先にあなたがあなた自身に渡してあげてほしいんです。
もし「一人だと少し怖いな」と感じたら、
いつでもカウンセラーという伴走者を呼んでくださいね。
一緒に歩けば、ちゃんと前に進めます。
そしてある日、同じ出来事が起きても、
もう今までの手に負えない痛みとか苦しみではなく、
今まで感じられなかった余裕が心の中でちゃんと残っていることに気づくはずです。
それが、感情がやわらいで、インナーチャイルドがあなたの中に安心安全でいられる居場所を見つけた合図です。
まずは最初の一歩から、一緒にはじめてみませんか。
いつでもお待ちしています。
あなたに届けたいメッセージ






あなたを大切にする
あなただけのオーダーメイドの120分
心の引っかかり、モヤモヤ
あなたの幸せの妨げになっているものをクリアに
名古屋であなたをお待ちしています。


カウンセリングご予約は下記の番号で承っております。
受付時間 12:00~20:30 月曜定休(月祝日は翌日代休)他
ご予約の際は、「青山リナのカウンセリング希望」とオペレーターにお伝えくださいね。
青山リナのカウンセリングを初めてご利用いただく場合は、初回45分無料の電話カウンセリングでお試しいただけます。
名古屋面面談ウンセリング
2025-08-17(日) 13時、16時、19時、
ZOOM面談カウンセリング
2025-08-22(金) 10時、13時、
2025-08-23(土) 16時、19時、
電話カウンセリング
2025-08-19(火) 11時、12時、
2025-08-22(金) 10時、11時、13時、14時、
2025-08-23(土) 15時、16時、17時、19時、20時、
最新の空き状況に関しては、予約センター06-6190-5131にお問合せ下さいね。