彼を疑ってしまう不安な自分をもうやめたい

「どこに行ってたの?」
「今日は何してたの?」
「もう私のこと好きじゃないの?」

自分で彼を追求して…
でもそんなことを言ってしまったあとで、胸の奥がズキンと痛む。

あぁ、またやってしまった…

本当は信じたいのに、気づけば問い詰める自分がいる。
そんな自分に、またがっかりしてしまう…。

今日もお越しくださりありがとうございます。
カウンセリングサービス・心理カウンセラーの青山リナです。

もうこれ以上ワタシ(自分)の幸せを先延ばしにしない!
ワタシを幸せにする心理学

今日も必要な方に届きますように。

今回は、彼の側に決定的な“怪しい行動”が見当たらないのに、自分の不安がふくらんで彼を疑ってしまうケース。

そんな女性の心の中で何が起きているのか。
また、疑われた彼の心の中では何が起きているのか。

そして、どうすれば二人が少しずつ楽にいい関係を作っていけるのか。

一緒に見ていきましょう。
最後までお付き合いいただけると嬉しいです。

目次

こんなこと、ありませんか?

彼からの返信が遅い夜

23:10、既読がつかない。

頭の中でいつもの不安な妄想が始まる——「飽きられた?」「誰かといる?」

胸がざわつき、スマホを握る手に力が入る。
送らないと決めたはずの二通目、三通目を送信してしまう…。

頭では「こんなことしたら嫌われる、ウザいって思われる」ってわかってるけれど
送らずにはいられない。

だってこんな不安の中にいたら気がおかしくなりそうだから。

忙しいのもわかってる。
きっと残業してるんじゃないかって気もする。

だけど、「残業してただけ」なんて返事が来ても、そんなものを求めているわけじゃない。

「何もないよ、大丈夫。今も変わらず好きだよ」
「心配かけちゃったね。キミだけだよ」

欲しいのは、そんな拒まれていない安心感と、自分が大切にされている証

楽しそうな職場の飲み会

SNSに同僚たちの写真。笑顔の彼。

頭では、職場の飲み会だってわかってる。
仕事の付き合いも大事よね、ってわかってる。

だけど、心の中では「私といるときより楽しそう」「私は代わりがきくのかも」という不安な気持ちがざわめく。

そこに、同僚の女性でも写っていようものなら…

気が気じゃなくなってしまう私が現れる。
でも一生懸命その不安を落ち着かせたくて、
「誰といたの?」「何時まで?」と細かく聞きいてしまう。

でも本当に欲しいのは、スケジュールの説明なんかじゃない。

「ただ仕事の飲み会だったよ、心配いらない」だけじゃ足りない。

「キミといる時間が一番楽しいよ」
「僕が一緒にいたいのは、これからもずっとキミだよ」

そんな、自分だけが特別だと感じられる確かな言葉

心の中では一体何が起きているの?

ポイントは、「現実」よりも「想像」が先に走ってしまうこと。
そして、その想像はたいてい「嫌われる私」「置いていかれる私」に向かいやすいのです。

過去の傷の反応(小さなトラウマ)

以前の恋愛や家族関係で、置き去りにされた感覚や嘘をつかれた経験があると、似た匂いに過敏になる。
いま目の前の彼が原因じゃなくても、昔の痛みが現在の出来事に反応してしまう。

それは、まるで昔の痛みが小さなスイッチのように押される感覚。

以前の恋愛や家族との間で、置いていかれた感覚や、裏切られた記憶。
時間が経って忘れたはずなのに、似たような匂いを感じた瞬間、そのときの胸の痛みと同じものを感じるんですよね。

だから、怖くなる。

目の前の彼が原因じゃなくても、あの時の「私が置いていかれるかもしれない」感覚が、今の出来事に重なってしまう反応だったりします。

自己イメージの揺らぎ

「私は最後に選ばれないかも」「私は重い女かも」
そんなレッテルを自分に貼っていると、何気ない出来事も、そのレッテルに合う証拠として集めてしまう。

自分の中にある小さな自己イメージ。
「私は最後に選ばれないかも」「私は面倒な女かも」

自分の自信の無さゆえに、どうせ私は…っていう思い込みが強いと、人ってその思い込みを証明しようとするんです。

頭では、「そんなことないよ」って誰かに否定されるのを望んでいるけれど
心は自分の思い込みが正しいことを一生懸命証明して現実化しようとするんです。

だから、
彼の何気ない一言や行動までも、「ほら、やっぱり」という証拠に変わっていく。

それはいわば、彼を使って自分が
「やっぱり私は最後に選ばれない女」「やっぱり私は面倒な女」
っていう自分の信じた自分自身を肯定しようとしている状態なんですね。

体の疲れ・ホルモン・生活リズム

睡眠不足や疲労が溜まっていると、不安は何倍にも感じやすくなる。
実は体のコンディションが心を悲観的にすることは、とてもよく起こる。

心は体ともつながっています。
寝不足や疲れ、体のリズムが乱れていると、不安は何倍にも大きく感じられるんです。

同じ出来事でも、元気なときは笑って流せるのに、疲れていると涙が出そうになったりしますよね。

睡眠不足だと感じるときは、ゆっくり睡眠時間を取ってみる、というのも効果的ですし
そんな気分じゃないと感じたとしても、身体に負担が無いのであれば、散歩をしてみたり、定期的に運動をしてみる、というのも実は効果的だったりします。

このような不安は「事実」そのものが作っているんじゃない、ってこともあるんです。
昔の痛み、心の中の自己イメージ、そして体の状態——それらが合わさって、今の出来事を大きく見せてしまうだけ、ということがあります。
それは、弱いわけでも、ダメなわけでもなく
ただ、心が「もう二度とあの痛みを味わいたくない」と必死に守ろうとしている、自然な反応だということがあります。

疑われたとき、彼の心の中では何が起きている?

彼が疑われたとき、最初に浮かぶのは、ただひとつ——「安心させたい」という思い。
「誤解だよ」「今日は残業だったんだ」
彼なりのやり方で、不安を早く取り除いてあげたい、と思い、彼の思いつく言葉を並べるんです。
それは彼なりの愛情で、あなたを傷つけたいなんて、これっぽっちも思っていないんです。

けれど、質問が続くにつれ、胸の奥にじわりと別の感覚が広がってくるんです。
まるで自分が、裁判所の被告席に座らされているような、そんな感覚。
「自分は疑われる前提に立たされている」——そう思うと、肩がこわばり、言葉が重くなります。
「何を言っても信じてもらえないんじゃないか」という無力感が出てきて、心の中で小さくため息をつく感覚になるんです。

そして、静かに距離を取ろうとするかもしれません。
どんなに話しても納得してもらえず、この裁判が続くなら、と、会話を切り上げたくなるんです。
沈黙やそっけない返事が増えるのは、あなたを突き放したいわけじゃなく、これ以上お互いを傷つけないための“逃げ場”を作ろうとしているからなんです。

でも、その彼の行動は、きっとあなたの不安をますます強くしてしまうんですよね。
結果的に、連絡は事務的になり、予定を細かく共有しなくなり、「どうせ疑われるなら」と、楽しかったこともあえて彼は話さなくなる。

本当は、愛情が消えたわけじゃないんです。
彼はただ、どうやってこの状況を解けばいいのかが分からず、困惑して硬直してしまっているだけ。
それでもあなたの目には、「冷たくなった」「距離を置かれた」と映ってしまうんですよね。

今日からできる、2人の関係を良くする行動

  1. 小さな出来事(返信が遅い)
  2. あなたの中で不安のストーリーがグルグル廻る
  3. 彼に追及する言い方になる
  4. 彼は防御・沈黙・逃避気味に
  5. あなたは「やっぱり怪しい」と確信
  6. 二人とも疲れ、次の小さな出来事で再発

このスパイラルを、断ち切るために。
ここからは、あなたが2人の関係をよくするために「今日からできる」ことをお伝えしますね。

1. まずは体を落ち着かせる(心より先に体)

不安の波が来たら、会話の前に深呼吸をしてみましょう。

「私はいま不安を感じてる」

ただ事実を心の中でつぶやいてみてください。
評価せずに。

不安になることが悪いわけでもなく
彼の言動もジャッジせず

ただ、自分が不安に感じている、って今の自分自身の状態を認めてあげるだけです。
ゆっくり丁寧に、深呼吸しながら。

身体が少し落ち着くと、言葉の選び方が柔らかくなります。
それだけでも結果が変わったりもするんですよ。

2. 自分への優しいひとこと(セルフコンパッション)

セルフコンパッション(Self-Compassion)っていうのは、
簡単に言えば 「自分に優しくする力」 のこと。

彼を追及したくなるほど不安、ということは、彼との関係をそれだけ大切に思っているというサインですよね。

そんな自分自身に、優しく声をかけてあげて欲しいのです。

「怖かったね。それだけ彼のことが好きなんだよね」
「私はダメじゃない。今は不安が強いだけだよ」

この一言が、自分責めの刃をしまう合図になるんです。

3. 伝え方を少しだけ変える(Iメッセージ+お願い)

問い詰める代わりに、気持ちと具体的なお願いをセットで伝えてみましょう。

「どこにいたの?何してたの?」

ではなくて

「返信がない間、ちょっと不安になっちゃった。『遅くなる』って一言だけでももらえると安心できるんだ」

“あなたが悪い”ではなく、
“私がこう感じた/こうしてもらえると助かる”、を伝えるんです。

彼はできることが明確だと動きやすいんです。

同時に、このやり方は、彼も自分も責めない、という誰にも刃を向けない方法なんです。

4. “安心タンク”を自分で満たすミニ習慣

不安で彼だけに寄りかかると、重くなって関係性が壊れやすくなってしまいます。
なので、彼に不安を解消してもらうことを求めるやり方ではなく、自分の“安心タンク”を自分で満たす方法を見つけていく習慣を作っていきましょう。

“安心フォルダ”を作る

スマホやコルクボードに、自分の「好き・ホッとできる瞬間」を集めたフォルダを作ってみましょう。

例えば…

  • 友達や家族とのあったかい写真
  • 行ってよかった場所や旅の景色
  • 自分が達成したこと(手作り料理、試験合格、作った作品など)
  • 好きな季節の風景や、お気に入りのカフェの写真
  • 推し活や趣味でテンション上がった瞬間

彼との楽しい写真はあっても良いけれど、
それ以上に、自分ひとりでも感じられる安心や喜びを入れることがポイントです。

こうして作ると、そのフォルダーを開くたびに
「私は私を安心させられる人」
っていう感覚が育つんです。

彼はその中の大事なピースではあるけど、“全て”ではない。
それが彼に対する執着を防いで、自分軸を太くしてくれるんです。

香りでスイッチ

好きなアロマやハンドクリームの香りで満たされてみましょう。

香りは安心感づくりにかなり効果的なんです。
それは「香り→脳」の距離がとても短い、という理由があります。

私たちが匂いを感じるとき、その情報は脳の“感情を司る場所”に、ほぼ直通で届くと言われています。
だから、言葉で「落ち着け」と言い聞かせるよりも、ずっと早く心が反応するんです。

たとえば

  • 好きなアロマは、一瞬で「あのときのリラックス感」を呼び戻す。
  • お気に入りのハンドクリームの香りは、「私ってちょっといい感じ」という自己肯定感をそっと上げてくれる。
  • 紅茶やコーヒーの香りは、過去の安心できた時間やぬくもりある瞬間を思い出させる。

つまり、香りは“記憶と感情のスイッチ”みたいなものなのです。
目や耳から入る情報は脳で一度処理されてから感情に届くけれど、香りはそのワンクッションを飛び越えて、まっすぐ心の奥に届くイメージです。
そのおかげで、不安や緊張を一気にやわらげる力があります。

だからアロマやハンドクリームだけじゃなくて、
紅茶、コーヒー、洗い立てのタオル…なんでもOKです。
「この香りを嗅ぐとホッとする」という香りを、自分用のお守りにしておくといいですね。

5分だけ“やること”から離れる

不安を感じたら、目の前の“やらなきゃ”と思っていることからちょっと離れてみて、

→ コーヒーを淹れる
→ 窓際で日光を浴びる
→ 音楽を一曲聴く

ちょっとだけ、目の前のことから離れて、別の流れを作るんです。
これをすることで「止まっても大丈夫」という感覚が心に余白を作ってくれるんです。
そして、今までの不安な流れがちょっと向きを変えるんです。

それでも「勘」が騒ぐときは

今回の記事は「彼側に明確な疑いがないケース」向けだけど、

違和感が続く
言動が一貫しない
約束を繰り返し破る

…など、現実のサインがあるときは、
自分を守るために事実の確認境界線を大切にしてくださいね。

信じることと、無防備になることは違いますからね。

不安が大きいあなたへ

疑ってしまうのは、愛が足りないからじゃないですよ。
むしろ、大切にしたい思いが強いから、怖さも強くなるんですよね。

その怖さを、彼への追及ではなく、
自分と二人の安心を増やす工夫に変えていけたら、きっと関係は軽く、あたたかくなります。

完璧じゃなくてもいいんです。
少し楽になるほうへ、一緒に歩いていきましょう。

いつでもあなたのサポートをしています。
一度お話しに来てくださいね。

あなたに届けたいメッセージ

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