時計は23:27。
夕方に送った「おつかれさま」のまま、彼からのLINEの返信は止まっている。
頭では「今日は飲み会って言ってた」と理解しているのに、胸の奥では別の声がざわつく。
「前もこうやって遅くまで連絡がなかったとき、後から浮気してたってわかったよね…」
「また同じ匂いがする…」
私の脳は、過去の痛みをまるで緊急アラームのように鳴らしてくる。
呼吸が浅くなり、指先はスマホを握りしめる。
ソワソワした気持ちと、全然落ち着かない心。
いてもたってもいられず、「今すぐ確かめたい」という衝動が、背中から押してくる。
止まったままのLINEの画面を、何度も見ては閉じ、閉じては開き…
こんなのもう…辛すぎる…
「今どこ?」そんなLINEを送るのを嫌がられるのはわかっている。
頭でわかっていたって…もう送らずにはいられない、だってもう耐えられそうにないよ…

今日もお越しくださりありがとうございます。
カウンセリングサービス・心理カウンセラーの青山リナです。
もうこれ以上ワタシ(自分)の幸せを先延ばしにしない!
ワタシを幸せにする心理学
今日も必要な方に届きますように。
彼の過ごした時間
居酒屋のざわめきの中、ポケットが震える。
画面には「今どこ?」「何時まで?」のメッセージ。
一瞬、心が沈む。
「やっぱり、まだ信じてもらえてないんだな…」
「あの時のことは本当に反省してるし、やり直したいと思ってるのに…」
最初は「安心させなきゃ」と思い、
「まだ飲み会だよ、同僚といるだけ」と返信する。
でも、さらに「写真送って」「誰と?」と重なると、
胸の奥にじわりと無力感が広がる。
「何を言ってもまるで裁判。いつまでも信じてなんてくれそうにない。」
「わかってる、俺が悪かったんだって。だけど…こんなふうに疑われ続けるなら、もう何言ったって無駄じゃないか…」
彼はグラスを持つ手を少し強く握り、話題を変えるように笑顔を作る。
でも、スマホはテーブルの隅に伏せて置かれた。
彼女の心の仕組み
心は、とてもよく覚えているんです。
それは頭の中の記憶じゃなくて、胸の奥に刻まれた“感情の記憶”です。
昔、深く傷ついた経験
裏切られたこと
置き去りにされた感覚
信じていた人に嘘をつかれた瞬間
そういう出来事は、通常、忘れたくて切り離したいから、その当時の傷みの感覚に蓋をしてしまうことが多いんです。
すると、時間がたっても「形を変えて」心の中に残るんです。
普段は蓋をされたまま、静かに眠っているその記憶も、
似た空気や状況に触れるとふっと目を覚ますことがあります。
たとえば、
連絡が遅い夜。
楽しそうに話す彼の隣にいる女性の影。
何気ない一言。
そういう小さなきっかけが、昔の感情ごと今の心によみがえらせてしまうんです。
それはまるで、雨の日に古傷がうずくみたいなもの。
今、目の前にある出来事よりも、過去の「痛みの残像」が先に心を揺らすんですね。
この反応は、あなたが弱いからでも、疑り深いからでもないんです。
むしろ、もう二度と同じ痛みを味わいたくないという心のセンサーが敏感だからこそ起きることでもあるんです。
ただ、そのセンサーは時々、今の彼や状況に“昔の影”を重ねてしまうことがあります。
たとえそれが、全く違う人物だったり、全く違う状況だったりしても。
彼の心の仕組み
彼は、かつて浮気をして、あなたを深く傷つけた過ちを犯した。
その事実は彼自身も忘れられないし、「もう二度と同じことはしない」ときっと心に誓っている。
だから、もう一度やり直そうとしているんです。
でも…
人は反省していても、ずっと責められ続ける時間が長くなると、罪悪感が疲労に変わってしまうんです。
最初は真剣に説明していた彼も、繰り返し疑われる中で、こんな心の声が生まれてくる。
「また信じてもらえなかった…」
「何を言っても過去が消えないなら、説明しても意味がないのかもしれない」
「俺はもう、“裏切った人”という役から逃れられないんだろうか」
罪悪感は、本来なら「誠実に行動する力」に変えられる感情です。
でも、罪悪感が長く刺激され続けると、防御本能が働きはじめます。
その防御は、大きく分けて2つの方向に出やすい。
- 言い訳や反論で正当化する(自分を守るための攻撃的防衛)
- 距離を置く・黙る・話題を避ける(衝突から逃げるための回避的防衛)
彼の場合は、後者の「距離を置く」行動が強く出ている状態。
これは心理学では逃避的対処と呼ばれ、
表面的には「冷たい」「避けられている」と感じさせてしまうけれど、
根っこには——
「これ以上、彼女を怒らせたり、泣かせたりしたくない」
「自分がまた責められる場面から、少しでも離れたい」
という、ある種の“関係を守ろうとする反射的行動”でもあるんです。
ただ、この逃避的対処方は短期的には争いを避けられても、長期的には信頼を回復するチャンスを失わせるという結果にも繋がります。
彼の中では、
- 「話すとまた責められる」
- 「責められると疲弊する」
- 「だから距離を置く」
という悪循環が回ってしまうんです。
そしてこの悪循環は、あなたの「避けられている=やっぱり怪しい」という不安をさらに強めてしまうことにもなります。
彼もあなたも、お互いを失いたくないのに、気づかないうちに距離が広がってしまう…
これが二人の間に起きている“心の仕組み”なんですね。
関係修復のための第一歩
信頼を失ったあと、ふたりが前に進むには「安全の土台」を作ることが最初のステップになります。
この土台がないままでは、どんなに「もう疑わない」と思っても、心は過去の危険信号を勝手に鳴らし続けてしまうんです。
1. 安全の土台を作る
あなたの心は、過去の出来事を“まだ終わっていないストーリー”として抱えています。
だからまずは、その“ストーリー”をきちんと終わらせる必要があります。
もし浮気なら、再発を防ぐための具体的な行動を、ふたりで話し合って決める。
もし不倫なら、第三者との関係を整理する。
ここで中途半端なまま進めてしまうと、あなたの脳は「また同じことが起きるかも」と、常に緊張を保ってしまうんです。
2. 信頼を育てるルール
土台ができたら、次は小さな信頼を積み上げていきます。
そのためには、一時的に「予定や行動をオープンにする期間」を設けるのが有効です。
これは“監視”ではなく、“信頼を回復するためのリハビリ期間”のようなもの。
嘘をつく余地が減ることで、疑いの種も少しずつ枯れていくのです。
そして、小さな約束を何度も守ることが、壊れた信頼を織り直す糸になります。
3. 不安が出た後の、心の修復ステップ
関係修復の道のりでは、不安が顔を出す瞬間は必ずあります。
そのとき大事なのは、不安を「責め」に変換しないこと。
感情的になったら、一呼吸おいてクールダウンしてみましょう。
そして、「責めたいわけじゃなくて、不安になったから聞いたんだよ」と意図を言葉にしてみましょう。
そうすれば、彼も防御ではなく理解のモードで返しやすくなります。
彼からのフォローや説明があったら、まずは受け止めて「ありがとう」をしっかり伝えましょう。
このやり取りは小さいようでいて、お互いの本心をコミュニケーションするやり取りです。
お互いの相手に向ける愛のやり取りで2人の関係が育っていきます。
信頼は、一度壊れたら元に戻すのに時間がかかります。
でも、“時間をかけてでも取り戻す”という姿勢をお互いが持てたとき、
その関係は以前よりも強く、深くなるんです。
罪悪感強め・逃げ腰男子との修復でやってしまいがちな落とし穴
1. 安全の土台やルールを「押し付ける」と逆効果
たとえば、「安心できるルールを作ろう」「これからはこういう風に話そう」と、正論や手順を提示すると、彼の心は防衛モードに入ることがあります。
罪悪感男子は、自分の過去の過ちをいつも心の奥で抱えているから、正しいことやルールを突きつけられると、まるで“裁判”にかけられているように感じてしまうんです。
結果として、距離を置いたり、話すこと自体を避けたりしてしまい、関係を壊しかねない。
ポイントは、ルールや正論よりも、彼が安心して心を開ける空気を作ること。
無理に修復の手順を当てはめようとするのではなく、あなた自身が余裕を持って、少しずつ信頼の時間を積み重ねることが大切です。
2. 過去の彼の浮気や不倫に対して「責める」ことの危険
確かに、彼の過去に原因があれば、不安になるのは自然なこと。
でも、そこで「なんで浮気したの?」「どうして私じゃダメだったの?」と責めてしまうと、罪悪感男子はさらに硬直してしまいます。
罪悪感が強すぎる彼は、責められること=自分が悪いと再確認させられる時間、と感じてしまうんです。
この場合、あなたができるのは、「彼を変えさせようとする」ではなく、「自分がどう安心できるか」を探すことに目を向けてみてください。
たとえば、自分の心を整える習慣を作る、信頼を育む小さな行動を待つ、など
彼とは関係のないところで、あなた自身にやさしく接する意識を持ってみてください。
3. 「修復は二人でやる」と思い込みすぎない
関係をよくしたい気持ちがあっても、
罪悪感男子は「助けてほしい」と思うより、「責められたくない」と思う傾向が強いんです。
だから、修復を二人で進めようと無理に引っ張ると、逆に彼の逃げを誘発することになってしまいます。
ここでのポイントは、修復のペースを彼に合わせつつ、あなた自身ができる安心の種をまくこと。
「私ができることはこれだけ」
「あとは彼のタイミングに任せる」
という視点を持つことが重要になってきます。
まとめ
罪悪感男子との関係修復では、
- 正論やルールの押し付け
- 過去の責め
- 無理な共同作業
これらが落とし穴になりやすいんです。
その代わりに、あなたができるのは、
自分の安心感を整えること
彼を責めず、彼のペースに寄り添うこと
そうすることで、彼が心を開ける安全な場所を自然に作り、少しずつ関係を修復していくことができるのです。


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でも残念ながら、それでは2人の関係は上手くいかなくて、壊れてしまいます。
だから、あなたの心の余裕がとても大切なキーポイントになるのです。
ひとりで何とかしようなんて思わないでください。
あなたひとりで背負わなくても大丈夫。
あなたの大切な人との関係構築を、心から応援しています。
いつでもお話ししに来てくださいね。
きっと、この不安を乗り越えた時には、あなたは今よりもずっと幸せに輝いていますよ。
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